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年賀

永禄四年(1561年) 一月上旬   近江高島郡安井川村  清水山城  朽木稙綱




「竹若丸は大丈夫でしょうか、お義父様」

「案ずるには及ばぬ」

「ですが」

「六角は十分に朽木の価値を分かっておる。竹若丸が観音寺城で粗略な扱いを受ける事は有るまい。ま、皮肉の一つぐらいは出るかもしれぬがの」

敢えて笑って見せたが綾から不安そうな表情は消えなかった。


妙な物よ、綾と竹若丸は必ずしも上手く行っているようには見えなんだが母親としての情が無いわけでは無いという事か。

(かす)()女王(じょうおう)様の内親王宣下は何時であったかな?」

「三月に決まりました。竹若丸が費用を出してくれましたので……」

「目出度いの」

「はい」

六角家でも当然その辺りは押さえておろう。朽木の価値がまた一つ上がった。竹若丸は上手く立ち回っておる。いかんの、綾は茶に手を出しておらん。心そぞろか。


「何が心配じゃ」

「高野瀬備前守殿の事が……」

「心配いらぬ」

「なれど」

「朽木は大きくなった。それ相応に家臣を召し抱えなければならん。そして朽木は六角の臣下ではない。高野瀬備前守はそれを示す良い(あかし)よ。六角と(よしみ)は結ぶが臣従したわけではない。文句は言わせぬ」

「……」

それだけの力が今の朽木にはあるのだ。


高野瀬備前守秀隆、元は肥田城城主として六角家臣であったが浅井に通じ寝返った。野良田の戦いで浅井が敗れたため六角に降伏したが許されず城を追われている。朽木に仕官を求めて訪ねて来たのは昨年の暮れの事で有ったな。見所有りと判断して召し抱えたが……。


「六角が嫁を世話するかもしれんの」

「竹若丸にですか」

「うむ」

綾の顔が強張り蒼白になっている。

「竹若丸は未だ元服も済ませておりませぬ」

「元服すれば良かろう。許嫁を決めるという手も有る」

「六角様に御年頃の御息女は居られぬ筈、御家中から養女を?」

「そうなるの」

「それでは浅井と同じになります。お義父様、あの子は耐えられましょうか?」

いかん、何も分かっておらん。説明しなければ……。


「勘違い致すな、綾。養女を嫁にするという事が六角家の家臣になるという事ではない」

「ですが浅井新九郎殿は」

「あれは浅井がそういう理由を付けて戦に持ち込んだのだ。愚にも付かぬわ。竹若丸と縁を結びたがっている家は幾らでもある。六角に取られたと知ればさぞかし悔しがろう」

「まあ」

悔しがるのは武家だけではない、公家も悔しがろう。朽木は気前が良いからの。

「六角家中の然るべき家の娘なら実の娘などより余程に利が有るわ」

綾が驚いたような表情をしている。ま、公家の娘だからの。武家の事は分かりかねるか。


家臣の娘を養女として外に出す以上愚かな娘、容貌の優れぬ娘は選べぬ。そのような娘を嫁がせれば嫁ぎ先が反発して反六角に転じかねぬからの。それでは家臣の娘を養女にする意味が無い。当然だが養女はそれなりの娘という事になる。


その後は娘の実家の問題になる。嫁ぎ先は娘の実家が有力者である事を望む。そうであれば何か有った時に娘の実家を当てに出来る。失態の擁護、願い事の口添え等。実家が有力者で有れば有る程期待出来よう。そして主君は有力者の願いを無視出来ぬ。大名家の当主にとって最も恐ろしいのは敵ではない、むしろ身近にいる家臣……。


