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美女と魔法と炎鬼
俺は光となって、異世界の上空を飛んでいた。

その世界は俺の世界に比べて文明があまり発達していないようだった。

そんな事を考えていると、頭に声が響いてきた。

この声は先ほどまで聞いていた声だ。

声の主の少女は俺に三つの事を伝えてくれた。

「この世界には魔法が存在する事」

「俺には二度世界を渡った事により二つの能力が備わった事」

「この世界は少女の故郷だという事」

少女の声は、俺に詳しい能力と発動条件を伝えるとそれを最後に二度と聞こえることはなかった。

それから暫く飛んでいると、大きな森が見えた。

かとおもうと、突然身体が森の中心部へと引っ張られた。

俺は段々大きく見えてくる地面に恐怖を感じ目を閉じた。

そして、目を開けると無傷で地面に立っていた。

俺は、ひとしきり驚いた後落着きを取り戻した。

そして、やっと気付いた。目の前にいる西瓜の様な胸を持つ黒髪美女に。

美女はものすごく警戒していた。

まぁ、当たり前の反応だ。

何せ上空から光が降ってきて、気がついたらその光が人間になっていたのだ。

美女は杖らしきものをこちらに向け、無言で攻撃してきた。

杖の先端からは氷の塊が発射された。

それは、紛れもない魔法だった。

俺は反射的に横に跳んで避けたが、美女は再び氷の塊を放ってきた。

それを今度は前に飛ぶことで避け、美女に突進した。

美女は動揺することもなく、氷の塊を放った。

俺は、それを踏み台にして高く跳び美女の後ろに降り立った。

本当は手に持った木刀で切りかかるつもりだったのだが、身体能力か向上しているらしく美女の大きく上

を飛んで後ろまで行ってしまったのだ。

俺は、これ幸いと尋常ならざる瞬発力で振り返りながら彼女へと飛び込んだ。

どうも、先ほどジャンプした時から急激に身体能力が上昇しているらしくこれまた予想以上の速度で飛び
こめた。

美女は、魔法では間に合わないと思ったのか杖を横なぎにして俺を襲った。

俺は木刀でそれを防いだのだが、耐え切れずに吹き飛ばされた。

くるりと回り、木に足をつけ再び美女に飛びかかった。

しかし今度は、魔法を扱う余裕があったらしく一際大きな氷の塊が飛んできた。

俺は仕方なく第一の能力の発動条件を満たし、能力を発動することにした。

死にたくはないので。条件とは、能力の名を叫ぶこと。

つまり「炎鬼」と叫ぶこと。

俺がそう叫ぶと、俺の身体は高熱の炎に包まれ眼前の氷塊は蒸発した。

俺はそのまま、美女に切りかかった。

美女は炎に包まれた俺を見て、眉をひそめると自分を中心に氷の竜巻を起こした。

いくら炎を纏っていても、風を無効化できるわけはなく俺は再び弾き飛ばされた。

そして、体勢を立て直そうと身を翻したとき眼前には美女の顔があった。

美女は強力な杖の突きを俺に食らわせ、木に押し付けた。

思ったよりも衝撃は少なかった。

おそらく、能力のおかげだろう。

美女は俺を木に押し付けたまま、空いた手を俺にむけて吹雪らしきものを吹き付けてきた。

そのせいか俺を纏っていた火は鎮火した。

美女は、鋭い眼光をおれに向けながら俺に質問をむけてきた。

「お前は化神か?」



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