第11話:僕はダメ人、彼女は“けっこう”秀才!?
6月の日程表を見る。
6月23日〜25日:定期テスト
テストがあるのだ。
もうこの際だからはっきりと言おう。
僕の学力はかなり低い。
正直、この高校に入れたのも奇跡に近いくらいだ。
得意教科はなし。
苦手教科は、全教科。
ダメじゃん、僕…。
「はあ…」
「どうしたの? ため息なんかついて」
ため息ついてたら、横から声をかけられた。
ここは今の僕の家だ。
ということは、声をかけられる人は1人しかいない。
「美里ちゃん…」
「ため息ついたら、幸せが逃げちゃうよ?」
すいません、美里ちゃん。
今の僕に幸せなんていうのもはないのですが。
「ねえ、美里ちゃん」
「ん、何?」
「10日後って何あるか、知ってる?」
「10日後? ええとね…、テスト、かな?」
「うん、そう。テストなんだ」
今、僕ってどんどんテンション下がってるよ…。
「ゆ、夕生くん?」
美里ちゃんが心配してくれてる。
でもね、もうダメだ…。
「夕生くん、もしかして…」
「えっ?」
「もしかして…、勉強苦手?」
「あ、えと、まあ、その、うん…」
というか、苦手なんてそんな生易しいもんじゃないんですけどね。
「それじゃあ、この美里ちゃんに任せなさ〜い!」
「ほえ?」
自分で自分の名前で呼ぶなんて、
えらいテンション高いな、美里ちゃん。
それにしても今、
「任せなさい、て言った?」
「うん、言った」
「失礼なこと言うけど、美里ちゃんって勉強できるの?」
「そりゃまたわかりやすく失礼なことだね。これでも私はけっこう秀才だよ?」
「へえ〜、そうなんだ」
「あ、信じてないでしょう。いいよ、じゃあ教えてあげるよ。私の秀才ぶりを」
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