1943年夏、前年に行われたミッドウェー作戦の陽動作戦として行われたアリューシャン列島攻略で席巻したアッツ島・キスカ島は孤立していた。大本であるミッドウェー作戦が失敗に終わり、戦場は南方のソロモン諸島近海に移り、二島は戦争から取り残されていた。だが、南太平洋をほぼ席巻した米軍は余裕を見せ、今までほったらかしにしていた自国領土であるアリューシャン列島奪還を開始した。大挙して米軍は攻撃を開始し、アッツ島は陥落。キスカ島は完全に孤立した。そんなキスカ島守備隊には撤退命令が下り、危険な撤退作戦が開始されようとしていた。
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N9802C
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11990文字(約24分)
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通常小説[短編作品]
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戦記
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太平洋戦争中期の一九四三年七月、日本軍は劣勢だった。大戦初期は破竹の勢いで進撃を続け、最盛期は中部太平洋、北太平洋、南太平洋、南方資源地帯、中国戦線と広大な地域を席巻した日本軍だったが、一九四二年六月五日〜七日に行われたミッドウェー海戦で無敵を誇った日本海軍精鋭部隊である機動部隊が参加した全空 |