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襲撃


元亀元年(1573年)  九月中旬      丹波国桑田郡馬堀村  朽木基綱




「御屋形様、高岳城主、大石大和守智成殿にございまする」

日根野備中守の言葉に高岳城主、大石大和守智成が平伏した。こいつは確かそこそこの知恵者だと備中守から報告が有ったな。

「高岳城主、大石大和守智成にございまする。御軍勢の一隅にお加えくだされば望外の喜びにございまする」

「うむ、よう来てくれた。その方の事は日根野備前守、弥次右衛門兄弟より聞いておる。中々の知恵者だそうな。その方が朽木を頼ってくれた事、喜ばしい限りだ」

「ははっ、御言葉有り難く恐縮至極にございまする」

大石大和守が深々と頭を下げた。


「御屋形様、余部城主、中沢因幡守正綱殿にございまする」

中沢因幡守正綱が平伏する。大柄な男だ、こいつは槍が上手だと報告が有った。

「余部城主、中沢因幡守正綱にございまする。御目にかかれて光栄至極、今日よりは御屋形様の御為に粉骨砕身する所存にございまする」

「うむ、頼もしい事よ。備前守、弥次右衛門、中沢因幡守は槍を取っては近隣に聞こえた猛者だと言ったな」

「はっ」

褒められた中沢因幡守の顔が輝いた。


「その方の働き、早く見てみたいものよ」

「ははっ、必ずや御屋形様の為にお役に立ちまする」

「うむ、頼むぞ。期待している、だが焦るなよ」

「はっ」

余部城主の中沢因幡守が深々と頭を下げた。


「御屋形様、笑路城主、長沢右衛門尉重綱殿にございまする」

長沢右衛門尉重綱が平伏する。こいつは特に取り柄は無いが最近跡取りの男の子が生まれたと報告が有った。

「笑路城主、長沢右衛門尉重綱にございまする。御屋形様に御目通りが叶いましたる事、これ以上の喜びは有りませぬ。御軍勢の端にお加え頂とうございまする」


「嬉しい事を言ってくれる。男子が生まれたそうだな、名は何と言う?」

「はっ、笹丸と名付けました」

長沢右衛門尉が驚いている。いや大石大和守、中沢因幡守もだ。

「うむ、笹丸か、良き名だ。先が楽しみよ。幸持った者が当家を頼ってくれる。目出度い、幸先が良い。皆、そうは思わぬか?」


俺が声をかけると日根野兄弟、五郎衛門、下野守達が口々に同意した。長沢右衛門尉は感極まって顔面紅潮だ。

「右衛門尉、以後は宜しく頼むぞ」

「ははっ、必ずや御期待に添いまする」

笑路城主、長沢右衛門尉が深々と頭を下げた。


この他に犬甘野城主、長沢豊後守兼綱、並河城主、並河掃部介易家に声をかけて謁見が終わった。長沢豊後守兼綱は長沢右衛門尉の弟だ。皆、嬉しそうだった。先ずは上首尾だな。桑田郡で抵抗する姿勢を露わにしているのは松山城主の松山日向守慶和だけだ。こいつは攻め潰そう、朽木軍三万、その武威を示すのにちょうど良い。誘引だけだと甘く見る奴が出かねんからな。松山城は川勝大膳亮の領地に近い。大膳亮に先導させよう。


国人領主達が下がると下野守が“御疲れでございましょう”と言って労ってくれた。嬉しいねえ。日根野備前守、弥次右衛門兄弟の功を褒め労うと二人が“御屋形様、有難うございまする”と礼を言った。この二人も嬉しそうだ。うん、益々上首尾だ。丹波攻略は順調に進みつつある。


戦国大名にとって城を攻め落とすのは大事だがそれと同じくらい、いやそれ以上に大事なのが謁見だ。これからはお世話になりますと頼って来た国人領主を心から歓迎する事でその心を掴む。自分の事を歓迎してくれている、自分に関心が有る、此処なら居心地が良さそうだ、そう思わせなければならん。ヨイショしてラブラブ大作戦だ。


