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異世界で双子の娘の父親になった16歳DT-女神に魔法使いにされそうですー 作者:バイブルさん

2章 DT、先生になる

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35話 男は馬鹿が多いようです

 仕事の終わる目算が付いたので、特急仕様で書かせて貰いました。
 ですので、少し粗いと思われるので、おかしい所はいつも以上にお伝えして頂けると助かります。
 アップした頃は、爆睡中かと思いますが、起きたら、自分でも見直してみます(笑)
 雄一達は、冒険者ギルドに行く為に、メインストリートを歩いている。

 いつも思うことなのだが、早朝訓練で、テツに結構、手加減弱めの一撃でKOしてるつもりなのだが、朝食が済んだあたりで、復活してるコイツは只者じゃないと思う。
 現に今も、鼻歌を歌いながら雄一の隣を歩くテツの姿があった。
 傷などの治りは普通だが、明らかに体力の回復速度が半端がない。最初はアルビノという補正かと思ったが、前の説明文を読む限り、それはなさそうである。

 反対側のホーラを見ると、疲れがあるのか、伸びをしながら歩く姿を見て、これでもタフだとは思うが、これが許容範囲であると雄一は思う。

 2人のステータスを見比べて、違いを探ろうと、まずはホーラのステータスを拾い上げる事にする。


○ホーラ 11歳 スリーサイズ:必要ならタップしてください。

 片手剣:D 短剣:B- 投擲:A 射撃:S 簡易付加魔法:C

 アビリティ:投擲 Lv2 射撃 Lv1 簡易付加魔法 Lv2 集中 

 称号   :一途な少女  北川家の長女


 特に回復を助けるようなアビリティも称号もなさそうであるが、気になる称号に意識を向ける。

『北川家の長女。弟と妹の面倒が行き届かない部分を雄一の代わりにフォローをするのはホーラなのです。特にレイアの雄一に対する相談を聞く事により、今のバランスが成り立ってると言っても過言ではないのです。シホーヌが役に立たないのが問題になってないのは、ホーラがいてこそ……誰なのですぅ! この説明文を書いたのはっ!…………』

 雄一は、目頭を押さえて、心の中で、いつもお世話になってますと、ホーラに感謝する。そして、できれば、レイアにデレてくれるように誘導して欲しいと願う。
 ついでに、相談内容も知りたいと願うが、怖くて聞くのは止す事にする。

 そして、テツのステータスを確認をする。


○テツ 10歳

 両手剣:SS

 アビリティ: 両手剣 Lv2 肉体強化 Lv1 見切り

 称号   : 憧憬を抱く者  悲しみを乗り越えたアルビノ 北川家の長男


 増えている肉体強化はあるが、確かに、新陳代謝は上がっている感覚がなくはないが、そこまで絶大なものじゃないのは、雄一も持っているから、これが原因ではないと分かる。

 これかな?と思うモノはあるが、できれば違って欲しいと願いから、増えた称号のほうに意識を向ける。

『北川家の長男。天然で、どこか抜けている感じなのに、優しく頼りになるお兄ちゃん。姉には、はっきりと信賞必罰を受ける補正がかかり、妹に対して、大きな好感度補正がかかるのです』

 雄一は、奥歯をギリッと音をさせて、空虚な目でテツを見つめる。見つめられたテツは、ユウイチさん、何か僕にご用ですか?ですか?といった感じで、尻尾があれば振っていそうなテツが雄一を見つめ返す。

 すまない、テツ。俺は、いつか、訓練中に手加減を誤って、事故を起こすかもしれない、と結構マジトーンで考えていた。

 これは違ったと思う雄一は、見るのが少し怖いアレかと、げんなりとしながら意識を向ける。

『憧憬を抱く者。憧れる存在がいる限り、不屈の根性と脅威の回復力を誇るのです。憧れを抱く者への想いが強ければ、強いほど、大きな補正がかかるのです。ちなみに、対象は、ユウイチなのです』

 これか……と雄一は頭を抱える。
 最後の補足はまさに蛇足だろ?と雄一は嘆く。

『えっちぃ異性交遊は駄目なのですが、えっちぃ同性交遊は、ちょっと許してもいいかも、と思ったのです』

 蛇足を通り越して、求めてない説明が付け加えられた雄一は、辺りをキョロキョロ見渡す。
 あのアホ毛がどこかから見てるのではないかと思い、見渡すがそれらしい姿は見つけられないし、視線も感じない。

