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デスマーチからはじまる異世界狂想曲 作者:愛七ひろ
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【SS】熱砂の猛特訓

「アリサ~、何め~とる~?」
『ちょっと待って、1109メートルね』
「わ~い、新記録~?」
『そうよ、おめでとう』

 砂丘の向こうのアリサとお話。
 魔法って、すごい。

『さすがタマなのです。ポチも負けないのですよ!』

 砂丘の向こうからポチが大きく手を振っているのが見える。
 小さく「ぽひゅん」という音がして、ポチが飛んでくる。

 ――あ、ばらんすを崩しちゃった。

 錐揉み状になって、ぐるぐるボスンと砂丘に突っ込んで埋まっちゃった。

 ポチに続いてリザとナナも飛んでくる。
 どっちもポチより短い距離。

 だって、大きいから。

 砂丘に埋まったポチが出てこない。
 心配して駆け寄ったけど、砂丘を掘る前にポチがわさわさと砂を掻き分けて出て来た。

「ぺぺっ、失敗したのです」

 ポチがぶるぶると体を揺すって砂を落とす。
 もちろん、その前に風上に逃げた。

「むぅ」
「ごめんなさい、なのです」

 もろに砂を被ったミーアが膨れてる。
 ポチが謝りながらミーアに付いた砂埃を払う。

『ポチ、1050メートル。残念』
「無念なのです」
「ポチ、どんまい~」
「次は負けないのです!」

 ポチがシュピッのポーズで再戦を挑んできた。
 もちろん、いつだって挑戦は受けちゃう。

 だって、タマはお姉ちゃんだから。



 ポチと競争してダッシュでご主人様の所に駈け戻る。
 後ろで砂に埋まったミーアが凄く怒ってた。

 今度はポチが先行。
 3つ「加速門」の輪に向かって瞬動で飛び込む。

「うわ~、なのです~」

 ポチがさっきと同じ錐揉みで飛んでいく。
 すっごく楽しそう。

 もしかして、錐揉みで飛ぶと楽しい?

 視線を感じて見上げると、ご主人様の優しい笑顔があった。
 思わずニパ~ッと笑い返しちゃう。

「ポチのマネをしてもいいけど、回転中に喋ったら舌を噛むから注意するんだよ」
「あいあいさ~」

 ご主人様は何でもお見通しにゃん。
 タマはシュピッのポーズでご主人様に応えてから、加速門に向かう。

 よ~い、どん!

 空中でポチみたいにバランスを崩してみる。

 くるりん、くるりん、と目が回る。
 空が下にいったり、地面が上にいったり、目まぐるしくて楽しい。

 ご主人様に注意されたのに、自然と笑い声が口から漏れる。

 あっ、もう地面が――。

 ボスンッと砂丘に突っ込んじゃった。
 でも、飛んでいた勢いが止まらずに、そのまま砂を突き抜けて砂丘の反対側から飛び出て地面をクルクルと転がる。

 ――楽しい。
 砂をぶるんと払って、心配そうに駆け寄って来たポチと顔を見合わせて、笑い声を上げる。

 さあ、もう一回!
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