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朽木軍、北上



永禄十一年(1568年) 五月下旬     近江伊香郡塩津浜  塩津浜城  朽木基綱




越中、現代の富山県だがはっきり言って俺はこの地方の事はあまり良く知らない。ついでに言えば戦国時代の越中に付いても良く分からない。知っている事と言えば富山の薬売りと寒ブリが美味い事ぐらいのものだ。この越中はどうも強大な勢力、独裁者というのは生まれなかったらしい。そのため戦国期では余り大きな影響力を発揮していない、様な気がする。


元々は畠山家、河内・紀伊を治める畠山が守護を務めていたらしい。但し越中には行かず在地の守護代に任せていたそうだ。まあ下剋上が起こる典型的なパターンだな。戦国期に入ると神保、椎名がそれぞれ力を付けてくるんだがそれでも大した事は無かった。問題は一向一揆だ。加賀が一揆持ちの国になった事で徐々に勢力を強めてくる。つまり越中は神保、椎名、一向一揆の三勢力によって分断されたのだ。大凡の分布で言うと越中の西南部にある礪波郡、ここは一向一揆。越中の西北部、中部にあたる射水郡、婦負郡は神保長職。そして新川郡、越中の東部は椎名康胤だ。


この三勢力の内椎名は上杉寄りだ。その椎名を神保と一向一揆が連合して圧している。この椎名対神保・一向一揆連合だがこれには武田信玄も絡んでいる。神保・一向一揆連合は上杉の力を分散させて信濃攻略を容易にしようとした信玄の仕掛けた策の一つなのだ。だが第四次川中島で武田は大敗、現時点で神保・一向一揆連合は武田の戦略にあまり役に立っていない。信玄の遺作が勝手に動いているようなものだ。


第四次川中島で武田が大敗した事、信玄が死んだ事で椎名が優勢、神保・一向一揆連合が劣勢、そうなりそうなものだがそうならないところが世の中の不思議なところだ。上杉は第四次川中島の後、信濃攻略戦、関東制圧戦にどっぷりと漬かる事になった。越中は取り敢えず椎名を以って盾として越後を守る。そして武田、北条を身動き出来ないまでに抑え込む。それが第四次川中島後の上杉の戦略だった。つまり越中は後回しにされたわけだ。


戦略としては正しいだろう。しかし椎名にとっては堪ったものではない。第四次川中島からこれまで約七年間、椎名は単独で神保・一向一揆連合と戦ってきた。状況は決して良くない。上杉もそろそろ助けに行かないと拙いんじゃないかと思った頃に俺が北陸戦線にド派手に登場した。越前、加賀の一向一揆をブッ潰した朽木は一向一揆にとっては天敵みたいなものだ。これはもう使うしかないだろう。


そして神保・一向一揆連合にとって朽木の登場はいきなり海から上がって周りを壊しまくる怪獣が現れた様なものだ。当然だがパニックになった。そして同じようにパニックになっている能登の遊佐、長に共同作戦を持ちかけた。遊佐、長にも異存はない。能登の一向門徒は本願寺の命令で遊佐、長に与している。気が付けば北陸は朽木・上杉・椎名連合対その他大勢連合で大戦争が起きようとしている。あ、畠山を入れるのを忘れたな。まあ良いか、余り大した存在じゃない。


朽木の動員兵力は三万。その内一万を坂本城に置いた。どうも三好の動きが変だ。河内、紀伊の畠山を攻略しようとしているらしいがそっちは畠山高政と松永久秀に任せる。俺は二万の兵を率いて北陸に出兵する。南近江の国人衆からは出兵したいという要望が有ったが却下した。一年はゆっくり休ませる約束だ。でもまあ嬉しかった。本心か追従かは分からないがこちらの動向に関心を持っているのは確かだ。無関心でいられるよりはずっと良い。


