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異世界で双子の娘の父親になった16歳DT-女神に魔法使いにされそうですー 作者:バイブルさん

6章 DT、出番を奪われる?

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156話 更に賑やかになった北川家のようです

 日曜日に5スロ打ちに行ったんですが、レバーを叩いてボタンを押すだけの悲しさで1パチの当たった感だけでも味わおうと古いほうのルパンの甘デジに座ったら、気付いたら17連してて万発越えてました……
 負けを取り戻しただけでなく、勝ったんだから喜ぶところなんでしょうけど、虚しかったですよ(泣)

 久しぶりのスローペースの話の進み方をする流れになるので、イライラせずにお付き合いお願いしますね?
 子供達を引き連れて家に入る為に玄関を通ると台所の方から1人の女性がやってくる。

「おかえりなさい、ユウイチ」

 柔らかい笑みを浮かべる女性は、ビキニ姿のグラビア写真から連れてきたような反則なスタイルを、可愛らしいヒヨコのような小鳥を刺繍されたエプロンに身に包むという素晴らしいアンバランスさの極みを見せていた。

 雄一の後ろにいるダンテに目を向け、「ちゃんと頑張ってきた?」と笑いかけ、ダンテは苦笑いをして返す。

「ああ、ただいまだ、ディータ」

 雄一の返事に嬉しそうに頷いて見せ、清潔感のある髪の毛を纏めて露出するとがった耳がピクピクと揺らす。

 彼女は、雄一を暗殺しにきたエルフである。

 戦争終結、半年後に弟、ダンテを連れてダンガへやってきた。おそらく、弟が旅が出来る程度の体力が戻るのがそれだけの時間を要したのであろう。

 やってくると雄一の事を『我が君』と呼び、あれこれと世話を焼きたがり、風呂に乱入してきたり、終いにはトイレの補助です、とやってくる始末であった。

 一番、大変だったのは部屋に戻ると素っ裸のディータが雄一のベットで頬を染めて待っていた時は、色々、噴き出す事になったのは言うまでもない。

 さすがにこれには参った雄一が必死に捻り出したのが、お友達作戦である。

 見た目的に雄一とディータは同級生と言われたら誰にも疑われない。

 なので、友達のように振る舞って欲しい、俺には年の近い友達がいないんだと切実に頼んだ。

 始めは拒否された。アクアやシホーヌが見た目がそこまで変わらないと言われたが、見た目だけだ、と説明すると共に2~3日観察してたら分かると伝えた。
 2~3日と言ったにも関わらず、次の日の夕方にディータにちょっと困った顔をして、「お友達になりましょう」と、はにかむ笑みを浮かべて手を差し出された。

 グッジョブ、シホーヌとアクアである。

 こんな幼馴染が元の世界に居れば、バラ色の生活だったであろうと何度、雄一は涙したか分からない。

 だが、時折、枕を抱えて雄一の部屋に訪れて「そろそろ、私の順番かと思いまして……」とやってきて頭が痛い思いをさせられる辺り、根本的な解決にはなっていないようである。

 勿論、順番どころか、スタートすらしていない状態である。

 家の女の子が寝泊まりしている離れをダンカの住人は『DTのハーレム別館(笑)』と呼ばれてたりする。
 ちなみに、本館はナイファ城にあるとされている。


 ジッと見ていた雄一に気付いたディータが首を傾げる。

「どうかしましたか? ユウイチ」
「いや、だいぶエプロンも様になってきたな、って思ってな」

 思ってた事を吐露する気がない雄一はエプロン姿を褒める事で回避する。これが4年の歳月をかけて、雄一が女絡みで得た極意である。

 そんな雄一の言葉に嬉しそうにするディータの後ろから黒髪のツインテールの少女が姿を見せる。

「本当に、来た時の事を思い出すと笑ってしまいますよね、先生?」

 先日、正式にテツの婚約者になった少女のティファーニアである。

 ティファーニアが連れてきた子供達のほとんどが10歳を超え、10歳未満の子が後2人になったことで、ホーラにケツを蹴られたテツが一世一代のプロポーズをした。

「世界で2番目の親に僕となってくださいっ!」

 まさにテツらしいプロポーズであった。

 その後の事は誰も知らないが、結果としてティファーニアはテツのプロポーズにOKしたと、その日の夕飯の時間にみんなに報告された。
 ちなみに、その日、テツは暴走した牛のように走り去ったとティファーニアは語る。1週間後に帰ってきたテツの話を聞くと、気付いたらナイファ国の王都キュエレーにいたそうである。

 結婚自体は、その一番下の子達が10歳になってからにするとティファーニアに言われているらしいが、テツは不満もなく、ニコニコしている。

 そんなティファーニアは、女性としても成長を果たし、手足はスラッと長く、ファッション系のモデルのようなスタイルになりそうなティファーニアであるが、胸は慎ましく、これからの成長にそこまで過度の期待はできなさそうである。

「ははっは、またあの話か?」
「もう、テファ! 何年も前の事をいい加減忘れてください!」

 顔を赤くするディータが少し意地悪な笑みを浮かべるティファーニアに縋るようにして言う。

 周りにいる面子は、何の話だろう?と首を傾げるが、この話を知っているのは当時の調理班のみである。

 やってきた頃、何でも雄一の仕事を手伝おうとするディータが料理に手を出すのは自明の理であった。
 だが、まともに料理などをした事がなかったディータは、胸を張って言ってきた。