勿論相手だって社交辞令だとは気付いているだろう。だが社交辞令も満足に出来ない馬鹿だと思われれば簡単に国人領主は離れていくだろう。そして挨拶もまともに出来ないなんて評判が立てば家臣達からも馬鹿にされる。例えばだが今回は日根野備前守、弥次右衛門兄弟が丹波国桑田郡の国人領主達を朽木に取り込んだ。俺がお粗末な謁見をすればこの二人の顔も潰す事になるのだ。


国人領主達からはあんな馬鹿殿に引き合わせやがって、あいつら馬鹿じゃないの、と蔑まれる。当然だが日根野兄弟も俺達が苦労して味方に付けたのに何なんだよ、あれは、と不満を持つだろう。味方を減らして敵を増やす事になるのだ。挨拶一つで勢力が大きくもなれば小さくもなる。謁見を軽視する事は出来ない。


謁見だけじゃない、手紙も重要だ。家臣達だけではなく国人領主達にも手紙を書く。そうする事で俺が常に関心を持っているのだと相手に教える事が出来る。小鼓が上達しないとか能を舞ったら笑われたとか書いて送る。そうすると(まつりごと)と戦で忙しいんだから余り気にしてはいけないと返事が来る。相手にしてみれば俺が落ち込んでいるから励まさなくてはと思うわけだ。親近感アップ!


大事な所には女房殿にも手紙を書く。旦那を頼りにしている、良く働いてくれる、だから旦那を支えてやってくれ。そう書く事で女房殿に俺への親近感を植え付ける。時には代筆を頼む時も有る。その時には必ず忙しいので誰それに代筆させていると書かせる。そうする事で貰った者は忙しいのに気にかけてくれていると思うのだ。但し、代筆は五回に一回を目処にしている。そうじゃないと手を抜いていると思われるからな。戦国大名も気遣いが大変なのだ。


「松山城は攻め潰そうと思うが?」

俺が何を考えたか分かったのだろう、方針を示すと皆が賛成した。川勝大膳亮を呼び先導を命じると嬉しそうな表情をした。信頼されている、人質を出した甲斐が有ったと思ったのだろうし攻め潰せば城と領地が自分の物になるとも思ったのだろう。良いだろう、城攻めでそれなりの働きをすれば領地は与えよう。


桑田郡の制圧後は船井郡に侵攻だ。その後に一隊を別けて何鹿郡を攻め取る。そうすれば赤井との間を分断出来る。そして本隊は波多野の本拠地である氷上郡、多紀郡を攻める。稲の刈り入れを邪魔する事で籠城戦をし辛くするのだ。そうなれば波多野は嫌でも野戦での決戦か降伏のどちらかを選ばなくてはならん。そして野戦なら兵力の多い朽木が優位だ。焦らずに少しずつ追い詰めて行こう。




元亀元年(1573年)  十月下旬      近江国蒲生郡八幡町  龍野実道




目の前には秋の夕日を浴びてそびえ立つ八幡城が有った。周囲は人に溢れ喧騒を極めている。丹波とは違う、そう思った。

「なかなかの城だな」

「近江少将様が自らの居城として造った城だ。当然であろう」

「そうかな。六角の観音寺城の方が大きいぞ」

「あれは六角氏が代々大きくしていった城だ。比べるのは酷だ」

俺の言葉に石川三左衛門、雑賀五郎兵衛が頷いた。


八幡城、北近江を拠点とする朽木が初めて南近江に造った城だ。おそらくは南近江への支配力を強めるためであろう。観音寺城を使わなかったのは観音寺城では六角の臭いが強過ぎると思ったからに違いない。朽木は六角を下し南近江を制した。名門六角の臭いを払拭しようと苦心している。


