一つ目の別れ
俺は中学校の卒業式を終え、剣道場へと向った。
別に三年間剣道部だった訳ではない。
ただ目の前で佇んでいる道着姿の少女と決着をつけに来たのだ。
彼女とはこの三年間幾度も戦った。
しかし結果は全くの五分…45勝45敗10引分け。
今日で優劣が決まる。
引分けはなし、勝敗が決まるまでやるつもりだ。
俺は覚悟を決め、袴に着替えると彼女の正面に座った。
ピリピリとした緊張感が辺りをつつむ。お互いに無言で立ち、構える。
程よく呼吸を整えたとき、チャイムが鳴った。
彼女と俺は同時に踏み出し、竹刀と木刀を激突させた。
が、突然後から強く引っ張られた俺は驚く彼女の顔と消えゆく視界を最後に意識を失った。
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