「殿」

「来たか?」

「はっ、畠山修理大夫様、左衛門佐様、あと小半刻程で御着きになります」

秋葉九兵衛が部屋の外から報告をした。遅い、約束の時間は一刻前の筈だ。俺を待たせて優越感にでも浸っているんだろう。小夜と雪乃が身動ぎをした。そんな緊張するな、俺まで緊張するじゃないか。


「小夜、行ってくる。もしかすると今回も出産には立ち会えぬかもしれぬ。丈夫で良い子を産んでくれ。男でも女でも良いぞ。それと竹若丸の事、頼むぞ」

「はい」

「雪乃、これから暑くなる。身体をいとえ」

「はい」

「では行ってくる」

兜を持ち立ち上がって部屋を出ようとすると二人が“御武運をお祈りしております”と言ってくれた。あんまり嬉しくない、声が何処か切なく感じるんだ。竹若丸には会わずに行く。心が挫けてはいかん。戦国大名なんて因果な商売だ。


城の外には二万の兵が勢揃いしていた。うん、なかなか盛観だな。近習、小姓、真田、蒲生、重蔵、軍略方達と兵の前で畠山を待つ。十五分程すると畠山の軍勢が現れた。軍勢と言っても五十人程の規模だ。当然だが戦闘では使えん。護衛を付けて後ろに置くしかない。だが念のため畠山修理大夫を俺の側に置いた方が良いだろう。名目は能登の事を確認するため、そんなところだな。


百メートル程離れたところで畠山勢が止まった。そして中から五人が此方に近付いてくる。二人が馬に乗り三人が徒歩だ。徒歩三人の内二人は馬の口取りだ。この阿呆共、俺に馬上のままで近付くつもりか。俺は下馬してお前らを待っているんだぞ、助けてくれる相手を上から見下ろす? それが名門畠山の矜持か? 笑わせるな、国を追い出された阿呆共が!


近習、小姓達がざわめく、“騒ぐな”と言って黙らせた。馬鹿たれ! お前らが騒げばむしろ喜ぶとは思わないのか? この手の連中を黙らせる方法は別にある。五メートル程の所で馬から降りた。この阿呆共、大鎧を身に纏っている。時代劇じゃあるまいし今時そんなの身に着けている奴はいないぞ。朽木の武将達は皆が当世具足だ。ちなみに俺は最新式の南蛮胴具足と南蛮兜だ。ポルトガルの商人から購入した。少し重いが丈夫さでは当代随一だ。


口取りと馬を除いて徐々に三人が近付いて来た。年を取った方が畠山左衛門佐義続、若い方が畠山修理大夫義綱だ。もう一人は飯川若狭守だった。修理大夫義綱は三十半ばくらいだな。赤糸威鎧か、近付くにつれズサリ、ズサリと音がする。父親は紺糸威鎧を身に纏っている。どちらも現代なら国宝級の逸品だな。飯川若狭守は当世具足だった。


三メートル程の距離を置いて立ち止まった。そのまま黙り込んでいる。何だよ、今度は格下には話しかけられないってか。全く世話が焼けるわ。

「畠山修理大夫殿か」

「如何にも」

「ではそちらが左衛門佐殿」

こいつは黙って頷くだけだ。俺とは話もしたくないらしい。


基本的にこの手の名門と言われる人間は成り上がりが嫌いだ。こいつらが成り上がり者を受け入れる時は役に立つ時じゃない、むしろ役に立つと分かれば不愉快に思う。自分が無力に見えて来るからな。こいつらが成り上がりを受け入れるのは自分達を崇めた時だけだ。その時だけ可愛げがあると満足する。自分の価値を認識出来て優越感に浸れるからだ。義秋が調子の良い事を言ったんだろう。朽木は足利の忠臣、自分が命じれば必ず言う事を聞く。だから大船に乗った気分でいろとでも。その所為で多少の嫌がらせをしても問題無いと勘違いしたんだろう。