誰が音頭を取ったわけでは無いが三人が人気の無い方に歩き出した。三人とも荷を背負った商人姿、特に怪しまれる事無く歩く。そして三左衛門が棲家として使っている家に着いた。それぞれに棲家を持ち三日に一度、落ち合って互いの持っている情報を交換している。今日は三左衛門の家だが今の所怪しまれている気配は無い、そして近江少将様暗殺の目処も立っていない。


「八十吉が殺された。湖に浮かんでいた」

腰を下ろすと三左衛門がボソッと吐いた。八十吉は三左衛門の配下の者でもかなりの腕利きだったが……。湖に浮かんでいた、手を下したのは忍びか。八門、或いは伊賀。

「八十吉は何処を調べていた?」

「台所だ。潜り込めるか、毒を仕込めるかを見極めようとしていた」

「……台所は無理だな。諦めよう」


五郎兵衛の言葉に俺と三左衛門が頷いた。八十吉が殺されたという事は台所への警戒はかなりきついと見て良い。それに近江少将様の口に入るまで毒見が無いとも思えん。それでもやるなら効き目の遅い毒を少しずつ料理に仕込み時間をかけて殺すしかないが戦場に出る事が多い相手では毒の効果は浸透し辛かろう。潜り込むのを優先するならもっと警戒の薄い所が良い。


「正月は家臣、国人衆が挨拶に来よう。朽木程の大身ともなれば人数もかなりの物になる。相当に慌ただしくなる筈だ。そこで潜り込む事は出来ぬか? 勿論城内の間取りは事前に調べておく。喧騒に紛れて近付き御命を奪う」

三左衛門の言葉に五郎兵衛が首を横に振った。同感だ、とても上手く行くとは思えぬ。


「難しかろう、当日どのような警護が布かれるか分からぬし潜り込めるかも分からぬ。他に手が無ければそれも已むを得ぬが……」

俺の言葉に三左衛門が“そうだな”と頷いた。

「近江では無く京で狙う事は出来ぬか?」

俺が問うと五郎兵衛が“京?”と訝しげな声を出した。


「公方様に子が出来た、男子だ。少将様が室町第に祝いに行くとは思わぬか? そこを狙う」

三左衛門が腕を組み、五郎兵衛が唸り声を上げた。

「良い案かもしれぬ。しかし少将様が自ら室町第に行くかな? 使者を送って終わりではないか?」

「五郎兵衛の懸念は尤もだ。最近の公方様と少将様は仲宜しからずともっぱらの評判だ。幕府内部でも少将様への憤懣が大きいとも聞く。自ら行くとは思えん、京で狙うのはいささか博奕が過ぎよう」

やはりそうなるか……、上手く行かぬ。


近江で狙うか。しかし少将様は近江に戻って来るのか? 丹波で越冬という事も有り得よう。朽木の丹波攻略は順調に進んでいる。桑田郡、船井郡、何鹿郡は僅か二ヶ月程の間に朽木に服した。波多野家に残っているのは多紀郡と氷上郡だけだ。米の取り入れが出来たのも多紀郡と氷上郡だけだ。氷上城、八木城は堅城ではあるが兵糧が無ければ何処まで持つか……。


甚右衛門様の近江少将様襲撃は今一歩のところまで行ったが失敗に終わった。深夜、野営中の朽木勢に潜入し本陣間近に迫った。別部隊が騒ぎを起こし少将様の寝所を確認してから鉄砲三丁で狙撃、一発が少将様に命中した。だが少将様は南蛮鎧を着けたまま寝ていたため無傷だった。就寝中も鎧を脱がぬ、かなり用心深い。甚右衛門様達は逃げたが受けた損害は小さくないようだ。再度仕掛ける事が出来るかどうか……。


