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奇跡の巡り会い
作:浅見 希



5-様々な人間関係 そして、大友龍太郎の・・・!



麻耶は、最近忙しい、昼の仕事が・・・、
前回のプレゼンは上手く行われた。それもかなり重要に仕事だった。
今期の会社の浮沈をかけた重要な締結だった。
やはり、ロシア語、ノルウエー語をフルに使い、契約の締結に貢献した。
その結果を上層部に報告に行くために、今まで、殆ど、踏み入れた事の無い領域に踏み入れる事になる。
その場所は以前、麻耶が間違えて昇ってしまった、そのエレベーターだ。
やはり麻耶、緊張が走る。内装もやはり違っていた。
 エレベーターはあっという間に、目的の54階に達した。
そこは、やはり違っていた何もかも。眼下に見下ろす東京の景色。
大きな前面ガラスに近づくと、足がすくむ。
その恐怖感の他に、別なドキドキ感が、麻耶の心臓の鼓動を大きくさせる。
それは、あの人の事を考えているからだ。
そう、間違えて54階に来てしまったその時、同乗した紳士大友龍太郎の事だ。
 これから、その人がいるかもしれないドアーの前で、ノックをする事が、
麻耶の小さな心が、何故かわけも無くどきどきする。大きな緊張も・・・。

「失礼します!」
豪華な一枚板で出来たような、重厚感のあるドアーを2回程ノックした。
暫くして、予想していたより遥かに大人の女性がゆっくりとそのドアーを
手前に引いてくれた。そして、優雅な雰囲気で軽く麻耶に軽く会釈。
「どうぞ、こちらへ!」
ゆったりとドアーを手前に引いて、麻耶を招き入れてくれた。
「先日の案件、無事契約にこぎつけました。」
「こちらが契約書です!」
 「お話は、伺っております。」
「あなたのお手柄のようですね!」
「いえ、そんな・・ 全員の努力のおかげです!」
 「あなた、まだ、お若いのですね!」
 「ロシア語も堪能で、それにノルウエー語も!!」
「はい、幼少の頃、北海道の北の果てで・・・」
「ロシア人や北欧の人達と、日常生活の中で、話していましたから・・・」
 「そうですか・・・、それは・・・」

何か意味ありげな表情が・・・・・
麻耶を向かい入れたのは、背丈は2メーター近くの、
北欧系のハーフのような、秘書なのだろうか。
当然スタイルは申し分ない。おそらく30歳後半なのだろうか、
偉く長い脚・・・、腰の辺りに、気持ち程度に布が巻きついている。
そんな超ミニのスカート、そしておそらく10センチはあるようなハイヒール。果たしてこの彼女に、つりあうような男性はこの世にいるのだろうか?
麻耶完全に見とれて、飲み込まれてしまっている。
麻耶自体けっして見劣りするようなスタイルではない。
その麻耶が完全に負けている。というより見とれてしまっている。

「あの、契約書と、報告は・・・?」
「私がお承ります!!」
 「そうですか・・・???」
「何か・・・!!」
 「いえ、何でも・・・・」

麻耶、当然部長、次長クラスの男性と話をして・・・
そう、あの紳士大友龍太郎に会えるのでは・・・と想像していたので少し戸惑い。
 
その事を察してか、先ほどの女性が
「何か・・・・!!」
 「いえ、何でも・・・!」
「失礼ですが、あなた様は・・・?」
 「あっ、失礼、私あなたに自己紹介しておりませんでしたね!」
 「ごめんなさい、私は貴方の事は・・・以前から・・・」
「以前から・・・?」
 「はい、会長、いえ、顧問から・・・・」
 「よく、お話は聞いておりました・・・・」
「えっ、会長・・・ですか・・・・」
 「そう、会長、理事長からも・・・・」
「で、今日、会長さんは・・・」
 「会長は、東欧の方に出張です!」
「で、その会長さんのお名前は・・・?」
 「あら、まだご存知無いのかしら?」
「はい、社長の名前は・・・知っておりますが・・・!」
 「会長の名は、霧島吾朗ですわ!」
「えっ、霧島吾朗・・・!!!」
 「そうですよ、社長は川西隆三と言うのは、ご存知ね!」
「はい、・・・・」
 
 「で、私の名前はシュメルダ・カラヤン霧島ですわ!」
「シュメルダ・カラヤン霧島様ですか・・!」
 「そう、私は霧島の娘です。」
「母親は、ロシア系フランス人よ・・・」
「そうですか・・・ 道理で・・・」
「綺麗で・・・スタイルが・・・」
 「あら、お褒めに預かってうれしいわ!!」
「そう言うあなたも・・・・」
「いえ、私は・・・・」
「そんな事、ないわスタイル、それに若さ・・・」
 「あなたの美貌は私より・・・」
 「ずっと綺麗だわ、肌がイキイキしているわ!」
「お褒めに預かって大変光栄です!」 

なかなか、大友龍太郎の名が出てこない。
では、一体大友龍太郎は・・・
 この場で聞くことがなんとなく躊躇ちゅうちょされる。
確かに、ここに大友龍太郎はいるはずだ。

応接室には、印象派のモネのものと思われる、絵「サンタ・ドレスの海岸」がひっそりとかけられている。おそらく本物だろう、この雰囲気からして・・・・
いったい、この会社の実態は・・・・


「では、こちらの書類を見ていただければ、お分かりいただけると思います。」
「ご不明の点がございましたら、ご連絡下さい。」
 「はい、確かに・・・」
「でも、もう、全て確認済みですから・・・」
 「えっ・・・?」
「ボスが・・・!!」
 「はあ・・・」

何故か狐につままれたような感じの麻耶、様々な疑問を抱えたまま、
麻耶は部屋を後にした。

一体、大友龍太郎は、そして、あの秘書のシュメルダ・カラヤン霧島さんは・・・
そして、会長の、霧島吾朗、 社長の川西隆三 この関係は
それに、この会社の本当の事業内容は・・・・
謎が深まるばかりの、この会社、そして、このビル全体・・・・












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