超リアルロボットストーリー 超機動要塞ガギグゲゴGtoG(3/20)PDFで表示縦書き表示RDF


超リアルロボットストーリー 超機動要塞ガギグゲゴGtoG
作:RC



第三話 招かれざる客の訪問


 事は、某都市だけに起こっているわけではなかった。

「ありゃなんだ?」
 ロシアのとある工場。影に入る男の顔と目は、謎の空飛ぶ円盤に向けられていた。
「…地球降下作戦か…はたまた宇宙戦争の始まりか…。まぁいい、なんとかなる。私には関係のないことだ。」
 のんきにそんなことを言う彼だが、内心、不安の文字が立ち込めていた。

「空が…落ちてくるぞ!!」
「はぁ!?」
 イギリスの住宅街。一人の少年は、友人の意味不明な言葉に頭を傾ける。
「だから、空が落ちてくるんだよ!!」
「だからなんなんだよ!!」
「みてみりゃ分かる!!」
 仕方なく、騙された気持ちでふと空を見上げる。すると、そこには…。
「…なにが空だ…あれは…UFOだ!!」

そして、アメリカ合衆国も同じであった。
「国防長官、どうなさいますか?」
 緊急の事態に、長官はしわを寄せて答える。
「全てが予想範囲外だ…うぅむ…。」
「まだ、戦闘が起こると決まったわけではないのですが…起こってからでは遅いのです。早めに手をうっておかなければ…」
「一応はうってある。」
 彼は、ポケットから一枚のカードを取り出し、提示した。双方とも、これには見覚えがある。
「政府の人間なら…君も、話は聞いてあるだろう?」
「え、ええ。怪物だのロボットだので半信半疑ですが。」
「現時点では、その組織…ルビーとやらに、国の運命を委ねている。敵が宇宙人では自衛隊など役に立たなくなるからな。かといって、核を使うわけにはいかない。」
「え?我が国も核を保有しているので?初耳ですが?」
「あ、ああ、冗談だ、冗談。アメリカンジョーク、分かるか?国連の提唱国であり加盟国でもあるこのアメリカがそんなはずないだろ。」
 どこからか出てきたハンカチで冷や汗とも言える汗を拭きながら、ため息をもらした。降下してくる円盤を窓越しに見ながら。



だんだんと陸に迫る未確認飛行物体の中で一機、ついに地面に着陸した。そしてすぐに、物体のドアが開く。これには、次郎と廉でさえもかなり気になり、ガギグゲゴを飛び出してすぐ近くにまで来ていた。むろん、物陰からの観察で姿は見えないようにしている。ガギグゲゴも遠隔操作ですぐに取り寄せる事ができる状態だ。
〔次郎、大丈夫か?〕
「はい、今のところは。動きがあり次第、連絡します。」
 『偵察』としての任務もあるので、ストックホルムも現段階では彼らの行動を許可している。
「先輩、どんなのが出てくるんでしょうねぇ。」
「さぁ…よほど見苦しいものでなければ、なんだっていいよ。人型だろうが、タコ型だろうが。」
 そこへ、ドッペルゲンガーが小走りでやってきた。
「心配だから来てみたんだが…どんな感じだ?」
「博士がいるとますます心配ですがね。まぁ、特に注意することはないです。あ、今宇宙人が!!」
 3人は息を止めてそれを見つめた。
 ゆっくり出てきたのは、乗り物の大きさからも想定された人間サイズの生物だった。文明が発達しているらしく、衣服のようなものを身にまとっている。そして、よくある宇宙人像と同じく、人型。目や鼻、口などの器官がついていて、肌色の皮膚をしている。髪の毛もある。手や足もあり、かなり人間に近い。
「…博士…ちょっと言わせてもらってもいいですか?」
「ああ、構わん。俺が言う場ではなさそうだ。」
「じゃあ言いますよ。」
 次郎は一息ついてから、宇宙人に聞こえない程度の大きな声で言った。
「どう見ても人間ですよ!」
「…あ、たしかにそうだ!すげぇ、俺にもわかったぞ。」
「上の説明文を見れば誰でもわかりますよ!!」
「静かに!!」
 廉が注意したおかげで、約2名は気付いていなかったが一度こちらに目を向けていた宇宙人は、再び別の方を選んだ。それを見てホッとしたところで、次郎は声量に注意しながら疑問を投げかける。
「…で、やつらは宇宙人なのになんで人間の姿をしているんですか?…まさか、これも以前あったドッキリかなにか!?」
「そう思いたいが、こんなスケールのでかい事ができるやつはこの世にはいないだろう。」
「ならなぜ人間?ありえませんよ。」
「いいえ、ありえなくもないですよ。」



 口を挟んだのは、なぜか廉。
「僕の論理にすぎませんが…生まれた星の環境さえ地球に近い、もしくはまったく同じならば、可能性はあります。」
「じゃあ…まったく同じ進化の過程を歩んだ、って言うの?」
「つまりそういう事です。人間だって、ちゃんと意味があって進化、今に至っているんです。そほど大きな確率ではありませんが、もしこの地球での進化の過程が完璧なものならば…その星でのそれも、近くなるはずです。ある人はこう言ってますよ。『地球を人間が支配しているのは、偶然ではなく必然だ』と。」
「どうもよく分からない…。」
「俺もだ、廉。」
「でしょうね。」
 すると、ドッペルゲンガーは突然歩き出した。それも、宇宙人が立つ場所へ。
「は、博士、なにしているんですか!?」
「相手は人間だろ?頭が良けりゃあ言葉が通じるかもしれない。通じたら通じたで、ちゃっちゃと事情を聞いて友好関係築こうじゃないか。」
 そう言って、彼は勝手に飛び出した。宇宙人もこれに反応し、ドッペルゲンガーと面を合わせる。本物だと証明されている方の人間から、口を開いた
「えーっと、えくすきゅーずみー…」
 その時、廉が彼の背を引っ張って物陰に連れ戻した。
「博士、あんたって人は…!」
「え?なんかまずいこと言ったか?そりゃあ俺だって、意味は知らねぇけどどっかの国でよく使われている言葉だって知ってらあ!」
「そうじゃないんですよ!」
 廉は説明を始めた。
「いくら頭が良くても、そうも簡単に話が通じるわけないですよ。ジェスチャーじゃないんですから。…仮にですよ。さっき博士が言った言葉は、地球では何の問題もないですけど、もし、あっちの星では、その発音の言葉が別に存在していて、それが人を侮辱する言葉だったら…どうするつもりだったんですか!?ス○ーウォーズになりかねませんよ。」
「…なんでお前はそんなにもこういうのに詳しいんだ?」
「SF小説を読むのが趣味なんです。だからその…何もしないのが一番です。観察しましょう。」
 彼の説教で、しぶしぶ後ずさりし見えなくなる位置に入った中年男性。その後も、廉の言う通り待機を続けようと3人は思った。だが案の定、一度姿を見られたため宇宙人は近寄って来た。そして、その生き物は首をかしげた後、こう言ったのだ。
「我々は、惑星ゴォカムより来た。用件は一つ…この星を渡せ!!」












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