哀の章<11〜14>
11
言葉の生きここち
言葉達の生きここち。
人間に似た、生きここち。
くさい、くるしい、きもちわるい。
そんな言葉達が、いつか、
人間達をまどわすだろう。
言葉達の生きここち。
人間愛に満ちた、生きここち。
うれしい、たのしい、ありがとう。
そんな言葉達が、いつか、
人間達をすくうだろう。
言葉達の生きここち。
人間達がつくった、いきここち。
戦争、平和、愛、孤独。
そんな言葉達が、いつか、
人間達を語るだろう。
12
光の日
きっと来ない。
もう、光はあたらない。
闇から闇へ、飛んでやる。
命からがら、飛んでやる。
きっと来ない。
もう、光はとどかない。
闇の闇へと、とけてやる。
命をすてても、とけてやる。
きっと来ない。
もう、光はいらない。
闇の中で、闇になってやる。
命をかけても、なってやる。
きっと来ない。
もう一度言ってやる。
闇の中に立ち尽くし、
黒い雲を見上げて、
命が冷えていくのを、
涙を否定しながら、雨を観ながら。
13
ウソ
人間中心を、やめました。
あまりに、ぼけているので、
あまりに、ばかばしいので、
前も、
後ろも、
哀しみばかりなので、やめました。
そういうウソをついてみたくなった。
14
かわき
かわく。
愛にかわく。
くちびるがかわく。
舌が、かわく。
なぜ、かわく。
そんなの、知るもんか。と、
こころが、
かわく。
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