挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
どりーむパークのパンダさんはたいへんお疲れのようです。 作者:ちはや れいめい(千岩 黎明)
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

12/27

おうちに帰ろう

 パンダは2時間にわたる風船配りを終え、急いでもちやを後にする。

(ウサギさん、どこでしょう)

 もちやの周りのテナントを覗いても、ピンクのとんがりミミは見えません。
 代わりに見えるのは雑貨屋で買い物をするカップル、輸入食品屋さんの店頭で試飲コーヒーを配っているお姉さん、台所用品店でフライパンを吟味するごふうふです。
 視界が狭いから、100メートル進むにも一苦労です。

(ウサギさん、いませんね。もしかしてクビカリ族の魔の手に……)

 マミられるウサギさんを想像してぞっとします。
 あれは本当に怖いので、一分一秒でも早く見つけないと。
 幼稚園の青い服を着た小さい女の子が、ママさんの手を引っ張ってパンダを指す。

「あ、パンダさんだぁ。かあわいい! ねえまま! 今度はパンダさんがいたよ!」
「あらほんと。今日はよく着ぐるみさんに会う日ね」
(え)

 パンダの知る限り、この建物で働く着ぐるみはパンダとウサギさんの二人だけです。女の子とママさんの会話にミミを傾けると、どうやらどりーむパークにむかったことがわかりました。

(感謝です)

 もう一度二人に手を振り、どりーむパークへ戻る。
 本当は獄辛まんばかりだされるから戻りたくありません。ですがウサギさんのほうが心配です。
 人をけ飛ばさないように足下に注意しながら駆け足になる。
 ミミになじんだBGMが聞こえてきます。ピコピコ効果音をききながら急ぐ。
 事務所の方からウサギさんが走ってくるのが見えます。
 事務所の前にはテンチョーやハナさんたちがいて、パンダを見て大きく手を振っています。
 帰ってきたとたん怒鳴られて正座だと思っていたから意外です。
 お客さんもパンダを見て、笑います。

「あ、パンダくんだ!」
「パパー、パンダくんいたよ!」

 勢い余って走ってくるウサギさんと頭がぶつかりました。頭をさすりつつ、ウサギさんの無事を喜ぶ。

(聞いてください、ウサギさん。ぼくは今日ふうせんをくばったんです。小さい子がうさちゃんいなくて寂しいって言ってたんです。早く帰ってあげてください。サトさんも心配していました)

 話したいことはたくさんあっても、やっぱりパンダたちはしゃべれません。
 ウサギさんももの言いたげにパンダの肩に手を乗せて頷きます。
 しゃべれないからジェスチャーで伝えます。
 代わりにお仕事してくれてありがとう。
 やっぱりパンダのおうちはここです。
cont_access.php?citi_cont_id=870106044&s
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