「ユウ? どうかしたさ?」
「いや、なんでもない……」

 少し、疑問に思ったようであるが、雄一なら大丈夫だろうと信頼してくれたらしく、1つ頷くと、メインストリートで店を構える、ホーラの行きつけの甘味処の屋台のおばちゃんに手を振る。
 ホーラは、あそこの餡子のかかった団子がお気に入りらしい。

 雄一が、家で作ってやろうか?と聞いた事があるが、ホーラに断られた事がある。
 理由を聞いてみると、とっても納得できる内容であった。

「買い食いだから、楽しい事もあるのさ」

 確かに、そういう情緒は必要だな、と雄一も思ったものである。

 そんな事を思い出していると、目の前に冒険者ギルドが見えてきた。

 雄一は、ホーラとテツを連れだって、中へと入っていった。


 中に入ろうとした時、身なりの悪い中学生ぐらいの少年3人と入り口ですれ違う。
 少年達は、ホーラを見ると手を上げて、ニカッという笑顔を見せるとそのまま通り過ぎていく。

「知り合いか?」
「ん、お互い、顔を知ってる程度だけどね、ストリートチルドレンってそんなに数が居ないから、話した事はなくても、お互い顔ぐらいは知ってるし、情報も共有してるさ」

 それを聞いた雄一は、自立しようと頑張るのはホーラ以外にもいたのかと嬉しく思う。何かあったら、少しぐらいなら手を貸してやろうと先程の少年達の顔を心に刻む。

 正確に言うなら、自立しようと頑張るホーラの話を聞き、雄一の助けがあったといえ、成功を収めつつある姿に触発された者が、少数ながら現れ出したというのが事実だが、言うのが恥ずかしい為、ホーラはその辺りを濁した。

 そんなホーラの気持ちに気付かず、雄一は、少し嬉しげな顔をしたまま、出入り口で止まっていた足を動かし始めて、扉を開けた。


 中に入り、カウンターを見つめた雄一の表情から嬉しげな微笑みは消え、諦めの表情が浮かぶ。

「分かっていた事ではあるが、何故だ?」

 ぼやきながら、カウンターに行くと、死んだ魚の目のようなエルフの男性が、声をかけてくる。

「相変わらず、ノンビリと報告に来られる方ですね? 既に他の冒険者の酒の肴になるぐらいの時間は経ってから、報告にこられるのは、貴方ぐらいですよ? ユウイチ様」

 急ぎの報告の時は、すぐに来て頂けるので問題はありませんが?と溜息を吐かれる。

「ウルセェーよ、ミラー、俺はこれでも主夫業がメインの兼業で冒険者やってんだ。どっちを優先させるかなんて、分かり切った事だろ?」

 ミラーをやさぐれ度MAXの目を向けるが、濁った目をしながら笑うこの男を怯ませる事はできなかった。

「片手間でされて、しかも、先日、4の冒険者に成り立ての方が、2の冒険者でもできないような事をされるとは、世の中、ナメ過ぎですよ?」

 昨日の、オークの群れとオークキングを狩った事でも、凄い事だが、大陸を渡ってきたと思われるドラゴンを、ウォーターカッター、一発で首チョンパさせた雄一は、王都のほうでも騒がれるほどの冒険者として名が轟き始めている。

「既に、その辺の男爵より、お金を稼がれてますが、主夫業がメインと言い張る貴方の頭の構造に疑問を覚えますよ」
「馬鹿野郎、ドラゴンを狩るより、レイアを抱き締めるほうが大変なんだぞ? 冒険者として名を馳せても、アリアとミュウに嫌われたら、俺は死ねる自信があるからな?」

 ドラゴンですら敵とにして、力不足とばかりに倒す男であるが、娘にあっさりと即死させられるという馬鹿げた話を口にする。
 涙目でマジトーンで叫ぶ雄一を、はぁ?と呆れた顔を向けるミラーと、苦笑するホーラ。

「大丈夫です! みんな、ユウイチさんの事が大好きですからっ!」

 何も考えてなさそうなテツが、雄一を励ます。

「まあ、ユウイチ様が嫌われている事実があろうがなかろうが、どうでも良い事ですが、冒険者ギルドからお知らせとお願いがあります」
「ど、どうでもいい事じゃねぇー! この世で一番大事な事だぞっ!!」

