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境界迷宮と異界の魔術師 作者:小野崎えいじ
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番外157裏 東国の決戦・中編

 鋏の双剣と4本の刀が絡み合って猛烈な勢いで金属音を響かせる。ジェイクと対峙する4本腕の人形は――その特異な形状にも拘らず基本的な剣技や体術は正統派のそれに近い。

 矢継ぎ早に繰り出される4本の刀に対してのジェイクは2刀流。だからと言って手数で不利になるのかと言えばそんなことはない。
 赤熱した岩石がジェイクの周囲を衛星のように舞う。マジックシールド共々赤熱弾を操り、足りない腕の分だけの手数を補うというわけだ。

 爆ぜるような速度で繰り出された斬撃を、見たままに反応してジェイクが受け止める。バネ仕掛けで撃ち出すような斬撃。基本が正統派といっても人形は人形だ。やはり人間のそれとは違うということなのだろう。

 反撃とばかりに至近よりジェイクが爆炎を吹きかけ、それをお構いなしに突っ切った人形が、四方から挟み込むような斬撃を見舞う。2本を鋏の双剣で受け止め、1本を岩石で止める。残った一撃は身体を逸らして皮一枚で回避すると、間合いを詰めて巨大な頭を思い切り振り被って叩き付ける。

 鈍い音がするも、人形は呪符を展開して盾を作り上げていた。
 ジェイクはお構いなしに間合いを詰めて、舞い踊るように双剣を振るう。突き、打ち、払い。凄まじい密度での剣戟が繰り広げられる。

 斬撃を回避して転身するジェイク。身体の影――死角から双剣より長い横薙ぎの打撃が繰り出されて人形の頭部を横合いから捉えていた。身体を回転させた瞬間に大鋏を結合させ、片側を持って思い切り振り回す事で、柄の部分での一撃を見舞ったのだ。ヌンチャクでも扱うかのように大鋏を振り回し、また分離させて双剣形態を取ると即座に躍り掛かる。

 人形も人形だ。痛烈な一撃を頭部に食らっても痛みを感じるでも驚くでもなく、そのままジェイクを迎え撃つ。骸の面当てが左右に開いて、頭部から槍が飛び出す。ジェイクは硬質なカボチャ頭だけを高速回転させて槍の一撃を弾く。

 頭突きや打撃を幾度か加えているというのに、人形の動きには全くダメージらしきものが見当たらない。近接戦闘を目的とする人形なので、外からの衝撃等への耐久性は図抜けているのだろう。

 互いに足を止めて至近での機構と剣術の応酬。ジェイクの頭の高速回転がそのまま体の回転に変わり、カボチャ頭だけは正面を見据えたままで竜巻のように双剣を振るう。人形もまた4本の剣の柄同士を結合させ、風車のように双頭の刀を高速回転させた。
 回転と回転がぶつかり合って火花を散らし、ジェイクと人形がお互い後方に弾かれる。弾かれて、人形は双頭の刀を分離させ、またそれぞれの手に持つ。4本の手で刀を頭上に掲げたかと思うと、切っ先を合わせて身体ごと回転。ドリルのようにして突っ込んでくる。

 それを――ジェイクは赤熱弾を盾にするようにして真っ向から受け止めた。十字に交差させた双剣で赤熱弾を支え、がりがりと削ってくる人形の一撃と拮抗する。
 動きを止めるのは一瞬で充分。ジェイクの蹴り足が跳ね上がって人形の胴体を蹴りあげれば、吹き飛ばされた人形が空中で回転攻撃の機構を解く。

 そうして直上から直下へと。4本の刀を構えて突っ込んでいく。2本は大上段に振り被り、2本を左右に溜めて。間合いに入った瞬間、バネ仕掛けによる猛烈な斬撃が繰り出された。