大内、土岐、京極……、家臣の反逆によって没落した家は幾らでもある。大名家の当主にとって実の娘の依頼は断れても養女の依頼は無碍(むげ)に出来ぬという不思議な状況が発生する……。なればこそ六角左京大夫は浅井新九郎に怒った。自分だけではない、家臣平井加賀守の面子を潰されたのだからの。浅井を叩かねば平井に不甲斐無しと蔑まれかねぬ。大名も楽ではないわ。ま、当家にとっては余り縁の無い話ではあったな、これまでは。だが朽木は大きくなった。六角も無視は出来まい。必ず朽木との関係を強めようとする筈……。


「そういう事での、あまり心配は要らぬのだ。むしろ縁談が来なければ六角の頭の中を疑わねばならん」

「そういうものなのですか」

綾が息を吐いた。

「そういうものだ。後は六角が朽木を如何評価しているかによるの。朽木への評価が高ければ高い程有力者の娘が来る」

「……」


有力者にとっても養女を出すのは悪い話ではない。何と言っても当主が気を遣う家との関係を持つ事が出来るのだ。その家の力を背景に発言力を強める事も出来る。朽木との縁なら旨味は多かろう。

「六角家の六人衆辺りから来れば上々吉、そんなところよ」

綾が曖昧に頷いた。ま、誰が来るかは分かっているがの。綾が騒ぎそうじゃ、内緒にしておくか。


野良田の戦いの後、竹若丸は迅速に動いた。新たに得た六角家の蔵入地(くらいりち)を越え浅井領に侵攻する。この地を支配していたのは田屋石見守明政、討ち死にした浅井新九郎賢政の伯父だが野良田の戦い後の混乱を鎮めるため小谷城に行っていたらしい。竹若丸はあっという間に田屋城、長法寺館、沢村城を奪い田屋氏の所領を残らず奪った。そしてそのまま海津氏の居城、海津城を奪う。十日足らずで高島郡から浅井の勢力を一掃した。


竹若丸は湖北有数の湊の一つ、海津湊が朽木領になった事が余程に嬉しかったらしい。そのまま海津城に留まり海津湊の直接支配に乗り出した。いや、本当の狙いは次の戦いを睨んでの事だったのやもしれん。稲の刈り入れの時期を見計らって伊香郡西部に侵攻する。農繁期で兵を思う様に集められなかった有力国人領主熊谷氏は他愛無い程にあっけなく降伏した。


銭で兵を雇う、その事の意味は分かっていた。だが現実にその効果を見ると唸らざるを得ん。敵が戦えない時に戦う、動けない時に動く。竹若丸は自由に動き敵はそれを黙って見ているしかない。戦をする以前に勝敗は決まっていると言っても過言ではなかろう。それほどまでに朽木は有利だ。


熊谷氏は降伏し主だった者は小谷へと向かった。大浦、塩津の湊が新たに朽木の物になった。そして竹若丸より文が届いた。

『これにて湖北の物の動き、朽木が押さえ申し候』

最初は良く意味が分からなかった。何を大袈裟なと思ったほどだ。


だが若狭、近江、そして越前敦賀の商人までが清水山城を訪れるようになった事でその意味が分かった。物が動くという事は金が動くのだ。そして竹若丸は関を廃し通行の自由、商いの自由を保証している。多くの商人が朽木にやってくる。浅井は重要な銭の収入源を朽木に奪われただけでは無く物の動きも儘ならなくなろう。少しずつ浅井は追い込まれて行く。そしてその気になれば朽木は敦賀の喉を締め上げる事も出来る。


稲の刈り入れが終ると浅井勢が反撃に出ようとした。だがそれと合わせるように六角が動く。竹若丸が八門を使って流した野良田の戦いは朽木の力で勝った、その噂に危機感を覚えたらしい。或いは竹若丸の浅井領侵攻に煽られたか。六角は浅井の重要拠点佐和山城に大挙押し寄せ攻略した。