 いつものように、ミラーの胸倉を掴んで揺する雄一をホーラが、まあまあ、と微笑ましい光景を見つめながら言う。

「で、どんな話さ?」

 雄一は、3人に嫌われたら生きてる楽しみがねぇーと騒ぎ、復帰するのにちょっとかかりそうだと思ったホーラが代わりに聞く体勢に入る。

「ええ、貴方達が成した事が、4の冒険者の枠に収まるモノじゃないという事が、ギルド内で問題になりました。4に上がった速度も速かったのですが、貴方とテツ君は、3の冒険者に、ユウイチ様を2の冒険者にという話が、王都の冒険者ギルド本部から話がきています」

 やっている事が既に1の冒険者レベルであるが、一気に上げるのは反発を生むし、何より、他の1の冒険者に睨まれる恐れがあるらしい。

「へぇ、つまり、アタイ達は、これから、3と2の冒険者と名乗り、待遇されるということ?」
「その前に、王都の冒険者ギルド本部で試験を受けて頂きたいという手紙が届いています」

 3枚の封筒をカウンターに置かれるのを見て、代表でホーラが受け取り、各自の手紙を渡して行くが、雄一はまだ復帰していないようなので、預かっておく事にする。

「へぇ、簡単な学力テストと、実技、こちらは、どの程度やれるか見る為に、真剣勝負って書いてるさ。殺し合いじゃないよね?」
「ええ、勿論です。真剣勝負と書いてるのは、全力を尽くせという意味ですので、それはありませんが、だいぶ字が読めるようになられましたね?」

 微笑むミラーに照れて、手を振るホーラ。

「しっかり、勉強させて貰ってるからさ。読めるようになるのは当たり前さ。でも、王都となると行って帰るだけで1週間近くかかる旅路になるよね?」
「そうですね、それぐらいになると思いますが、行って帰るだけでは済まないので、もっと長くかかると見て頂いた方が良いかと思います」

 あちゃーと言う声が聞こえそうな表情をして、ホーラは、雄一を見つめる。

 やっと復帰しそうだと判断したホーラが、雄一を呼ぶ。

「ユウ、冒険者ギルド本部が、王都に来てくれって言ってるさ。ただ、行って帰ってくるだけでも1週間ぐらいかかるうえ、向こうの用事次第では、もっとかかると言う話なんだけど……」
「ああ? そんな長い間、家を空ける訳ないだろうが? キャンセルだ、キャンセル」
「しかし、貴方は特に、王都でも名前が独り歩きし過ぎていて行って貰わないと本部はかなり困った事になるのですが……」

 珍しく、困った顔をするミラーに、雄一はすげなく、知らん、知らんと言って断る。

 だが、ある人物の何も考えてなさそうな言葉がこの場の空気を、一気に変えた……手紙を読むテツの呑気な言葉で。

「王都ですか、双子ちゃんとミュウちゃん達は、この辺りの近辺しか出歩いていませんから、行ったら喜びそうですよね? 小さい子って普段見れない場所を移動してるだけでも喜びますし?」

 テツの言葉をピクピクと耳を動かして、聞く雄一が、正面にいるミラーに恩着せがましい顔をして口を開く。

「まあ、冒険者ギルドを困らせるのは俺も本意じゃないし、仕方がない、本当に仕方がなく行ってやる事にするよ」
「はぁ、行って頂けるなら、この際なんでもいいですよ?」

 どういう流れでこうなっているか理解しているミラーは呆れながらそう言うが、雄一にはまったく効果はなかった。

「さあ、2人とも乗り心地のいい馬車を調達に行くぞ!」

 意気揚々と歩く雄一の背中を見つめ、ホーラにミラーは言う。

「後の事はお願いしますね?」

 ホーラは、苦笑いを返事として、横で展開に付いていってないテツの肩を叩き、手を載せる。

「とりあえず、テツ、ナイスアシストだったさ」

 えっ?どういうことですか、ホーラ姉さん?と疑問符を乱立させるテツを置いて、ホーラは雄一を追いかける為に、小走りで冒険者ギルドを出て行った。
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