 避けない。ジェイクは避けない。構造強化の術式で、カボチャ頭で受け止める。鈍い音と共に、刀がカボチャ頭に弾かれる。回転攻撃を受け止めた際に赤熱弾を高熱で溶解させて付着させることにより、刃の切れ味を鈍らせておいたのだ。

 合体した大鋏が左右から迫る。それを――人形は2本の刀で受けた。防御されても構わないとばかりに、ジェイクはそのまま力任せに鋏を閉じていく。ぎしぎしと軋むような音を立てながらてこの原理で刃が狭まっていく。それは斬撃とはまた違う種類の攻撃。攻撃としては遅いが、込められた力――鋏の先端にかかる力は凄まじく膨大なものとなる。

 余った2本の刀をジェイクに叩き付ける絡繰り人形。しかし斬れない。鈍った刀では切れない。それを見て取った人形は残りの刀を攻撃ではなく、防御に回す。防御に回す事で、鋏が閉じ切る前に後ろに逃れようという構え――。

 しかし、それを見逃さない者がいた。

「――詰みね」

 涼し気な声と共に。マジックスレイブからの魔力糸が伸びてジェイクの両肩に接続される。カボチャ頭の目が爛々と炎を宿して輝き、その口からゲラゲラと笑い声が漏れる。両腕に込められた力が爆発的に増し、均衡は簡単に破られた。

 金属のひしゃげるような音を立てて、大鋏が閉じ切られる。同時に炎の呪詛が人形を内側から焼き払った。



 ――矢弾の応酬。互いに空を飛び回りながら距離を取って撃ち合う。
 寸前までの相手がいた場所を射貫き。これから相手が避ける方向を先読みして矢を放つ。イルムヒルトと大弓人形の戦いは完全な射撃戦の様相を呈していた。

 矢の雨とも言うような弾幕が広範囲にばらまかれて応酬されるものだから、誰もそこに近付けない。

 機構式の腕が弓を引き、術式が氷の矢を番えて放つ人形と、魔力の矢を次々生み出して放つイルムヒルトと。威力では大弓人形に分があり、二の矢、三の矢を放つ速度ではイルムヒルトに分があるだろう。大弓の馬鹿げた威力は予想を少し誤れば回避できない程の速度があるが――。氷の矢という性質故に、イルムヒルトには見切ることができる。

 だがどちらも決め手がない。大弓人形もまたイルムヒルトの矢を番える姿を見て、角度や速度を予測して回避しているような印象がある。

 大弓人形が3本の氷矢を同時に生み出し、番えて扇状に放つ。
 その場に留まっても左右に回避しても命中する軌道。つまりはイルムヒルトを上下に動かそうとしているのだろうが――。イルムヒルトは誘いには乗らなかった。3本の矢を立て続けに放ち、全く同じ軌道を通して正面の氷の矢を砕き散らし、最後の矢で人形本体を狙った。

 命中するかに見えた三本目の矢は、人形の肩口から飛び出した機構式の隠し腕で弾かれる。更に隠し腕が起動し、6本腕となった人形は小型の弓を取り出して氷の矢を番え始めている。
 4本が攻撃用。2本は脇腹から。鎧の胴を中型の盾として流用したような装備。射撃戦に完全に特化している。

「迷宮でも見たけれど――ヒタカの人形は凄いわね」

 イルムヒルトの言葉に、行動を共にしているセラフィナが頷く。

「うん。でも、負けない! あっちの小さい方の矢の迎撃は、私に任せて! イルムはここまでの作戦通りに動いて大丈夫!」
「ええっ、セラフィナ!」

 微笑み合うと、人形の放ってくる弾幕を今度は2人で撃ち落としていく。音響弾で小さな氷の矢が砕け散り、光の矢と大きな氷の矢が猛烈な速度で行き交う。

 飛行による風を切る音。すぐ近くを矢が通り過ぎていく音。音響弾で氷の矢が砕け散る音。空中を泳ぐようにイルムヒルトは矢を放ち、避け、嵐のような弾幕を応酬する。

 弾幕を応酬しながらイルムヒルトはじりじりと後退していく。人形は引いた分以上に距離を詰めようと動く。近ければ近い程、大弓の一撃が回避しにくくなるのが分かっているからだ。盾による防御があるのなら、致命的なダメージは受けないという判断だろう。