二人とも口元に笑みが有る。俺を格下扱い出来て満足そうだ。飯川若狭守は無表情に突っ立っている。可哀想に。……そうか、六角義治と畠山義綱は従兄弟か。今更ながら気付くなんて御間抜けな俺。道理で俺と馬が合わないわけだ。こいつらにとって俺は遊佐や長と同じなんだろう。下剋上で六角を乗っ取った悪い奴。義秋の野郎とんでもない不良物件を押付けてきやがった。


「朽木大膳大夫でござる」

二人の笑みが益々大きくなった。俺が挨拶したのが嬉しいらしい。その反対に俺の家臣達は怒り心頭だ。落ち着けよ。

「畠山殿の手勢はどれ程かな? 見たところ五十程しかない様だが。何処かに置いて来たのかな」

二人の顔が歪んだ。そして俺の家臣達は得意気だ。別に嫌がらせじゃないぞ、味方の軍勢の数を確認するのは当たり前の事だろう。


「大膳大夫様、当家の軍勢はあれが全てでございます」

飯川若狭守が気不味そうに答えた。

「左様か、では戦には使えんな。朽木勢の後方で待機してもらおう」

俺が“宜しいな”と念押ししても無言だ。戦には使えんと言った事が不満か? なんなら先陣に使って擂り潰しても良いぞ。

「畠山勢の後ろに護衛の兵を五百程置く。何か有っては困るからな。……千四郎、宮部善祥坊と西山兵部を此処へ呼べ」

機嫌が直った。多少満足そうだな、気を遣って貰っているとでも思ったようだ。近習の葛西千四郎が宮部、西山を呼ぶために動いた。


「修理大夫殿、軍は左衛門佐殿に任せ修理大夫殿は某の傍に居て貰いたい。色々と相談せねばならん事も有りますからな」

修理大夫が嫌な顔をした。それを見て飯川若狭守がしゃしゃり出た。

「それにつきましては某が」

「その必要は無い。飯川若狭守、その方は左衛門佐殿と伴に戻れ。修理大夫殿、畠山家は能登を取り戻すために何の役にも立たなかったと誹られても宜しいのかな。畠山家の武名に傷が付くが」

畠山親子が渋い顔をした。だが抗弁はしなかった。ザマーミロ。


葛西千四郎が戻って来た。後ろには宮部善祥坊、西山兵部が居る。二人とも訝しげな表情だ。

「修理大夫殿、左衛門佐殿。当家の家臣、宮部善祥坊、西山兵部でござる。善祥坊、兵部。畠山修理大夫殿、左衛門佐殿だ」

二人が頭を下げると修理大夫と左衛門佐が面白く無さそうな表情で頷いた。


「修理大夫殿は俺の傍で色々相談に乗って貰う。それ故畠山勢を率いるのは左衛門佐殿となるが兵力は五十程でしかない、戦では使えん。それゆえ朽木勢の後ろに付いてもらう。その方等は畠山勢の後ろに付け」

