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召喚幻想紀 - 召喚魔法で作り上げた最強パーティーがチートすぎる件について - 作者:花京院 光

第三章「魔法都市ザラス編」

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第二十四話「魔法訓練」

 宿に戻った俺達は、すぐに魔法学校の募集要項を確認する事にした。

 〈ブライトクロイツ魔法学校・特待生候補向け募集要項〉
 ・入学試験:二月一日
 ・合格発表:試験日当日
 ・入学日:三月一日
 ・試験内容:1.魔法能力試験 2.戦闘能力試験

 ・魔法能力試験は魔力を測る検査です。
 魔術師としての能力を測る試験ではありません。
 使用出来る魔法は攻撃魔法に限ります。
 使用した魔法の威力により得点が決まります。

 ・戦闘能力試験では実際に魔物との戦闘を行って頂きます。
 試験の際には魔法攻撃以外の一切の物理攻撃は認められません。
 (武器を装備する事は可能ですが、武器による物理攻撃は不可。武器から発生する魔法攻撃は使用可)
 時間内に討伐出来た魔物の数で得点が決まります。

 二つの試験の合計の得点、上位五十名が本年度の入学を許可されます。
 合格発表は試験終了後に行います。
 入学試験の上位十名は特待生として入学を許可されます。
 寮費・食費:特待生は無料
 入学金・学費:特待生は無料


「試験か……魔力を測る試験と、実際に魔物と戦う試験があるんだね」
「何だか楽しそうだわ。私は戦闘能力試験の方でなるべく得点を稼ぎたいな」
「シルヴィアは強いから良いよね……私は魔物と戦うより、魔法能力試験の方で得点を稼ぎたいな」

 俺達はクラッセンさんとの約束により、入学さえ出来れば特待生として学費、入学金等が免除される。
 なるべくなら上位で入学試験をパスしたいものだ。
 リーシアとシルヴィアは、一撃の魔法攻撃力では俺よりも高い訳だから、魔法能力試験ではかなり高得点を出せるんじゃないだろうか。
 俺はどうにかして戦闘能力試験で得点を稼がなければならない。
 試験は時間内に多くの魔物を倒せば良いだけだ。
 そのためには入学試験までにアローシャワーを完成させよう。
 一度に大量の敵を仕留められるアローシャワーなら、戦闘能力試験で高得点を叩き出せるに違いない。
 よし、今日から特訓だ。
 入学試験は今日からちょうど一カ月後だ。
 一カ月間で魔法の訓練、それから月に一度のCランクの討伐クエストをこなさなければならない。

 ちなみに、ダンジョン内に放置しておいたキメラの素材は、ヘルゲンの道具屋の主人であるヘルゲンさんが、ベルネットさんの依頼により回収してくれた。
 素材が大きすぎて俺の力では運べなかったからだ。
 キメラを召喚するつもりが無かった俺は、ヘルゲンさんにキメラの素材を全て買い取って貰った。
 金額は30ゴールドだった。
 幻獣の種類によって値段は変わるが、キメラの様に、人工的に魔物を組み合わせて作り出した幻獣の素材にはほとんど値段が付かないのだとか。

「レオン、早速魔法を練習しようよ! 午前中は魔法の訓練をして、午後は休むんだよね」
「そうだね、今まではそうしてきたけど、俺は午後も魔法の訓練をしようかな。早くアローシャワーを完成させたいし」
「それなら私も付き合うよ。一緒に練習しよう」


 その日から俺とリーシアとシルヴィアの魔法訓練が始まった。
 朝七時頃に起きてから宿で朝食を摂り、第二パーティーを任せているアルバーン姉妹とクエストの打ち合わせをする。
 どのクエストを受けるか、どんな魔物を討伐するかは俺と話し合って決める事にしてる。
 二十分程打ち合わせをしてから解散し、俺達三人は森の中に入る。
 魔法の訓練をする場所はザラスのダンジョン前と決めている。
 特に理由はないが、この近くに生息している魔物との戦いに慣れているからだ。