浅井は六角の動きを本格的な攻勢かと疑い小谷城の防御に専念せざるを得なかった。そして竹若丸も六角の動きに合わせるように侵攻を再開する。余呉湖周辺に進出し砦を築いた。大岩山、岩崎山、賤ヶ岳、茂山。塩津の湊を使って砦作りに必要な資材が運び込まれた。浅井からの攻撃を防ぐために林与次左衛門が船の護衛を務めている。そして余呉湖を囲むように、塩津を守るように砦が築かれた。冬を前に防御を固めた、そう見えるが岩崎山の砦は北国街道の直ぐ傍なのだという。その気になれば北国街道を分断する事が可能だろう。攻めを睨んでの防御だ。また一つ浅井を追い詰めた。


そこまでで竹若丸の浅井領侵攻は終わった。冬の到来と雪の襲来だ。当分動けない。そして竹若丸は塩津浜城で越年した。観音寺城にも塩津浜城から直接行っている。清水山城に戻らないのは浅井を食うという決意の表れなのかもしれない。朽木は高島郡の全て、伊香郡の南西部を押さえた。石高は十万石を超える。浅井は未だ十五万石程は有ろう。だが差は縮まりつつある……。




永禄四年(1561年) 一月上旬   近江蒲生郡  観音寺城  後藤賢豊




「そろそろか、楽しみよの」

御屋形様が上機嫌で呟かれると皆が頷いた。もうすぐ朽木竹若丸が新年の挨拶に参上する。出迎えるは上座に御屋形様、若殿。そして両脇に進藤、蒲生、三雲、目賀田、平井加賀守、私。但し平井加賀守は竹若丸の介添えをしている。もう直ぐここへ一緒にやってくるだろう。


足音が聞こえ平井殿が現れた。

「朽木竹若丸殿、新年の御挨拶に参られました。朽木殿、こちらへ」

「はっ」

竹若丸が現れた。やわらかな薄い青の直垂を身に着けている。少し背が伸びたやもしれぬ。前に進み御屋形様の前で座った。


「謹みて新しき年の御慶びを申し上げまする。過ぎし年には多大なる御高配を賜りましたる事、朽木竹若丸、感謝の念絶えませぬ。心から御礼申し上げまする。新たなる年に於きましても宜しく御指導の程御願い致しまする」

口上を述べると深々と頭を下げた。


「うむ、こちらこそ宜しくお頼み申す。今年も良き年にしたいものじゃ」

「はっ」

「竹若丸殿より新年の祝いの品、献上されておりまする」

平井殿の言葉に御屋形様が“これへ運ぶが良い”と命を出した。

皆が顔を見合わせた。朽木の財力は皆が知っている。先ずは干し椎茸、石鹸は間違いあるまい。


後ろから献上品を捧げて七、八人が入ってきた。見た事が有る顔だと思った時だった。

「献上品を運んでいるのは六角家の者達にござる。竹若丸殿が朽木家の者は外様なれば御屋形様の前に出るは憚り有りと申されました。某、竹若丸殿のお心遣いに感服致し申した」

平井殿の言葉にざわめきが起きた。

「うむ、心遣い嬉しく思うが以後は無用になされよ」

「はっ」


最初に運ばれたのは美しく塗られた菓子鉢だった、朽木塗か。二つは干し椎茸、もう一つは石鹸が入っていた。その後に朽木で造られた太刀三振り。なるほど、朽木家の者に運ばせなかったのはこれの所為か。さらに越後上布三反、南蛮より購入した真っ赤な珍陀酒、最後に朝鮮より購入したという虎の皮。半分は朽木の物、あとの半分は購入した物。一体如何程の費えを要したのか……。


「いや、驚いた。斯様に豪勢な祝いの品を頂いては只々恐縮するのみじゃ。竹若丸殿、左京大夫心から礼を申す」

「御笑納頂ければこれに過ぎたる慶びは有りませぬ」

御屋形様と竹若丸が穏やかに話をしている。二人とも演技だろうか、それとも本心か。それにしても若殿にも今少しにこやかにして貰いたいものだ。笑み一つで相手の心証も変わる。若殿よりも若い竹若丸はそれをやっているのだ。


