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不老不死の魔女とはどうやら私のことらしい 作者:Ellen

1章.混乱の王宮編

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9.過酷な特訓

氷が舞う。その氷は光を反射し、やがて消える。そうして、2人の間では武器が交わり、欠けて、また作り上げられる。欠けた氷は時に美しく、時に鋭く散っていく。片方は様々な魔法で攻撃を防ぎ、迎撃し、回避をする。対してもう片方は、氷でできた剣のみで戦う。しかし次の瞬間、決着がついた。

「私の勝ちです。かなり上達しましたね。もとの世界では優等生でしたか?」

「吸収が早いって言われたことはありますけど、運動神経は平均的でしたよ。というか、手加減はしてくれないんですね...」

「手加減はしていますよ。私が本気を出せば、それこそ一瞬で終わります」

怖い。なんなんだこの人。アレで手加減してるってバケモノかよ。レクセリアさんを見ると汗もかいていないようで、まるでウォーミングアップをしていたかのような余裕がある表情を浮かべている。

「でも、もしあなたが近接戦闘に持ち込ませなければ、本気を出しざるを得ないてしょうね」

「じゃあ今度はバンバン魔法使いますよ?」

「いいでしょう。返り討ちにしてやります」

レクセリアさんが不敵に笑う。そうして、戦闘が再開される。しかし結果は同じで、さっきよりは良かったと思うが、結局近接戦闘に持ちこまれた。

「それでは、今日は少し特殊なことを教えます」

「魔法、戦闘と来たから...奇襲ですか?」

「惜しいですね。奇襲とは少し違いますが、やることはいつもと大体同じです」

「それでなにをするんですか?」

「詠唱省略です」

「と言うと?」

「そのままですね。詠唱を口に出さずに魔法を発動させる技術です」

となると、ラノベとかでよく見る手をかざすだけで魔法が使えるあれができるようになるのか。かっこいい。ぜひ習得したい。

「ただし、普通の人がマスターするのには大体5年程かかります。しかしあなたは飲み込みが早いようなので、大丈夫でしょう。」

「5年って...そんなかかるんですか」

「かかりますよ。目隠しをして料理をするようなものですから」

「そりゃ無理だわ」

「しかし、詠唱省略は魔法の源である魔力によって威力や精度が左右されます」

「つまり、魔女であり魔力が生まれつき高い私なら頑張ればできると」

「そういう事です。ただ、今回はいつもの数倍難しくて時間がかかります」

これはまた面倒くさそうなものだ。しかし、できたらかっこいいしやってみることにしよう。

「具体的にはどうすればできるんですか?」

「いつもと同じように、手を出して狙いを定めます。そして、詠唱を口に出すのではなく、心の中で強く念じます。」

「割と単純ですね」

「単純だからこそ難しいんです。ただ、これができるようになると奇襲をする時に敵に気づかれにくくなります」

「気づかれることがあるんですか?」

「あります。相手が手練だったり魔法生物なら、5割ほどの確率で気づかれます」

ちなみに魔法生物とは、ユニコーンなど、おとぎ話によく出てくる生物の事で、魔法を使える。ただ、その中の一部に魔獣、古獣と言うものがいて、魔獣は魔法生物の中でも凶暴であり、知的生物とは敵対している。そして古獣とは、はるか昔からいる、ほとんどが巨大な生物。基本的に穏やかな性格をしている。しかし、一部の古獣は凶暴なものもいる。

「しかし、戦闘中で使うこともあります。特に魔女などは連続で魔法を使うことも多いので、習得しておいて損はありません。」

「とりあえずやってみます。」

そうして試しに氷魔法を打ってみたのだが、思った以上に威力が下がっていた。いつもは訓練のお陰で3メートル程の氷像が作れるのだが、詠唱省略をすると大体30センチ程の塊になった。

「うげっ、省略だけでこんなに威力落ちるのか...」

「けど、使いこなせれば応用でいくつかの魔法を同時に使えるようになります。私に勝てるようになるかもしれませんよ」

そう言ってレクセリアさんは微笑む。

「かもしれないってところが怖いんだよな...」

私は苦笑いを浮かべつつそう言った。

「それでは、今日はこれで終わりです。ヤマトさんの方でも指導して下さいね」

「任せなさい」

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私が王様になって早半年、色々な事が分かってきた。世界のことはもちろん、政治や王様としての仕事などについても学んだ。しかし、未だに友達が居ない。魔女仲間にでも出会えるかと思ったが、世間は甘くない。私はそうしてぼっち街道を突き進んでいた。
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