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不老不死の魔女とはどうやら私のことらしい 作者:Ellen

2章.初陣、喪失

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20.遭遇

爆発音で目が覚めた。

「ほらー、起きてー、姉さん、シャル、朝だぞー」

ゾーラはそう言って、また爆発音を鳴らす。

「うお!?」

意識がハッキリとしてきて、私はその爆音に気づいて驚く。というか、いつからゾーラは私のことをシャルって呼び始めたんだろう。

「うーんあと5分~」

レイチェルが言った。この人なんでこんな状況で寝てられるんだろうか。

「ねえ、その爆音ってどうやって鳴らしてんの?」

「ああこれ?火の爆破魔法と同時に氷魔法で爆発の威力を殺して、音だけを出してるんだよ」

無駄に器用だなオイ。そんな起こし方を思いつくのなら、もう少しマシな方法は無かったのか。

「あーまだ起きないか...」

そう言ってゾーラはもう1発撃とうとする。

「おりゃ」

「うわあああああああっ!?」

叫び声が私の隣から上がる。どうやら、ヤマトが起きたらしい。

「何!?敵襲!?シャル、戦闘態勢に入って!」

ヤマトが跳ね上がって全身の毛を逆立てながら言う。

「落ち着いて、ヤマト。ちょっと変わった目覚ましだから。」

そう言ってヤマトを落ち着かせる。その後、ゾーラが3回ほど爆発音を鳴らしてようやくレイチェルが起きた。

「ふぁ~、...おはよ」

寝癖を調えながらレイチェルが言う。寝つきがいいと言えばいいのか、テコでも起きないと言うべきか。

「おっし、今日もきっかり10回で起きたね、姉さん」

10回もやってるのか。近隣住民の皆さんはさぞ迷惑している事だろう。まあ、居ればの話だが。

「よっし...朝ごはん食べるか」

そう言って私は時間を確認したのだが、スマホを見た瞬間、冷や汗が垂れてきた。

「...遅刻だ」

時計には、13:36と表示されていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「うわちょっと落ちる!落ちるって!」

「あーもう分かったから!猫なら頑張って捕まって!」

「いやあ、たまには空の旅もいいねえ、姉さん」

「景色もいいし、言うことなしね」

ゾーラの発言で分かる通り、私達は今、空を飛んでいる。体一つで。もちろん荷物は持っているが、乗り物など使っていない。使っているのは私の魔法だ。
ちなみに、闇と風の同時詠唱で頑張って飛んでいる。闇魔法の方は、レクセリアさんと特訓している時に習得した、簡単に言えば『任意の間、対象の重さをなくす』という効果だ。後はそれを風で飛ばせば、どこまでも飛んでいけるというわけだ。
ヤマトには効かなかったため、頑張って私にしがみついてもらっている。

「よっしゃ見つけた!」

下を見ると、カネルヴァ達が歩いているのが分かった。魔法を一瞬切り、降下する。

「『リェジェノイ』」

そうして私は着地用に氷を溶かして水を作ろうと思ったのだが。

「おりゃー!」

見事にサラに破壊されてしまった。
...ちょっと待て。このままだと死ぬよな?

「なんで壊したんだよぉぉぉぉ!!」

時すでに遅し。私達の体は、今にも地面に激突しそうな勢いで落下し始めた。そこでようやくサラたちは落下する私達に気づき、顔が真っ青になった。

「はぁ!?なにやってんのシャル!?」

そうアオぴょんが悲鳴をあげている間にも、私達は地面へと近づいていく。
もう皆連れて行こうかな。

「『スロウス』」

私は同時詠唱で皆を浮かせ、風で飛ばす。後は頑張って私達もそれに追いつけば完了だ。

「はあぁぁぁ!?」

アオぴょんが悲鳴をあげるが、私は気にせず飛行を続ける。

「あー、死ぬかと思った...」

「こっちのセリフだよ」

「どうしたアオぴょん、私は快適な旅をするために皆仲良く飛んでいけるようにしたんだよ。」

「いきなりやられたら誰だって驚くし怖いわ!」

「そもそもこうすることになった原因はサラなんだけどね」

私がそう言うと、サラは申し訳なさそうに俯く。

「んで、そのテロリストが向かったところまであとどれ位にゃの?」

「まあ、この速度ならあと少しで着くだろうよ。それまで、それぞれ準備を調えておいてくれ。」

「私はどうすれば」

「頑張れ、と言っておこうかな」

鬼かよ。その後またしばらく進むと、街が見えた。そこもまた、私達が到着した時のセリゲルのように人が全然見当たらない。

「うおっ」

私が着地点を探していると、上から鳥が落ちてきた。
否、鳥だけではない。上を向くと無数の瓦礫が落下してきていた。

「はあ!?」

そして私達は何とかそれらを避け、着地した。しかしその先には少年がいて、何やら私達を観察しているようだった。こんな時にここにいるのだから、住民ではないだろう。とてつもなく嫌な予感がして、私はすぐにそこを離れようとした。

「あれェ?何してるの、お姉さんたち♡」

しかし、一瞬で私の前に来た少年に腕を掴まれる。私が少年を振りほどくと、プリムが間に割って入った。

「ここはとりあえず我に任せろ」

「思いっきり死亡フラグだよねそれ!?」

どうやら少年を足止めするつもりらしい。プリム一人で大丈夫なのだろうか。

「なら俺も残ろう」

レイがそう言って、荷物を置く。

「何かあったらすぐ逃げるんだ。いいね?」

カネルヴァの言葉で私達は先へと進み、プリム達は戦闘を開始するのだった。
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