浅井が敵になった以上朽木の価値は以前にも増して重要になった。そして朽木にとっても六角との協力関係は必要不可欠。さればこそこうして朽木は辞を低くして挨拶をし御屋形様は笑みを浮かべて朽木をもてなしている。朽木を六角に取り込む。御屋形様の狙いは十分過ぎるほどに当たった。一万石を捨てる事で六万石を得た。そして今では十万石を超えるまでに育っている。だが未だ朽木を取り込むには十分ではない、今日はその仕上げをする日となる筈だ。


「それにしてもたちまち浅井の領土を奪われたな。いやその速さ、我ら皆驚いておる」

御屋形様の言葉に竹若丸が“畏れ入りまする”と頭を下げた。確かに速かった、浅井の対応が追い付かぬ程に速い。朽木の強みは鉄砲だけではなかった。銭で雇った兵、それを何時何処へでも動かせるという強みが有る。敵に回せば極めて厄介な事になるだろう。そういう意味でも朽木を味方に付けなければならん。


「某も驚いておりまする。左京大夫様に於かれましては佐和山城をたちどころに攻略致されました。あの城は浅井にとっては重要な城、守りも堅かった筈。浅井も肝を冷やした事で有りましょう」

御屋形様が上機嫌で笑い声を上げた。

「いや、多少は我らも働かねばの。六角家の面目が立たぬ。そうであろう?」

御屋形様が我らに声をかけた。それに皆が応える。“真に”、“如何にも”、広間に声と笑い声が満ちた。


「如何であろうの、竹若丸殿。こうして親しくなれたのじゃ、両家の結び付きを今少し密なる物にしたいと思うのじゃが」

雑談を少し交わした後、御屋形様が切り出すと竹若丸がにこやかに笑みを浮かべた。

「某も同じ事を考えておりました」

皆が視線を交わした。朽木は六角との縁談に異存は無いらしい。


「では如何かな? 竹若丸殿、思い切って儂と親子にならんか。娘を貰って欲しいのじゃ。そなたの様な息子がいれば頼もしい限りよ」

「異存ござりませぬ。当家にとって名誉な事と思いまする」

御屋形様が大きく頷かれた。

「儂には娘がおらぬ。それゆえ平井の娘を養女として竹若丸殿と縁を結びたい」

「平井様の御息女と申されますと小夜様であられましょうか」

少し気まずい物が漂った。一度浅井に嫁いだ以上小夜は出戻りという事になる。


「竹若丸殿、誤解しないで欲しい。小夜は心映え優しく美しい娘じゃ。それゆえ浅井に嫁がせたのじゃがあの愚か者めが……」

「左京大夫様」

竹若丸が御屋形様を遮った。

「言葉足りず申し訳ありませぬ。某、小夜様に不満は有りませぬ。ですが小夜様は如何であられましょう。一度は浅井家に嫁がれた身、浅井に想い有るようなれば朽木に嫁がれるのは不本意やもしれませぬ」


条件を釣り上げるためにごねるかと思ったのだが……。意外に思ったのは私だけではないだろう、皆も顔を見合わせている。御屋形様はじっと竹若丸を見ていた。

「加賀、如何じゃ」

「竹若丸殿、御配慮感謝致しますぞ。小夜は浅井の事は縁が無かった、一日も早く忘れたいと申しております。御心配の様な事はござらぬ」

「それなれば問題有りませぬ。小夜様を当家にお迎えしたく思いまする」


話は簡単に決まった。年内に元服し婚儀を上げる。六角、朽木が合意した事を将軍家に報告し元服は将軍家の御意向に従う。婚儀には将軍家も何らかの形で関与するだろう。盛大な婚儀になるかもしれぬ。平井殿は竹若丸が小夜の事を気遣った事ですっかり竹若丸殿を気に入った様だ。なかなか人の心を掴むのが上手い。全てが終わった、そう思った時だった。竹若丸が内密に御相談したい事が有ると言い出した。