 俺達の魔法の訓練方法は至ってシンプルだ。
 魔力の総量を上げるために、最大限の威力の魔法を放ち続ける。
 俺はアローシャワーの練習を始めてから二週間後、ついに四本の炎の矢を放てるようになった。
 だが、まだまだシャワーと呼ぶには相応しくない。
 魔力が尽きるギリギリまで炎の矢を放ち、魔力が切れそうになったらザラスで買っておいたマナポーションを飲む。
 腹が減ったら堅焼きパンに乾燥肉を挟んだ物を食べる。
 俺は必死にアローシャワーの訓練を続けた……。

 リーシアは既に、アイスウォールとホーリークロスの魔法を習得した。
 リーシアが作るアイスウォールは、信じられない程分厚く、防御力が高い。
 それに比べてホーリークロスの威力は控えめだ。
 多分、リーシアには氷の魔法の方が合っているのだろう。
 俺はたまにリーシアと実戦形式で訓練を行う事がある。
 リーシアがホーリークロスを使って俺に攻撃を放ち、俺が剣でホーリークロスを叩き切る。
 俺の方から攻撃を仕掛ける事は無いが、これが回避と防御の練習には最高だ。

 シルヴィアは訓練を始めてすぐにゲイルランスをマスターした。
 やはり風属性に特化している魔物なのか、ゲイルランスとウィンドエッジの威力は凶悪だ。
 既にシルヴィアのウィンドエッジは、俺の剣では防げない程の威力になっている。
 魔法攻撃の威力は、リーシアのアイスランスとシルヴィアのウィンドエッジがほぼ同等だ。
 ゲイルランスに関しては、俺達三人が扱える攻撃魔法の中で最も威力が高い。
 風の魔力から作り出した槍を空から落とす魔法だが、槍の速度、威力、共にパーティー内で最高の攻撃力を誇る。
 少し悔しいが、自分の召喚獣が強い事は誇らしい。

 特訓の毎日が続くと、ついに初めてのCランクの討伐クエストに挑む日がやってきた。
 メンバーは、俺、リーシア、シルヴィア、ベヒモス、ゲイザーだ。
 ベヒモスとゲイザーも毎日討伐クエストをこなしているせいか、日に日に強くなっていく。

 初めてのCランク討伐クエストは二体のトロールの討伐だった。
 ザラスから三時間ほど離れた深い森の中で、二体のトロールが人間を襲っているとの情報がザラスに入り、ベルネットさんは俺達に白羽の矢を立てた。
 俺達はクエストを受けると、早速討伐に向かい、二体のトロールを討伐した。

 一体目のトロールはベヒモスよりも体が大きく、木を削って作った巨大なこん棒を振り回していたが、リーシアがアイスの魔法でトロールの足を凍らせて動きを制御し、俺は炎の矢を降らせて体中に風穴を開けた。
 シルヴィアのゲイルランスと、ベヒモスの突きが利いて、トロールはまもなく命を落とした。

 もう一体のトロールは、俺達との戦力差を感じ取ったのか、急いで逃げ出そうとしたが、ゲイザーが先回りをして、体中を串刺しにした。
 ゲイザーの攻撃を喰らったトロールは、怒り狂って俺達の方に突っ込んできたが、ギリギリの所でベヒモスが体当たりをして吹き飛ばした。
 吹き飛んだトロールに対して俺はアローシャワーを降らせて体力を削り、ベヒモスは力なく倒れているトロールの首元に喰らいついた。
 首元から大量の血を流したトロールは間もなく絶命した。

 こうしてCランクのクエストを達成した俺達は、魔法学校入学試験に向けて魔法の訓練を続けた……。
 そして、ついにブライトクロイツ魔法学校、入学試験の日がやってきた……。
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