「私は、刃物の扱いだけは自信があります!」

 そういうのでジャガイモの皮むき中だったので手伝わせる事になった。

 ナイフをプルプルと震わせてゆっくりと皮を向いていくディータに不安を覚えた当時の調理班にいたコネホが雄一に心配げに伝える。

「だ、大丈夫ぴょ? かなり危なそうですけど?」

 長い耳をシナっとさせるコネホが子供に初めて刃物を持たせる母親のようにソワソワして雄一の腕を引く。

 同じように不安を感じる雄一も心配そうに見つめながらも凄まじい速度で皮むきをしていると、雄一の速度を見たディータが足手纏いになってると焦ったようで速度を上げた。

 そして、事件は台所で発生した。

 慌てたディータはナイフに力を入れ過ぎてジャガイモを真っ二つにしただけに留まらず、その先にある自分の手を深々と切ってしまう。
 当然のようにディータの手から噴水のように血が噴き出し、皮が剥かれたジャガイモを真っ赤に染めた。

 急ぎ、雄一による回復魔法で傷は塞がり、血を失う量もそこまで酷い状態ではなかったが、酷かったのはジャガイモである。

 一応、水で洗ってみたがたいした変化がないのを調理班は黙って見守る。

 ディータはこれ以上、小さくなれないとばかりに身を縮める中、当時の調理班のアンナが地の底から響くような声を洩らす。

「無理、私の勿体ない精神が食べれるのに捨てたくないって叫んでるっ!」

 キッと強い視線を雄一に向けるアンナに頷いてみせる。

「メニュー変更、ポトフからハヤシライス!」

 そう雄一の指示が出た瞬間、トマトを取りに走る者、ご飯を炊く為に米を洗うものなどが一斉に動き出した。

 そんななか、ディータは泣きそうな顔をして調理場の隅で丸椅子に座って身を縮めていた。

 できた料理は勿論、食べた。

 誰にも気づかれてはいないはずである。当然のように雄一達も料理人のプロとしていつものように食事をしたという話。


 思い出して、雄一とティファーニアが楽しげに笑うのを見ていたダンテが、ディータのエプロンを引っ張って「何の話?」と聞いてくる。

「あんたは知らなくていいのっ!」

 ダンテの両頬を掌で押さえて変な顔にして封殺する。

 もう一笑いして笑いを収めた雄一がディータに問う。

「その様子だと、朝食は作り終えたか?」
「ええ、もう配膳も済ませて、みんながユウイチ達が帰ってくるのを首を長くして待ってますよ」

 少し拗ねた顔をするディータが、プイと顔を背けると食堂の方へと歩いていく。

 一同に肩を竦めてみせる雄一はみんなを連れて食堂へと向かった。


 食堂に行くと雄一に飛び付いてくる存在があった、リューリカである。

「ダーリン、遅いのじゃ。わらわはお腹が減って大変じゃ」

 頬を膨らませるリューリカであるが、正直、この程度の我儘を言うぐらいに落ち着いていて雄一はホッとしていた。

 何故なら、暇がある度に「子作り」と騒ぐのではないかと危惧していた。そんなリューリカであったが、ダンガ周辺の環境と家のご飯が気に入ったらしく、子供達と遊んだり、フラっと姿を消す事もあるが食事の時間に必ず帰ってくるという平穏そのものであった。

「すまん、すまん、食事にするか? みんな揃ってるか?」
「はい、子供達、シホーヌ、着席済みです」

 学校の年長の子が学校の面子が揃ってると伝えてくる。

 しかし……シホーヌは管理される側になってどれくらいになるのだろうかと思うと悲しくなるので見ないフリをする。

「いなさそうなのは、アイナとエリーゼね。アイナは昨日、起きたばかりだから、ほっときましょう。エリーゼはそのうちに帰ってくるでしょ?」

 レンが投げやりにそういうが、レンの言う通りでそうするのが一番良さそうである。

 ちなみに、アイナが土の精霊獣でエリーゼが風の精霊獣である。

「じゃ、食うか!」

 そういう雄一の言葉が合図になったようで、みんなが手を合わせると『いただきます』をすると食事を始める。

 それを見守った雄一もスプーンを手にした時、気配を感じて窓を見ると窓から入ってくる緑髪の短パンにブラといった肌の露出の激しい少女が入ってくる。

「おい、エリーゼ! 窓からじゃなく、玄関から入れと言ってるだろ?」
「うん? 次からそうする」

 そういうと雄一の膝を椅子にして座る。

 小柄でミュウと同じぐらいの身長の為、たいして邪魔にはならないが、雄一の朝食を了承も得ずにパクパクと食べ始めるので困りものである。

「どこに行ってたんだ?」

 そう問いかける雄一の言葉を聞いて、スプーンを咥えたまま固まる。エリーゼは鳥頭でよく何をしてたか忘れるという困った子である。

 今回は何をしようとしてたか思い出したようで短パンに手を突っ込むと2通の手紙を雄一に手渡す。

「ポプリとゼクスの手紙」

 そういうと食事を再開するエリーゼ。

 受け取った雄一は、とりあえず先頭にあったポプリの手紙から開封して、手紙を開いて目を走らせ始めた。
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