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異世界見聞録魔王付き
作:朝日光司



第5話.人は見かけによらないと思う


(さて、どうしたものでしょうか)

 とりあえずヒーロー物の王道的に登場したのはよいが、天真は次の行動を起こしあぐねていた。というのもわけも分からず異世界(推定)に連れてこられたので、ここがどのような場所なのか判断出来ないのだ。

 目の前では少女が二人組みの男性(推定)に襲われている状況。普通に考えれば悪役は男性達ということになる。しかし、

(実は少女のほうが世界を滅ぼす邪教徒の尖兵で、男二人のほうが正義の味方という事もありえなくはありません)

 初めての場所、しかも自分の常識が通用しないかもしれない場所で短絡的に行動を起こすのは賢いとは言えない。とりあえずは、

(話しかけて意思の疎通が出来るようであれば、反応を見てどちらに肩入れするかを決めましょう)

 そう考えてなんと話しかけるかを考える。3人を見ながらまずは軽めの話題からと考えて出した結論は、

「コスプレで、多人数野外調教ですか?」
「「「違う!!!」」」

 3人同時に同じように突っ込まれた。さすがにこれはなかったかと胸の内で反省。しかし、

(どう見てもコスプレに見えるなあ。特に男性2人の方は)

 少女の方も漫画などでよく見る中世ヨーロッパ風の旅人姿ではあったものの、男性2人はそれに輪を掛けておかしい。どう見ても普通の人間の姿をしていない。

 岩と紫である。シ○ッカーの怪人かと突っ込みを入れたくなる。

 これで“あ、これうちの一族の特徴なんです”とか言われたらそいつらのDNAはまずホモ・サピエンスとは異なった塩基配列をしていることだろう。そこまで考えてふと、先ほどのやり取りに疑問がわく。

「すみません、コスプレという言葉が理解できるということはここは地球の日本なのでしょうか?」

 そう、言葉が通じるというのは百歩譲ってまあファンタジーのお約束と考えても、コスプレというのは地球、それも日本などの狭い地域でしか通じない固有の言語であるはずだ。なのに目の前の3人は、その言葉を理解し的確なツッコミを入れてくれた。ならばここは自分の元居た世界なのかもしれないと少し安心しかける。しかし、

「フム。どうやらあなたは最近、いえ今丁度こちらの世界に来られたばかりのようですね」

 紫の方からそう言われ、やはりここは元の世界ではないのかと少し落胆する。しかし、話は通じるようなのでこのまま会話を続けようと思ったその時、

「ちょっと! そんな奴と会話してないでさっさと私を助けなさいよっ!!!」

 いつの間にか吹き飛ばされていた少女が起き上がって、人外っぽい二人から距離をとりながら、こちらに近づいてきていた。

「いやちょっと待ってください、まだいろいろと聞きたいことが……」
「そんなことしている場合じゃないでしょう! いたいけな少女が忌まわしい魔族どもに襲われているのよ! 同じ人間としてさっさと助けるのは常識じゃない!!!」
「そう言われても状況が分かりませんし、もしかしたら君の方が悪者……」
「なんてこと言うのよ! こんな美少女が悪役なわけないじゃない! こっちに来る時に頭でもぶつけたの!? 私のような超美少女を救うのは人類の存在理由(レゾンテートル)よ!!!」

 矢継ぎ早に言われて閉口する天真。! が多いなあとか、自分で美少女ってどうよとか、そんな人類は嫌だとか色々と言いたいことはあったが不用意に口を開くような迂闊なことはやめて相手を観察する。

 男性2人にインパクトがありすぎて少女の方はじっくりと見ていなかったのだが、金髪碧眼の欧米人に見える。ただ、顔の作りは日本人に近いのでもしかしたら日本人と外国人との混血かもしれない。自分で美少女とか言うだけあって、大きめで少しつり上がり気味の瞳、パッチリとした二重目蓋などその道で十分食べていけるんじゃないかというくらい容姿は整っている。スタイルも手足が長くてモデル体系だ。ただ、惜しむらくは、

(胸が………………いや、やめておきましょう)

 まあ人間一つぐらい欠点があった方が愛嬌がありますし、と考えながら観察を続ける。ちなみにさっきからキャンキャンと響いてくる少女の怒鳴り声は無意識のうちにシャットアウトしている。

「ちょっと! 聞いてるの!!」
「あ、はい。聞いてませんでした。」
「○×△@□|¥ーーーー」

 怒鳴り声が超音波にクラスアップした。迂闊な物言いは控えようと心に決めたその時―――

「!? 伏せてっ」
「え? きゃっ」

 こちらに襲い掛かる敵影に反応して、天真は駆け出した。


作「更新が不定期になっていますが、この小説は基本的に週1回土曜日または日曜日の更新となります」
天「以上。宣伝でした」
作「イヤー今回も無事に更新できて何より」
天「アナタにも一応約束を守るという常識的な考えがあったんですね」
作「ふっ。もう何を言われても痛くも痒くもありません」
天「むう。無駄に耐性が高くなっていますね」
作「無駄言うな。全く、これだから後書用のブラック人格は」
天「ところで本編のほうの進み具合が微妙に遅いような気がするのですが、大丈夫なのですか?」
作「さっくり無視ですか…。いやまあ大丈夫。年内にはちゃんとメインヒロイン出すから」
天「……え?」
作「ん?」
天「出てないんですか?というか年内にって」
作「いや、執筆速度と更新速度を考えるとそんな感じで」
天「………」
作「な、なんだよ。そんな目で見るなよ。ほ、ほら倒○十将伝だって1巻には」
天「アレはそういう演出だったからでしょう。アナタのは単純に構成力不足です」
作「うっ。イヤこの話でも第1章の終わりには」
天「終わりには?」
作「え、えーとアレがこうなってそうなって……あれ?」
天「……今週も締めの時間がやってまいりました」
作「いや待って!!ちゃんと考えってそ、その技は天覇…っ!!!」

しばらくおまちください

天「それでは皆様また来週」






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