挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
どりーむパークのパンダさんはたいへんお疲れのようです。 作者:ちはや れいめい(千岩 黎明)
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

18/27

ひとりぼっちたちのクリスマス *

 おれっちはうさうさ。
 おもちゃのもちやで働くイケメンウサギの着ぐるみだ。
 クリスマス前とはいえ、平日の昼下がりだ。客足は鈍い。
 はたきをもってもちやのなかを巡回していると、ライオン堂の店主イシカワがぬいぐるみの棚の前で唸っていた。
 今日は休みなのか、灰色のコートにニット帽、長靴という見るからに私服ですという服装だ。

「おお。うさうさちゃんいいところに。迷子札はどのコーナーに売っているかね」
(うさうさちゃんはやめてくれねーか。……まあいい、こっちだ。子供向け防犯グッズのまん中の段)

 迷子札だけでなく、防犯ブザーやらんどせる用の反射シールもここだ。かわいげなデザインのものがずらりと並んでいる。

「おお、あったあった。ありがとう、うさうさちゃん。いやぁ、孫が『今年のクリスマスは迷子札が欲しい』って。ぬいぐるみとか人形とか、もっとかわいいものを買おうかと思っていたんだけど『わたしおとなだもん』なんて言うんだよ。まだ4才なのにねぇ」
(ませた子だな)

 欲しいのがおもちゃじゃなくて迷子札って。
 イシカワは孫が大人びてきたのがすこし寂しいようだ。残念そうにぬいぐるみコーナーを見ている。

(ならこれをやればいい)

 おれっちは迷子札のなかでもオススメの、ウサギ形ペンダントの迷子札を手で示す。フェルト製で、裏表色が違う。首から下げる紐はりぼんになっていて、ニンジン柄がちりばめられている。

「これはいい! ありがとううさうさちゃん。これならまつりも喜ぶよ」

 イシカワはウサギの迷子札を2つ取ると、クリスマスは息子夫婦とパーティーするんだ、とにこにこしながらレジへ向かった。
 たしかライオン堂の兄ちゃん、コノエがクリスマスに幸せになれるおまじないとやらを教えてくれた。

(リア充爆発しろ)

 意味は知らんが祝福のための言葉らしい。
 3秒以内に3回唱えることができると幸せになる。

「ケッ。どうせ俺は今年もパチンコ屋でボッチだよ。リア充どもめ」

 とか言っていたが、前に休憩室で自慢していた嫁のコンゴウと過ごせばよくないか。セイヤもコノエと似たようなことを言ってた。 
 コノエはコンゴウとケンカしているのか。
 ケンカはよくないぞ。
 ケンカも仲裁ももう御免だ。
 見掛けによらずシンバルの張り手は痛い。

 ラッピングされた迷子札を抱えるイシカワは、とても幸せそうだ。
 うむ、こういうときこそコノエとセイヤに聞いたおまじないだろう。
 イシカワの背中に向けて、心で唱える。

(リア充爆発しろリア充爆発しろリア……フギュ!)

 噛んだ。
井川林檎さまからファンアートをいただきました。
擬人化アンパンダーが超絶イケメンになってます(о´∀`о)
ありがとうございます。
挿絵(By みてみん)
cont_access.php?citi_cont_id=870106044&s
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