最終話 001
○お花見女子高等学校・廊下(11月下旬・昼)
廊下を並んで歩く夏と峰山先生。
峰山「俺はこれから見回りなんだから、用があるなら――」
夏「峰山先生、まだ先のことなんだけど一つお願いがある」
峰山「なんだ立花? 改まって」
と、立ち止まる。
夏「(振り向いて)実は――」
○船津新聞販売店・店先の駐車場~お花見女子高等学校前の道(朝方)
店先の駐車場にホンダ・スーパーカブ50プロが6台。
カブの荷台に新聞の束を乗せる夏。ジャージ姿、頭にヘルメット。
店長「じゃあ立花さんお願いね!?」
夏「はーい!! 行ってきまーす!!」
と、走り去る。
夏を見送る店長(男50代)と奥さん(女50代)。
奥さん「もう一ヶ月かい? 毎朝元気だねー、立花さん」
店長「お金を貯めるって目標があるんだってよ」
――新聞をポストに入れる夏。
奥さん「目標かー……懐かしい響きだね」
店長「そうだな……よーし、俺も『国士無双』目指して頑張ろう!!」
奥さん「麻雀かい!!」
と、店内に戻る二人。
× × ×
お花見女子高等学校前の道をウォーキングする、北川家の執事 飛鳥井 忠(68)。
――その横をカブで走り抜ける夏。
飛鳥井「おや? 今のは……」
○お花見女子高等学校・夏のクラス(休み時間)
友達に話しかけられている羽村、チラリと夏を見る。
――1人で寝ている夏。
○ファミレス・外観~店内(夕)
駐車場がそこそこ埋まったファミレス外観。
店内でレジを打つ音葉、料理を運ぶ春香、注文を聞く加奈。ファミレスの制服姿。
○同・駐輪場(21時)
自分の自転車を引き出す音葉・春香・加奈。学校の制服姿、背中に鞄。
加奈「今日もお疲れ様でした」
音葉「私たちも夏の力になりたいからね」
春香「うんうん!!」
加奈「明日も頑張りましょう!!」