「足利と言えば例の話、聞いたか? 少将様が足利の血を引いているという話だが」

三左衛門が戸惑いがちに話しかけてきた。“聞いた”と答えると五郎兵衛が“何の話だ?”と不思議そうな顔をした。どうやら五郎兵衛は知らぬらしい。

「近江少将様は足利の御落胤という話だ」

「本当か?」

「知らぬ。如何でも良い事だ」

如何でも良い事だ、足利であろうと朽木であろうと命を受けた以上その命を奪う。それだけの事だ。


俺が話す気が無いと見て五郎兵衛が三左衛門に視線を向けた。

「俺も本当かどうかは知らぬ。だが少将様が生まれた頃、その前後は足利将軍家の十二代様は戦に敗れて近江に逃げている。朽木にも滞在した事がある筈だ。多分それでそんな噂が流れたのだろうな」

「妙な噂だな」

「ああ、偶然なら良いのだがな。そうでなければ誰が何のためにそんな噂を流したのかという疑問が出る」

一段落したようだ。“もう良いか”と訊ねると五郎兵衛が決まり悪そうに頷いた。


「少将様は近江に戻ると思うか? 丹波で越冬する可能性は無いか?」

「いや、それは大丈夫だ」

三左衛門が断言した。

「来年二月に土佐から一条少将様が伊勢に来るらしい。近江少将様は必ず近江に戻り伊勢に行く。朽木家中の者から聞いた話だから信じて良かろう」

「となると近江から伊勢への街道筋で狙うか」

「そうだな」

三左衛門と話していると五郎兵衛が“いや”と口をはさんだ。


「近江に居るのが確実なら狙い目はもう一つある」

「それは?」

五郎兵衛が笑みを浮かべた。

「朽木は節句に能興行を催す。これからなら正月、三月、五月に行う筈だ」

「真か?」

「真だ、重陽の節句にも能興行が有った」

思わず三左衛門と顔を見合わせた。それが真なら……。


「少将様が不在でも能興行を催す。それ故必ず見物席に居るという確証が無かった。だが二月に伊勢に行くとなれば正月、三月は近江に居る可能性が高い。見物席に居る可能性もな」

「能楽師に紛れれば……」

「傍近くまで近付けよう。上手く行くやもしれぬ」

三人で頷いた。


「丹波の状況が良くない。来年六月どころか年内も危ないと俺は見ている」

俺の言葉に二人が頷いた。

「仕掛けるのは正月の能興行と二月の伊勢行きとしよう。俺は伊勢行きを調べる。鈴鹿峠は使えぬ故八風街道、千種街道を使う筈だ。お主らは能興行を頼む。何処の能楽師を使うのか、出来る事ならそこの一座に入ってくれ」

「分かった」




元亀元年(1573年)  十二月下旬      近江国蒲生郡八幡町  八幡城  朽木基綱




「本当に驚きました。御屋形様が撃たれたと聞いた時は目の前が真っ暗になりました。大方様、雪乃殿も大変だったのですよ」

焙じ茶の入った茶碗を差し出しながら小夜が心配そうな表情で俺を見ていた。

「済まぬな、心配をかけたようだ。だがこの通り無事だ、鎧を着けて寝ていたのが良かった。騒ぎが起きたので喧嘩かと思い立ち上がった所を撃たれた。騒ぎそのものが向こうの策だったようだな」

「まあ」


「胸を撃たれてな、かなりの衝撃が有って気が付けば倒れていた。その所為で騒ぎが大きくなったが大丈夫だ。案ずるには及ばぬ」

「危ない所でした」

小夜がホウッと息を吐いた。

「そうだな」

本当は撃たれた瞬間に息が詰まって死ぬのかと思った。女房達の顔とか子供の顔なんて何も思い浮かばなかったな。只苦しくて死ぬんだと思った。焙じ茶を一口飲んだ。生きてこうして夫婦で茶が飲める、幸せだなと思える。俺って本当に小市民だ。でも小夜も美味しそうに茶を飲んでいるから良いか。


