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シカテマ疾風伝<外伝>
作:スピリットQ



泡沫〜[バー3](←未載)+シカテマ疾風伝 <コラボ番外編>


※ ざっと、あらすじ形式な文章ですので、そこんとこ宜しくお願い致します。


本格的な戦いになり、黒い森に迷い込んだシカマルとテマリも対立する。
テマリはやる気満々だったが、シカマルは彼女に追いつめられた時、もぅいいやとあきらめた。
いつも対立する度、本気で戦ってこないシカマルに嫌気を差すテマリ。
そんな時、不意を突かれて彼女は引き寄せられた。

「いい加減、戦いなんざ止めにして、お互い平和に暮らそうぜ」

耳元で囁かれ、思わず離れるテマリ。

「アンタもったいねぇよなぁ…。そんなに美人なんだから、
そんな格好するよりドレス着て大人しく微笑んでいた方似合ってんぜ?」

テマリはいきり立った。

「己!! バカにしてるのか!?」

驚いて更に離れたのはシカマルの方だった。
テマリが剣を振り上げている。

「バカにはしてねぇだろ!? 褒めてんだろ!!」
「それがバカにしてるってことだ!!」

テマリは剣を持ったまま、シカマルに突進して来る。

「はぁ!? ちょ…ちょっと待てって!!」
「問答無用!!」 
「そんな熱くなんなよって、うわっ……!!」

襲いかかってくるテマリに気を取られ、不安定な足場になっているのに気づくのが遅れ、地面が崩れ落ちた。
二人も同時に巻き込まれるが、シカマルは瞬時にテマリをしっかりと抱きかかえ、下に転がり落ちて行った。
そして、下敷きになって止まった。

「----いってぇ……。大丈夫か?」

全身を強打しながらも、致命傷に至らなかったことは幸いだった。
腕の中にいるテマリを心配そうに見下ろす。

「お前、急に何をする!? 無礼な!! いい加減離せ!!」
「おいおい、それはねぇだろ……」


     
                       ◆



しばらく共に森で過ごすことになった二人は、黒い森を脱出ついでに探索していく。
そして、いつの間にか二人は、親近感を持てるようになっていた。
お互いの知らなかったことを知り、意外性などで驚きつつ、次第に惹かれ合うようになる。

しかし二人は気づかないふりをする。

お互いに理想のタイプとはかけ離れていたし、テマリは年上派で名異斗を慕っている。
一方で、シカマルは普通の並な子がいいと思っていた。平和に質素に暮らすことが夢。
それなのに、全く違った対極の相手とこうして一緒にいるのに、穏やかな空気が流れていた。
国のことを考えてもいる点も同じだった上に、

「とっとと戦争を終わらせて、平和に暮らしたいぜ」

と言うシカマルに、意外にも好戦的なテマリも

「そうだな」

と同意見。
シカマルは怒られるとばかり思っていたので、多少面食らった。
それに、不意に見せた穏やかなテマリの微笑に。
王女というより女神と言う雰囲気をかもし出すその高貴な気品さが、
その瞬間が最高に彼女の美しさを引き立ててもいた。
思わずシカマルは息を呑んで見惚れてしまう。
しかしすぐに、フッと彼女から目をそらしてしまった。

----身分が違う……。

一緒になることなどありえない存在。高嶺の花。
こういう時が、実は彼女が一番遠い存在に感じてしまう瞬間だった。

テマリにとってのシカマルはと言えば、口では軽々しいことを言ったりするが、
いざとなれば頼もしい、気楽な存在だと言うことがわかった。
城で生活する自分には知らずにいた自分を知って正直とまどうも、それが逆に居心地が良いと感じる。
何にもバリアーを張らないシカマルに、少しずつ惹かれていき、楽しげに素直に笑えるようにもなった。
城ではいつも作り笑いをしていた気がする。
王女と言う立場上、機嫌を窺う様に多くの臣下たちにかしずかれて来たが、
シカマルは自分と素のままで向かい合ってくれる。
人として、女として……。それが嬉しかった。



                       ◆



二人の時間はやがて、森を抜けることで突然終わりを告げることとなる。
シカマルとテマリは各々敵同士に戻り、離れ離れに去って行こうとするが、
何だかこのまま別れてしまうことが切なく、苦しく、哀しかった。

----離れたくない……。

シカマルの心の奥で、何かがギュウッと締め付けてくる。

----このままさらって逃げてしまおうか。

そんなことを胸のうずきと共に考えてしまうが、そこへそれぞれの仲間たちがやって来て、
二人は反対方向へと歩き出して行った。



                       ◆



その後、テマリをどこかで見かける度、目で追う度、その隣りに名異斗が並んでいるのが目に入ると、
イライラして嫉妬する有様。
敵陣側であるテマリと名異斗が一緒にいるのは今に始まったことではないのだが、
以前はそんなに気にならなかったことだったが……今は明らかに違っていた。
テマリとあの男が親しい仲という噂も聞こえていた。
しかし、どうしようもなかった。
遠くからテマリと目が合った時には、テマリは一瞬緩んだものの、すぐにキリッと引き締めるので、
シカマルは苦笑いを浮かべた。
時に見せ付けるかのように、目の前でわざと二人が深い口付けをした時には、
とてもいたたまれない気持ちになった。
シカマルは落ち込み、親友であるチョウジにもその思いが痛いほど伝わる。
シカマルが敵国の姫君テマリに恋焦がれていることは、勿論知っていた。
そのことを本人に指摘すると、