「もう少し……! 後ちょっと――!」

 その中で――イルムヒルトとセラフィナは明確な目的を持って動いていた。
 まず、敵味方を弾幕に巻き込まない位置であること。そして――。

 イルムヒルトが不意にその動きを止める。大弓人形が間合いを詰めながら猛烈な勢いで矢弾を放ってくる。それを、真正面からイルムヒルトとセラフィナが撃ち落とす。光の矢と音響弾。氷の矢の真っ向からの撃ち合い。弾幕が弾幕を撃ち落とし、無数に光と氷が弾け飛ぶ。

「今ですっ!」

 声と共に、イルムヒルトの尾が動く。実体を持つ鏑矢を弓に番えて――。一瞬途切れたイルムヒルト側の勢いを押し流すように無数の氷の矢が殺到した。

 しかし――。弾けるような音と共に、氷の矢がただの水へと変化していた。氷の矢を作り出すのは術式。放つのは機構式。放たれた後はただの物理的な矢――氷の塊だ。

 ならば、アシュレイであれば外から干渉することも容易だ。セラフィナが遠隔より声でやり取りし、アシュレイと連係する作戦を立てたのだ。
 雨のように降り注ぐ水の中を――引き絞られた弓から放たれた鏑矢が突っ切る。大弓人形の至近を呪曲の力を宿した鏑矢が通り過ぎ、制御を乱して動きを鈍らせる。
 そこに、セラフィナの操る獣の守護獣達が殺到した。弓を操る腕。盾にかぶりついてその自由を奪う。

 その瞬間には、イルムヒルトが巨大矢を番えている。セラフィナの魔力を帯びた巨大矢を弓に番え、蛇の身体の全身を使って引き絞る。

 その弾速――威力。共に守護獣達に食いつかれている大弓人形に回避できるような生易しい代物ではない――!

 爆ぜるような音と共に巨大矢が放たれた。真っ直ぐに大弓人形の胴体に吸い込まれ――貫いた瞬間にセラフィナの込めた魔力も衝撃波として内側から炸裂する。機構が複雑な分だけ、内部からの衝撃には弱かったのか、胴体に開けられた大穴から伝播した衝撃波によって、大弓人形はばらばらに吹き飛んだ。

「やったね! 作戦通り!」

 嬉しそうに声を上げるセラフィナ。イルムヒルトが挙げる片手にタッチして、2人は防御陣地のアシュレイとにっこりと微笑みあうのであった。



 瞬くように現れ、また消えながら反射するように動いて。そうして通常有り得ざる方向からエンゾウに斬り込む。
 そんなシーラの斬撃を、エンゾウは斬馬刀という大型の武器であるにも関わらず、正確にいなしてくる。

 速度の違い、空中戦の練度の違いは確かに両者の間にある。いずれもシーラに軍配が上がるだろう。それでもエンゾウはシーラを相手に楽しそうに笑っていた。

 テオドール式の空中戦装備はシールドを蹴って動く、というものだが、サキョウ達の作ったそれは空中の自在な滑走を目的としたものである。
 小回りは効かないが、最高速はかなりのものだし、姿勢を崩さずに間合いを詰めるであるとか、その場に留まって踏ん張ったり、鍔迫り合いの形になった時に更に押し込むといった用途にも使えるというものだ。

 だから、エンゾウの底が分からない内は力のぶつけ合いになるような戦いをシーラは忌避する。斬馬刀のような鈍重な武器であるなら、間合いを詰めて至近距離に留まったまま切り結んだ方が有利であるにも関わらずだ。