「丹波の忍びの仕業と聞きましたが?」

「丹波村雲党というらしい。丹波山中で鍛え上げた腕利きが揃っているようだ。本陣間近まで忍び込んで来た、手強いな」

「八門よりもですか?」

「八門はそのような荒事よりも探索、流言飛語、調略を得意としている。だが忍び込んで来た者達は八門の攻撃を受けかなりの損害を出したようだ」

「まあ」


暗殺か、俺がこれまで八門に命じたのは摂津守護和田弾正忠だけだ。俺が摂津に勢力を伸ばすにはどうにも邪魔だった。敵なら俺が戦場で殺した。味方だから已むを得ず重蔵に頼んだ。幸いな事に誰も気付いていないらしい。暗殺などしない方が良いんだ。そういう事を平気でする人間だと思われると信頼を失うからな。


今回の一件、重蔵はかなり興奮していたな。頻りに俺に謝っていたし部下達には忍び込んだ連中を皆殺しにしろと言っていた。周囲に八門の恐ろしさを見せ付けなければまた同じ事が起きる、そう言っていた。それについては同感だ。警護が甘い、隙が有る等と思われてはまた同じ事を繰り返す者が現れるだろう。その分だけ俺の身が危険になる。


「丹波というのは秋は戦をし辛いな」

「そうなのですか?」

不思議そうな顔が可愛い。

「霧がかなり出る。その所為で軍を動かし辛いのだ。思ったより手間がかかった。それに冬は雪が降るのでな、思い切って戦を打ち切った。幸い明智十兵衛の赤井攻めも順調だ。赤井に残された城は居城の黒井城の他幾つも無い。来年は三月末頃から丹波攻めを再開する」

それまでに内応者を作る。兵糧も残り少ない、追い詰められている以上必ず内応者は出る筈だ。


「三月まではゆっくり出来るのですね、皆も喜びます」

「戦が無いだけだ、二月には伊勢に行かねばならん」

「それでも嬉しゅうございます」

小夜は本当に嬉しそうだ。そうだよな、未だ若いんだから未亡人になんかなりたくないよな。戦国時代って厳しい時代だわ。話を変えるか。


「公方様に若君誕生の祝いの品を送ってくれた事、感謝している。大変だっただろう」

「大方様、雪乃殿が相談に乗ってくれましたから左程の事は」

「そうか」

小夜の表情が曇った。何か有ったかな?

「ですが祝いの品を届けた平九郎殿の話では公方様はあまりお慶びでは無かったとか」

「……」

小夜は不安そうな表情をしている。荒川平九郎、そういう事は俺に直接言え。あいつ正直で真面目が取り柄だからな。嘘は難しいか。


「気にするな、そなたの所為では無い」

「……」

小夜の不安そうな表情は変わらない。

「公方様は阿波の三好家に朽木を討てと密書を送ったのだが三好は朽木に付く事を選んだ。計画が崩れたのだ」

「崩れたと言いますと?」


「公方様の狙いは毛利・大友、毛利・阿波三好を和解させ毛利、阿波三好、本願寺、それに畿内の松永、内藤、畿内三好、畠山による朽木打倒だ」

小夜がポカンとしている。何を言われたのか分からんらしい。スケールのデカい話だからな。想像が付かんのだろう。実現すれば西日本は反朽木で纏まる事になる。


「だが三好は朽木に付いた。今後は朽木、阿波三好、大友、土佐一条が手を結んで毛利、本願寺と戦う事になるだろう。今度土佐の一条少将殿と会うのもその辺りをきちんと話すためだ」

「はあ」

小夜が首を振って溜息を吐いた。大叔父の話では土佐の長宗我部は堺での交易を断たれてから経済的にかなり厳しいらしい。北から三好が西から一条が攻めれば長宗我部元親はその対応に走らされ疲弊するだろう。






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[気になる点] 誤>その方の事は日根野備前守 正>その方の事は日根野備中守
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