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どりーむパークのパンダさんはたいへんお疲れのようです。 作者:ちはや れいめい(千岩 黎明)
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ぱわふるなビラ配り

挿絵(By みてみん)
(どうも、はじめまして、パンダです)

 パンダと言っても海を挟んだ向こうの国で有名な笹を食うあいつじゃないですよ。
 布地がくたびれてきたフェイクファーのボデーに張りぼての頭。表情は常にウィンクしている。
 そう。パンダは市販されてる量産型の着ぐるみなのです。
 日本のとある町に、3階建てのショッピングセンターがある。そこの2階のテナントに入っているどりーむパークというゲームセンターがパンダの住まいです。



「うわあー! パンダさんだぁ。いっしょにおしゃしんとって」

 日曜日、イベントチラシを配っていたらツインテールの女の子がパンダのお腹に飛び付いてきた。
 瞳がキラキラしていて、見るからに純粋そうです。
 パンダが女の子の頭をなでなですると、人の良さそうなパパさんがスマホを取り出した。

「すいません。1枚いいですか?」
(いいとも)

 パンダの鉄則①人前で喋ってはいけない。
 喋れないから代わりに毛むくじゃらの親指を立ててオーケーの合図を出します。
 プリ○ュアTシャツの女の子の隣にしゃがみ、かわいいポーズを決める。

「ありがとうございました!」
「パンダさんまたねー」

 仲良く立ち去る親子に手を振る。
 さて、あと20分で休憩時間です。それまでに残りのビラ80枚をさばかなければ。もうひとふんばりです。
 シャツを着ていたら気合いで袖をまくるところだが、あいにくパンダは裸族だから袖がありません。
 ビラの入ったかごを持ち直したところで、また小さい子に手を引っ張られました。

「パンダさーん、あたちも」

 頭をあげると、小さい子の後ろにいつの間にか撮影会の列ができていました。
 さっきの子には撮影オーケーしといて君はダメとは言えない。また親指を立てて合図して撮影続行です。
 中にはお子さんだっこしての撮影をお願いするママさんもいます。

「わーいパンダさんだっこー!」
(い、いいともー)

 いやとは言えないパンダの仕事。
 行列3人目の、小学校に上がる間際の子はかなり大きい。だっこは重いです。
 できればピースまでにしといてほしいですけど鉄則①。
 断れば前の子はだっこで撮影したのに、と苦情を言われるから無理ですと言えません。
 カメラを向けられる間、腕の筋肉がピキピキ悲鳴をあげています。

(のおおお! 早くさつえい終われー)

 根性でポーズ指定を色々こなし、40分かけてようやく撮影会とビラ配りが終わります。



 次の日、ビラ配りが仕事だったはずのパンダが筋肉痛になったのは言うまでもない。
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