 斬り付けて、離脱。ヒットアンドアウェイ。下がりながら身体を回転させ、先端で引き斬るように斬撃を放ってくるエンゾウの斬馬刀を、反射神経で皮一枚避けて距離を取る。そうして戦いの間にエンゾウと妖刀の能力を見切る、というわけだ。

 シーラが下がれば下がった分だけ踏み込み、押せば下がって受けて、交差する瞬間に斬馬刀を繰り出す。交差する瞬間に間合いのぎりぎりで斬馬刀と真珠剣が激突して闘気と妖気が火花を散らした。

「そういう動きは――前に見たことがある」
「ほう?」

 空中に留まり、一旦間合いを取って対峙する。シーラの言葉にエンゾウは楽しそうに唇の端を歪ませた。
 前に見たというのは――エンゾウのその動きがシーラにとって、予知能力を持つ高位魔人、ザラディを彷彿とさせるものだったからだ。
 武器の鈍重さと動きの身軽さ、種族的な反射速度等々の差を補って余りあるような先読み。こちらの戦法が分かっているような攻撃の選択。

 エンゾウの剣の腕や体術は確かに非凡ではあるのだろうが、それ自体はシーラを驚かせるにまでは至らない。ただただ、先読みの速度と正確性だけが異常なのだ。

「お前の妖刀は――多分予知か、読心……。それに類する妖怪に関する力。でも、そんなに精度は高くない。こっちの斬り込んで来る方向が分かるか、後は押すか引くか。その程度のところが読み取れれば、後はそこにだけ集中していればいい」
「……こいつは驚いたな。その若さで、どんな修羅場を潜り抜けてきたのか興味は尽きねえが……」

 エンゾウはにやりと笑う。

「だがまあ、そんなところだ」

 そう言って、否定しなかった。自分の技量と妖刀の能力が合わさった時の戦力に、絶対の自信を持っているのだろう。
 シーラの見立てでは、恐らく妖刀の能力は読心の方だと見積もっている。予知ではなく読心の能力についてもカーバンクル達が持っていたから分かることだ。エンゾウの動きはどちらかと言えばザラディよりカーバンクル達の身のこなしに近い。

 心の在り処が分かるのなら、それは位置の把握に繋がる。感情が分かるのなら、押すか引くかが分かる。
 アカネの話によれば、妖刀使いの纏う妖気は身体能力を強化し、術への防御性能をも高めるという話だ。
 ならば、どうするか。シーラは真珠剣を構えると全身から闘気を漲らせる。そうしてシールドを蹴って、姿も消さずに真っ直ぐに突っ込んできた。

 姿を見せたり消したり。予知や読心の能力を持つ相手には、無駄な魔力の消耗に他ならない。手札を見切る方法の1つとして充分に役に立ったのだから、それ以降も使い続けるのは下策だ。

 身体的なフェイントも無意味。ならば物量。持てる手札を総動員してエンゾウの技量と妖刀の能力を踏み越えていくだけの話。
 シーラは覚悟を決めると水の渦を纏い、そのまま突っ込んでいく。闘気を纏った二刀でもって斬馬刀の斬撃を受け止め滑り込むように間合いの内側へ。跳ね上がるのはエンゾウの蹴り。脚甲に闘気を纏ったそれは、当たれば骨が砕ける程の破壊力を秘めている。水の渦の鎧と、どちらの強度が勝るか、という勝負には、シーラは乗らない。それは出し惜しみ無しの総力戦にあってもシーラの戦い方ではないからだ。

 読心の先読みを反射速度の差で埋めるように。繰り出された攻撃に対して見たままに反応する。足裏にシールドを展開して受け止め、蹴り足に乗るように横に飛ぶ。
 大上段。振り切られる斬馬刀を転身して避ける。皮一枚で避けるはずのそれは、渦の鎧に弾かれて僅かに軌道を逸らす。エンゾウの切り返しを僅かに遅らせ。その間隙を縫うように踏み込んで斬撃を見舞う。
 手甲で逸らし、顎を砕くように柄頭が跳ね上がる。上体を逸らしシーラの蹴り足が跳ね上がる。爪先に仕込まれた刃物が闘気の残光を残して空中に弧を描く。顎を砕くはずの一撃を回避され、逆に頬を浅く切り裂かれたエンゾウは、それでも嬉しそうに笑って。体勢を立て直す前に横薙ぎの斬撃を見舞う。

