田和俵村、私達が、これから向かう場所だ。全国の市町村合併の波にも負けず、いまだに合併を拒み、『村』としての形を成立させている。この村で起きた殺人事件を調査するために、私達は田和俵村に向かっている。私達は、警察だ。 「被害者は、中学生だそうですよ」 部下の木下(きのした)が、ざっと事件の説明をしてくれた。……………………………………… 「ふーん、」私はうなずいた。 「しかし、中学生が焼死体で見つかるとはな。」私は、この事件は、ただの事件でない事を確信した。そんな事を考えながら、車は、田和俵村に到着した。 8月26日深夜、その惨劇の村へ足を踏み入れた。