「はっ」

「その方等の役割は二つ。一つは護衛だ。敵は能登の者共だけとは限らん。一向一揆の坊主共も居る。間違っても襲撃を受ける様な事の無い様にせよ」

「はっ」


「もう一つは監視だ」

皆がギョッとしたような表情を見せた。そんな事を言って良いの? そんな感じだ。

「如何いう意味だ! 大膳大夫! 我らを監視とは無礼であろう!」

「あの五十人の中に能登の謀反人共に通じる者が一人もいないと言い切れるのかな、修理大夫殿」

顔を真っ赤にして喚いていた修理大夫が口籠った。左衛門佐も不満そうな表情をしているが無言だ。


「謀反人共も必死であろう。親族を人質に取って寝返りを強制する。或いは金で情報を得ようとする。十分に有り得る事だと思うのは俺だけかな?」

「……」

「修理大夫殿、未だ分からぬか? 修理大夫殿を俺の傍にと言うのは修理大夫殿の身の安全を図るためだと」

「何?」

「暢気な事よ。あの中に居ては何時殺されるか分からぬぞ」

修理大夫、左衛門佐が初めて不安そうな表情を見せた。多分今まで浮かれていたのだろう、能登に戻れると。


「善祥坊、兵部。もし外から畠山勢に接触しようとする者、畠山勢から抜け出そうとする者有れば必ず殺せ」

「はっ」

阿呆共が何か言いたそうにしたから手を上げて止めた。善祥坊、兵部は眼が飛び出そうだ。

「前を行く畠山勢が三町以上朽木勢から離れたら、或いは横にそれたら謀反人共に乗っ取られたと判断して躊躇わずに攻撃せよ。全て殺せ」

「な、何を……」

「左衛門佐殿の事は心配いらぬぞ、修理大夫殿。その時にはもう殺されておろう」

畠山親子は何か言いたそうだが何も言えない。ただ唸るだけだ。


「善祥坊、兵部。頼むぞ」

「はっ」

二人は答えるとそそくさと下がった。そんな逃げるように下がらなくても良いだろうに。

「無礼だろう、大膳大夫! 義秋様からは我ら親子を能登国主として丁重に扱えと言われている筈だ!」

左衛門佐が喚いた。こいつの声、初めて聞いたな。割れて聞き苦しい声、飲んだくれの声みたいだ。


「何か誤解が有る様だ。俺が義秋様より頼まれた事は能登を謀反人共から取り返し修理大夫殿を国主にする事だ。お主らを崇め奉る事ではないわ」

「な、何を……」

「若狭守、左衛門佐殿を連れて兵の元に戻れ。そして皆に伝えよ、妙な真似をすれば左衛門佐殿を含め五十人全てが殺されるとな。俺にとっては修理大夫殿が居れば十分なのだ、五十人も能登まで連れて行く必要は無い。その事を忘れるなと。裏切り者が居ても身動きは出来まい」


ゴリラみたいに鼻息を荒くしている左衛門佐を若狭守が宥めながら兵の元に戻った。修理大夫にははっきりと警告した。俺の機嫌を損ねると父親を始め五十人が無駄に死ぬ事になると。そして太刀、脇差、鎧通しを取り上げてからお前にも護衛という名の監視役を付けると言った。修理大夫、最初は抵抗していたが最後は顔面蒼白にしてカクカクと頷いた。世話の焼ける奴だ。


ようやく出陣だ。馬鹿共の所為で随分と遅れた。皆顔面が強張っていたけど十兵衛だけはニコニコして嬉しそうだった。こいつ、馬鹿が嫌いだからな。俺が畠山親子をあしらったのが嬉しいらしい。まあ俺も馬鹿は嫌いだけれどね、でも受け入れる事は出来るぞ。……段々自信が無くなってきたな。だって馬鹿の度合いが酷いんだもん。




永禄十一年(1568年) 六月上旬     加賀国石川郡  尾山御坊  朽木基綱




「かなり復旧したな」

「はっ、殿が銭を用意してくれました故思いの外に進みました。普請作業を手伝った百姓達も銭を稼げると喜んでおります」

尾山御坊の城代、井口越前守が嬉しそうに答えた。自分の住む城だからな、嬉しいのも当然か。前の戦でかなり激しく壊した。復旧が予想以上に進んでいるからちょっと驚いた。俺も嬉しい。


「百姓への払いは決して渋るな、気前良く払うのだ。銭が必要なら塩津浜に言え、遠慮は無用だ」

「はっ」

此処は一向一揆の根拠地だった。朽木に代わって暮らしがきつくなった等と百姓に思われてはまた一揆が起きる。公共事業による景気高揚が必要だ。


「城の名前だが未だ尾山御坊なのか?」

「皆は尾山城と呼んでおりますが……」

「尾山城か。ふむ、気に入らぬのか?」

「どうも一揆の臭いが致しまして」

越前守が苦笑を漏らすと皆も苦笑を浮かべた。尾山御坊の外、兵には休息を与え俺は真田、蒲生、重蔵、軍略方、越前と床几に座って話をしている。近習、小姓は修理大夫と共に少し離れた場所で待機だ。畠山勢五十人は特に問題無く付いてきている。