 対するシーラは、エンゾウの動きを見てから逆さのままでシールドを蹴って、垂直方向へ跳んでいた。地上戦ではあり得ない立体的な軌道。エンゾウは避けるという意思までは分かってもどちらの方向へとまでは読み切れない。斬撃の勢いに逆らわずに身体を転身させながら脚甲を輝かせて滑走するように直下へとシーラを追う。地表すれすれを、身体を消しながら真横に跳んだ。

「無駄だ!」

 姿を消そうがいる場所は分かる。追える。エンゾウがシーラのいる方向を見た、その瞬間だった。

「お前の能力は――攻撃の種類までは見通せない」

 そんな言葉と共に。爆音と閃光が炸裂した。音響閃光弾がエンゾウの視覚と聴覚を潰す。

「ぐっ! 小細工を!」

 それでもシーラの位置は分かる。最高速度では負けていない。攻撃に出るというのなら距離を取って凌ぎ切るまでの話――。
 そんなエンゾウの予想は、丸切り裏切られた。
 シーラの斬撃を勘で受け止めたその瞬間――背中と脇腹に、刃物で攻撃を受けたときのような、灼熱の気配があったのだ。

「馬鹿、な!?」

 読み取れる距離に限界はあるが周辺の敵は1人。正面のシーラだけのはず。こんな完璧な援護ができるはずが、とエンゾウは激痛に表情を歪めながら思考を巡らす。
 シーラの手首から放たれた太い粘着糸に、闘気を纏った水の渦が巻きついている。その先端には真珠剣とソードボアの短刀。

 糸と水の鞭を闘気によって生き物のように操ったのだ。本体の攻撃の意思に意識を向けさせ、闘気や妖気の防御を疎かにさせ――隙間を縫うようにあらぬ方向から斬撃と刺突を見舞う。

「ぐっ、おおっ!」

 力任せに斬馬刀でシーラを振り払う。距離は離れたがシーラの攻撃の意思はまだ途切れていない。

「仕留める」

 そんな、シーラの怜悧な声と、強い意思。
 呼応するようにエンゾウは斬馬刀にありったけの力を集中させる。大きく引いて構えて間合いに入った瞬間に振り抜く構えだ。

 シーラは――身を屈め、両足でシールドを蹴って最短距離を飛んだ。斬馬刀の間合いに入ろうかというその瞬間。爆発的な速度でシーラの動きが加速した。
 怪我をした身では斬馬刀の振り抜きも間に合わない。魔力光推進の魔道具による爆発力と、渦鎧の闘気強化に全てを回して。攻撃一辺倒になって防御が薄くなったエンゾウの腕を手甲ごと薙ぐように切り裂いていく。

「なん、という……」

 取り落とした斬馬刀が粘着糸によって宙に放り上げられ、闘気を纏った真珠剣によって断ち切られた。妖気による防御が無くなったところへ、シーラの放つ雷撃がエンゾウを捉えて確実に意識を刈り取っていった。
 そうして、エンゾウが崩れ落ちるのに数瞬遅れて、妖刀に封じられた妖怪が光と共に解放された。

「感謝――する。獣人の、娘」

 人型――というか猿のようにも見える、全身が長い毛に覆われた妖怪だった。

「消耗して……いるのなら、陣地に戻れ、と思って……いるな。ならば、大人しく、従おう。お前も……怪我をしないよう、気を、つけろ」
「ん。話が早くて助かる」

 そう言ってシーラは軽く笑うと、真珠剣を手に戦場へと戻っていくのであった。
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