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どりーむパークのパンダさんはたいへんお疲れのようです。 作者:ちはや れいめい(千岩 黎明)
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魔性の言葉と真剣勝負

 おれっちはうさうさ。
 小粋でイケメンな量産型着ぐるみウサギだ。
 間違ってもうさたんだのうさぴょんなんて呼ぶなよ?



 正月になり、窓の外は真っ白。窓の縁にも吹き付けた雪がはりついている。
 もちやは大混雑で、おもちゃやぬいぐるみの棚はみるみるからになっていく。
 おれっちはたくさんの客に押し潰されそうになっている。

「いらっしゃいませ、お待たせいたしました」
「ありがとうございます。またお越しくださいませ」

 朝からこの単語が延々繰り返されている。
 くりすます商戦が終わったらゆっくりできる?
 そんなことはない。
 正月はおもちゃ福袋だ。
 もちやの中はくりすます以上に混んでいて、みんな買い物カゴに福袋や正月限定特売のおもちゃを入れている。
 おれっちは今回は風船配りではなくレジの列整理係だ。

『最後尾はここだよ』

 と丸みのある文字で手書きされたぷらかーどを掲げて列の最後に立つ。
 夕方になり、ようやく混雑が緩和されて休憩をもらう。
 サトがハンカチで汗をふき、給料の他に小さな紙袋を出した。
 白地に赤いリボンの柄が入っている。

「うさうさちゃん、お疲れさま。はい。お年玉も含めて今日のお給料よ」
(なぬ!)

 お年玉。
 パンダから聞いた話ではゲンキダマとかいう、ぱわーあっぷの力の源だった。
 紙袋の中身は1000円札。給料と合わせて1500円だ。

「もう聞きあきたと思うけど、絶対に、無駄遣いしちゃダメよ」
(もちろんだぜ!)

 親指をたてて応える。
 もうガチャはしないぞ。ガチャは。
 ピコハン三連打を食らうのは勘弁だ。
 財布に1500円入れて早速食品コーナーに向かう。



 パン売り場に白黒の背中が見えた。
 近寄って肩をつつくと、パンダが振り返った。
 手にはおれっちと同じリボンの柄の紙袋を持っている。
 パンダもお年玉をもらったようだ。

(なにに使うんだ?)

 パンダの買い物カゴを覗くと、あんまんにごまあんまんに、つぶあんまん、あんまんと名のつくアイテムがたっぷり入っていた。
 表情はいつも通りのウィンクだが、嬉しそうにも見える。

(あんこ好きもここまで来るとスゲーな)

 おれっちはなにを買うか。
 別に甘いもん好きじゃねえし。

(お、あれはシンバルか)

 弁当屋のテナント隣にあるミセスドーナツの列にシンバルがいた。
 手には1000円のドーナツ福袋がある。

『ドーナツ1200円分のチケットが入っているよ。膝掛けと来年の手帳、カレンダーもついてくる!』

 福袋はもちやだけではなかったか。
 でもドーナツも膝掛けいらねーし。
 もっとこう、カッチョいいもんをだな。
 しばらくしょっぴんぐせんたーの中を物色し、ついに見つけた。変な漫画やお菓子を扱う雑貨屋の入り口に積まれた福袋だ。

『正月だけ! 1袋850円、2つ買えば1500円に! 大当たりにはライダー変身ベルトが入っているよ!』

 おれっちの手持ちは1500円。買わない手はない。200円もお得だし。しかもライダーベルトは2000円だ。
 2袋吟味してレジに直行する。

(いざ、尋常に勝負!)



 ……勝負の結果?
 聞くな。
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