永禄四年(1561年) 一月上旬   近江高島郡安井川村  清水山城  竹若丸




観音寺城から清水山城に戻ると直ぐに御爺と大叔父の惟綱が部屋にやってきた。新年の挨拶をしていると綾ママが参上、また挨拶だ。なんせこの三人とは四カ月以上会っていなかった。挨拶も長くなる。挨拶が終わると綾ママが早々に観音寺城の事を訊ねてきた。


「観音寺城では酷い事をされませんでしたか」

「いいえ、そのような事は有りませぬ」

綾ママがホウッと息を吐いた。

「綾は心配性じゃ、新年の挨拶でそんな事をするほど六角も馬鹿ではないわ」

「御隠居様の申される通りです」

御爺と大叔父が声を揃えて綾ママの心配を打ち消したが綾ママは心配そうな目で俺を見た。あながちはずれというわけでもない、六角にもバカは居る。右衛門督義治。どうにもならん馬鹿だな、あれは。


「そなたは気性が激しいから心配で……」

「母上、その気性が激しいというのは誤解です、某は穏やかとは言いませぬがごく普通ですぞ」

綾ママが首を横に振った。

「普通ではありませぬ。三好孫四郎様の事、飛鳥井、近衛様の事、忘れたのですか?」

「いや、あれは……」


あれは交渉術だよ。何度も言ったけど本気で怒ったわけじゃないし喧嘩を売ったわけでもない。でも綾ママは納得していないんだよな。綾ママにとって俺は手の付けられない癇癪持ちらしい。

「綾よ、心配はいらぬ。それより観音寺城での事を聞こうではないか。如何であった?」

ナイスだぞ、御爺。綾ママは結構しつこいんだ。


「左京大夫様、右衛門督様が挨拶を受けられた。同席していたのは後藤、進藤、蒲生、三雲、目賀田、平井の六人。平井は介添え役だ」

「ほう、では六人衆が勢揃いよな。大分気を遣ったと見える」

「或いは警戒しているのか」

「侮られるよりは良いわ」

その通りだ。侮られるよりは良い。まあ大分警戒はされたかもしれん。


「嫁を貰うのですか?」

「はい。左京大夫様より両家の絆を深めたいと」

綾ママが溜息を吐いた。やっぱり息子の結婚っていうのは複雑なのかな。

「相手は平井の娘です」

「平井? 小夜と()われる方ですか? その方は浅井新九郎の……」

声が一オクターブ上がった。落ち着いてくれ。


「母上、それ以上は」

「ですが」

「母上は出戻りという事がお気に召さぬのかもしれませぬが六角が当家を浅井と同等以上に見ているとも言えます。今は押しておりますが浅井は朽木よりも身代は大きいのですぞ。悪い縁談では有りませぬ」

不満そうだな、頼むから納得してくれよ。嫁いびりとか冗談じゃないぞ。


「式は何時にするとなった?」

「五月だ、御爺。最初は秋と言っていたのだが急に五月にしてくれと六角家から要請が有った」

田植時だ。戦の時期を避けてとなるとどうしても式を挙げる時期は限定される。

「では忙しいですな、早々に元服を済ませませぬと」

「今から手配するとなると元服は三月の頭迄にはしなければならぬの」

「そうですな、その時期ならば戦を避けられましょう」

三月頭なら越前はまだ雪だ。朝倉も出てこない。


これからの朽木にとっては浅井以上に朝倉が厄介だ。綾ママが帰ったら重蔵を呼んで御爺達と話さねばならん。何時まで経っても敵は無くならないな。






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― 新着の感想 ―
あぁそうか だからという訳では無いかもですが、確かに子供が出来るまでに時間を置いた方が良かったのか 子供がなかなか出来ないのも辛いが、すぐに出来てたら相当まずかったか 今更気付きました
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