「まあそうだな、尾山御坊から尾山城。余り変わり映えはせぬ。良い名を思い付いたら報せよ。正式に認める」

「はっ。城にはお入りになりませぬのか?」

「入らぬ、先を急ぐのでな。ここに寄ったのは能登、越中の事で何か聞いていないかと思ったのだ。重蔵から報せは受けているが越前守は加賀に居る。何か知っているか?」

越前守が頷いた。


「神保は降伏致しますぞ」

皆が顔を見合わせた。

「重蔵からも降伏の動きが有ると聞いている。神保家中は降伏と抗戦で割れているとな。降伏派が優勢とは聞いていたが間違いないか?」

越前守が大きく頷いた。

「間違いございませぬ。神保家の当主、右衛門尉長職は嫡男長住、一族の清十郎氏張、重臣の寺島三郎職定を領内から追放致しました。いずれも一向一揆寄りの者にござる。神保家は降伏で纏まったと見てよろしいかと」

「うむ」


となると短兵急に越中に攻め込むのは止めた方が良いな。無益な犠牲を出す事は無い。神保は上杉に降伏する筈だ。もしかすると使者はこちらにも来るかもしれん。降伏後、上杉は一揆勢の勢力範囲である礪波郡に攻め込む。その時は神保が先鋒だろう。それに合わせてこちらも礪波郡に攻め込む。一揆勢は東西から挟撃されて終わりだな。


上杉に使者を出してその辺りを調整しなければならん。それにしても越前守、結構情報収集が上手いのかな? そう言えば俺に最初に接触してきた浅井家臣もこの男だった。となると加賀に置くのは失敗かな。もっと前線、或いは俺の相談役に使うか。ちょっと検討が必要だな。いずれ越前を塩津浜に呼んで話してみよう。


「嫡男を追放したか……。となると問題は追放された者達が何処に行くかだな」

「能登にございましょう。礪波郡では朽木、上杉に挟撃されます。長くは持ちませぬ。それに追放された清十郎氏張、寺島三郎職定は畠山との関係が深かった筈」

重蔵、頑張っているな。越前には負けられんか。


「陸路か、海路か?」

「おそらくは海路かと」

俺が問うと重蔵が答えた。

「海路か。若狭の海賊衆は間に合うか?」

皆の視線が新任の軍略方、内藤修理亮政高に向かった。海賊衆、内藤筑前守勝行の嫡男だ。若いが中々出来るらしい。


「残念ですが間に合いませぬ。いささか展開が早過ぎます」

「そうか、已むを得んな。礪波郡は海に面しておらぬ。となると海賊衆の働きの場は能登から逃げ出す者達を捕える事だな」

俺の言葉に皆が頷いた。そして越前守が口を開いた。

「能登は七尾城に兵を集めているようです。海賊衆は七尾城に面した海に集めた方が宜しいでしょう」

また皆が頷いた。


「修理亮、繋ぎの船は宮腰に来ているのだな?」

「はっ」

宮腰はこの辺りで一番栄えている湊だ。

「使者を出して海賊衆を七尾城に面した海に展開させよ。逃げ出す者を捕えるのも有るが七尾城に海を使って補給をされては拙い」

皆が頷いた。


越中攻めは思ったより早く終わるかもしれない。その後は能登攻めだ。温井、三宅、笠松、寺岡がこちらの味方に付けば他の連中もこちらに寝返るだろう。となれば遊佐、長も籠城はなかなか難しい筈だ。ん、重蔵が立ち上がったな。何か報せが来たか?




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― 新着の感想 ―
↓↓ 雪乃ちゃんの対面シーンは書籍版とコミカライズで補完されていました!そちらをご参照ください!
雪乃??? いつのまにか来て、状況からすると側室に収まってる? どこか読み飛ばしたかな???
[良い点] 雪乃はいつの間に主人公と一緒になったんだ?出会いの場面くらいあってもいい気がするが、、、
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