「何でオレがあんな女に!!」

シカマルは反論するが、苦しげな表情のまま、何も言えなくなる。


その一方で、テマリもここのところ一人になると思い浮かぶのは、婚約者の顔ではなかった。
名異斗のキスを受け取るのが、億劫になってきているのを自分自身感じていた……。


                       ◆


平行線を辿っていた戦いも、同盟を締結することにより終戦。
名異斗は裏で共謀者と手を組んでいたことにより逮捕された。

シカマルとテマリはお互いの国を行き来するようになる。
だがしかしテマリは、シカマルが従う王子と結婚すると言う噂で持ちきりになる。

森で別れて以来、全く一言も言葉を交わしていないシカマルとテマリだったが、
いてもたってもいられないシカマルは、ようやく彼女に会うことができた。
初めて見る豪華なドレス姿のテマリの、流暢な言葉巧みに貴族と会話する彼女にとまどい、
シカマルは声をかけようにも緊張のあまりか声が出なかった。
お陰でそのまま素通りをして無視を決め込んでいると、

「……コラ、何無視してる?」

自分の知るテマリの声が後ろから聞こえて、立ち止まって振り向いた。
いつの間にか彼女が一人で、そこに立っていた。
侍従する共の者を追い払ったようだ。共の者は、少し離れた場所で待機している。

「何だアンタか……。姿と口調が違うんで、どこぞのお姫さんかと思った」
「皮肉か? 私もこういう格好は好きではない。むしろお前と森の中をさ迷っている間、あの時、
本当の自分が出ていた気がする。もう一度行ってみたいものだな」

会った早々意外なことを言われたシカマルは、テマリを黙って見つめていた。
遠くを見ていたテマリが正面を向いて、そしてシカマルの目と重なった。
その瞬間、二人は強い力で引き寄せられた気がした。目が離せない。

「じゃあ、行ってみるか? もう一度あの森へ」

テマリが笑みを浮かべて頷いた。

「今夜…、そこで逢おう……」


                       ◆


その夜、城をそっと抜け出した二人は、森で再会した。
お互いの姿を認めた途端、引き寄せられるまま勢い付けて抱き合った。
そしてむさぼり合うような激しいキスを何度も交わす。
テマリの口から、シカマルの口から、切ないため息と共に……。
それからしばらく二つの影は抱き合ったままでいた。

「----まさかよりによって王子と婚約するなんてな…」

テマリは黙り込んでいる。

「シカマル…、こんなことは今日が最初で最後だ」
「----できそうにない……」

再び熱いキス。
加速が付いたシカマルは、テマリの頬に首に胸元に、キスの雨を降らせる。
だがテマリがそれを止めさせた。

「私は王女だ。お前ごときが触れていい相手ではない」

彼女が突如気位の高い王女に戻った。
それでも物怖じせずにシカマルは、引き下がろうとせずにキッパリと言い切った。

「----もう、おせーよ……」

テマリの艶やかな唇を、シカマルの熱を帯びた唇がふさいだ。

「私は…、名異斗と親密な関係を持っていたんだぞ? キスだけでは済まされない……」
「構わねぇよ。オレが今すぐにあいつの触れたところは全部洗い流してやるからよ。
----王子にもアンタは渡さない」

そう言ってテマリの身体を草の上に押し倒し、柔らかなテマリの身体を愛撫し始めた。

やがて、甘美で切なげな色情に濡れた声がか細く響き出し、
一つに交じり合った二つの影は月明かりの下、
闇の中へと燃えるように溶け込んでいった------




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以前、話がリンクすると書きましたが、こういうことだったのです。(どういうこと?)
本当は、<第三部>に「泡沫〜」のキャラも出す予定でしたが、
話が益々混乱して、複雑骨折しかねないので止めました。

コラボですから、シカテマ長編で読んだことがある内容が少々。
ベースはオリジナルの泡沫〜でのブローニアとザッハンです。
つまりブローニアがテマリで、ザッハンがシカマルに自動変換されています。
[バー1]や[バー2]とは全く話が違います。
[バー3]はブローニアとザッハンがいい感じっちゅうシチュエーション。(へぇはぁ)

「全く頭の中もごちゃ混ぜだよ!」 
・・・と、お嘆きのあなた。
あちらも読んで下すってありがとうございます(笑)。












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