楽園〜私の居場所〜(28/31)縦書き表示RDF


楽園〜私の居場所〜
作:宝玉



第27話 幼女


 ―第2グループ―

「るい……! 死なないで、死んじゃやだよぉっ!」
 未だにるいは起きない。ひのりが耳元で大声で叫んでも、パンチョが魔法をかけても、1ミリも動かない。まるで、道端で死んでいる蝉のようだった。
「るい! 起きないとっ、殺しちゃ、うよっ! ねえ、聞こえて、るんでしょ!」
 ひのりは声を枯らせて泣きじゃくり、はにわを構えた。はにわからは既にビームが飛びそうだった。サンはそれを手で止めた。
『ひのりちゃん、落ち着いて。本当に殺しちゃ、余計起きないよ? ひのりちゃんは、成功を祈っていて。あたしとパンチョに任せてね。さあ、パンチョ! いっくよーぅ!』
『いいけど……成功率は3%ぐらいよ? 賭けてみるしかないわ』
 パンチョとサンはマントを構えた。そして5秒間ほど目を瞑り、いきなりかっ、と目を見開いた。マントがひらりと揺れた。
 それと同時に、マントから激しい光が発生した。あたりは黄色い光に包まれた。
「な、にこの光……!」
『お、おかしいかも! こんなこと起こったこと、1度もなかったよ!』
『成功確率は1%に縮んだかしら?』
 サンとパンチョの慌てようによると、とてつもなく大変らしい。しかし、黄色い光は止まることなく、るいに向かっていく。
『あぶないっ!』
 サンが叫んだときにはもう遅かった。るいに黄色い光は直撃した。

 その時だった。
「ん……え?」
 今までぐったりしていたるいが、突然起き上がり、光はるいの顔に直撃した。
「ああああああああああああ!?」
 意味不明な叫び声。るいの頬に傷が出来てしまった。それだけで済んだ理由は、目の前に透明な物体が来たからなのだった。
「パンチョ……痛いじゃないの! 何をするのよ、全くもう!」
「ち、ちがうの! みんなね、るいのことを助けようとしてたの! ごめん……」
 ひのりはるいに頭を下げた。るいは首をかしげながらも、何度か頷いた。

「誰なのかしら……」
「え?」
「私を助けてくれた透明な……その……?」
 るいはまたしても首をかしげた。透明な物体とは、ひのりたちには理解不能だった。何のことかも分からない。分からないので、ほうっておくことにした。
「うえ―――ん!!!!」
 ひのりの耳元で、泣く声がした。耳を破壊するほどの大きな声。特に耳元では、かなり、いや、とてつもなく大変な大きさ。
「うるさ―――ぁい!」
「あ、ご、ごめんなさいぃっ!」
 ぴたりと音が止んだ。先ほどまで透明だった物体は、姿をあらわした。真っ青なドレスを纏っており、髪の後ろに藍色のリボンを結えてある。6〜8歳ぐらいの女の子だった。
「私……マイっていいます。魔導士に憧れてて、練習してたら……いきなり変なのが突っ込んで来まして……大声出してごめんなさい!」
 マイと名乗る幼女は、泣きそうな顔で頭を下げた。

「い、いいわよ! 守ってくれて嬉しかったわ」
「いいえ、私が悪いんです。お詫びと言ってはなんですが、私も、この世界を救いたいんです! あなた達に、付いていかせて下さい!」
 マイはにこっと笑ってるいの服のすそを引っ張った。るいとひのりは顔を見合わせ、サンとパンチョもまた、顔を見合わせている。

「無理だと……思うよ? セトに電話して聞いてみるけど……」
 ひのりは通信機を手にとり、電話をかけた。リーフがでた。

『ハイ、こちら第1グループ、リーフ。どうかなさいましたか?』
「リーフ、セトはいる?」
 リーフはすぐに『ハイ』といい、セトに代わってくれた。
「もしもしー? ひのりちゃん」
「ここに、小さい女の子がいるんだけど、連れて行っても良いかな?」

 セトは少し黙っていたが、状況が分かると、答えた。
「いいんじゃないですか? その子に人生の厳しさと楽しさを教えてあげてください」
 それだけ言って、電話は切れた。ひのりは、あまり納得がいかなかった。せめて、両親の許可が下りてからにしよう、という考えが浮かんだ。

「そうだ、お父さんの許可を入れな
「いないよ」


うわぁ、更新遅っ!
すみませんでした。1か月以上も更新してなくて……。
どうしたら皆さんの信頼を取り戻せるか分かりません。心から謝罪いたします! すいません!






http:/ncode.syosetu.com/n9960c/6.html





ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう