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不老不死の魔女とはどうやら私のことらしい 作者:Ellen

1章.混乱の王宮編

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14/22

14.ターゲットを狙え!

今日は午前中に会議があったのだが、レクセリアさんの言っていた通り特訓をしようと思う。

「今日の、いえ、今日からの特訓は単純明快です」

何故言い直したのかな。そんなどうでもいいことを考えながら、私は質問をした。

「それで何をするんですか?」

「奇襲です」

レクセリアさんはただ、そう言った。

「私の隙を見て、攻撃を当ててみてください」

できるのだろうか。奇襲と言えば詠唱省略が定石だが、私とレクセリアさんの実力差では正直不安だ。

「私は今日から一時的に、今までの業務に戻ります。どんな時でもいいのであなたが攻撃を当てることができたら、この特訓はクリアです。では、スタートです」

レクセリアさんはそう言って、歩き去っていった。

「一番キツイ特訓じゃんかこれ...」

「まあ、頑張れ」

ヤマトが応援してくれるが、流石に今回はヤバい。あのレクセリアさんに奇襲するとなると、普通のやり方では効かないだろう。果たしてクリアできるのか。とりあえずやってみるとしよう。

そうして現在、ターゲットは庭で花壇に水やりをしている。花壇を崩してしまうのも嫌だし、勝手に溶けてしまう氷魔法でやった方がいいだろうか。

「『リェジェノイ』」

「欠伸が出ますね」

レクセリアさんはそう言って、私が生成した氷の球を避ける。
しかもそれだけでなく、物凄い威力で氷の球を私の頬を掠めるような位置に投げ返してきた。後ろを振り返ると、金属でできた門の飾りが、砕け散っていた。

「ひっ...」

私は生きてこの特訓を終えられるのだろうか。

そしてしばらくして。次は、もう少し回避しにくくやってみようと思う。

「『トゥーブ』」

次は、土魔法で壁をいくつか作り、逃げ道をなくそうと思う。ちなみに、魔法は上達すれば1度に同じものをいくつか生成できるものもある。便利。

「『リェジェノイ』」

私が今度は先程よりましだろうと思っていたら、レクセリアさんは1枚の大きな氷の板を作り、それを私が生成した壁に乗せて自分も乗り、回避した。なんだこの人。最強じゃないか?

またしばらくして。流石に今回は詠唱省略を使おうと思う。
作戦はこうだ。私が氷の槍を四つほど作り、その後すぐに闇魔法で重力場を作り、槍を加速。気付かないうちに仕留めたいと思う。ちなみに、槍はケガしない程度に尖ったものを使用する。

「ミッションスタートだ」

ターゲットが噴水の掃除を始めたところで、まず槍を生成した。

「『エビル』」

うまく狙った場所に重力場を発生させ、見守る。私がやることはここまでだ。あとは、レクセリアさんが気づかないように祈る。しかし次の瞬間、レクセリアさんがこちらを向いて笑った。
そしてまた次の瞬間、私が作ったはずの氷の槍は消えていた。
肝心のレクセリアさんは、上を指さして歩き去っていった。

「はあ!?」

上を見ると、さっきの槍が、某VSテレビ番組のゲームのような配置で降ってきている。

「どうしたのシャル...って、うわあああああああ!!」

ヤマトが来たが、私のところに来る前にヤマトの眼前に槍が突き刺さった。ヤマトは驚きの余り転んで、気絶した。

「あ」

猫には衝撃が強すぎたのだろうか。

ヤマトを部屋に寝かせてきたら、プリムと会った。

「あ、プリム...」

「おお、シャルル!」

ちょうどいいところに来た。少し、奇襲について相談するとしよう。

「レクセリアさんにさー」

「うん!なんだなんだ!」

私が話すと、プリムはテンション高めで返してきた。

「奇襲の特訓をしてるんだけどね、全然成功しないし全部見切られるんだよ」

「同時詠唱は試したのか?我がせっかく教えてやったんだ、使っているか?」

その手があったか。私はプリムにお礼を言って、走る。

「ありがとう、プリム!お礼に今度遊んであげる!」

「遊ぶならなるべく早くするのだぞ!」

私はプリムの言葉を後に、廊下を離れた。
しばらく走っていると、ターゲットを見つけた。

「『リェジェノイ』」

私は慎重にタイミングを選び、詠唱した。氷の大きな板をレクセリアさんの頭上に作り、同時に四方から土壁で囲む。

「また同じですか…?」

彼女は知らない。二段構えではなく、さらにその先があるのだ。

「『リェジェノイ』」

さらに上から、槍を何本も生成した。氷の板なんて、ただのデコイでしかない。槍が氷の板を突き破り、レクセリアさんに命中する。

「はあ...クリアです」

そうして、私はこの特訓を無事に終えたのであった。

「しっかし、本当に難しかったですよ」

「そりゃあ、私はそこそこ強い方だと自負してますから」

「ほんとに人間ですか?」

そこで、何気ない冗談にとんでもない答えが帰ってきた。

「私、人間じゃありませんよ?」
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