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邪龍襲来です3

『スキル:バーストショットLv7を習得しました。』


 戦闘開始から6度目(・・・)のスキルレベルのレベルアップだ。あれからどれくらいの時間が経ったのかはわからないが、かなりの時間が経過したということだけは理解できていた。

 スキルを切り替えてみて、最初の頃は失敗だったかなとか考えていたが、こうしてレベルが上がった今となってみれば正解だったと言わざるをえないだろう。

 『バーストショット』はレベル7に、『ハンドレッドナイフ』はレベル9になったわけだが、そのおかげで迎撃スピードはいくらか上がった。さすがは中級魔法だ。


 すでにマキシムさんとミレアムさんは共に4本、マナは1本、魔力回復薬を飲んでいる。お腹たぷたぷになるんじゃないかな?

 しかし、そんなことも言っていられる状況ではないのだ。二人も、四大ギルドの1つである『黒き翼』の幹部なだけあって、そこらの冒険者と比べると、魔力の量はかなり多い。しかし、それは一般の冒険者と比べたときであり、莫大な量というわけではない。バカみたいな回復力を持つ俺や、魔法関係のスペシャリストであるマナと比べると、少ないと感じてしまうくらいの量だ。

 そんな俺でも、魔力節約の意味を込めて、現在は気配察知系のスキルはオフにしてある。少しでも節約して、可能な限り攻撃に魔力をまわすのだ。


 実は、現在最も疲弊しているのはマキシムさんでもミレアムさんでもなく、ラムダさんだったりした。常に全体を見続けて、突出して抜けようとしている個体には斬撃を飛ばし、ブレスや魔法などの遠距離攻撃をしようとしている個体にも斬撃を飛ばす。体力以上に神経をガリガリ削っているはずだ。

 そんなラムダさんも含めた全員に、同じように回復薬では回復できない疲労が蓄積していた。




「きゃあ!」


「マキシム!」


 そして、ついに戦線に綻びが出始めた。

 カルアの風の結界が止んだ一瞬の隙を狙った火球がマキシムさんの付近に着弾した。爆風に飛ばされながら、弾けた石が追い打ちのように彼女の全身を打つ。しかも、そのうち一発が運悪く頭に当たってしまい、受け身も取れずに地面に打ちつけられた。どうやら気絶しているようだ。


「回復させます! ヒール5。ラムダさん、安全な場所へ」


「すぐに戻ります。しばらくお願いします」


 ラムダさんがマキシムさんを抱え上げて一旦町の方角へ駆け出した。本来であれば、ある程度後ろにさげたら戻ってきてほしいところだが、そうはいかなかった。その最大の理由は、俺たちが少しずつ後退しながら迎撃している点にあった。

 そのペースはゆっくりであるが、1人いなくなったことでペースは確実に早まる。安全なところまでさげたはずが、流れ弾に当たってました、なんて洒落にならないのだ。

 町付近まで戻って、今頃防備を固めているであろう冒険者たちに預けて戻ってくることを考えると、最低でも30分はかかる。しかも、疲労がたまっていて、なおかつ人一人抱えていることを考えるともっとかかるだろう。こんなことなら先に『テレポート』の地点登録をしておけばよかった。


 戦力が2人減り、迎撃はさらに厳しいものとなった。具体的に言ってしまえば、コルクが暗黒魔法を使い始めた。

 もちろん、攻撃役が減ったために一撃の火力を上げて殲滅スピードを上げなければいけないというのもあるが、どうも終わりが近づいてきているらしく、向かってくる邪龍たちの中に俺の『ダークランス』すら弾いて通さないような装甲を持つ個体がちらほらと出始めていた。俺も気づいたのは本当にたまたまだったが、放っておけるはずもなく、こっそりとコルクにそういった個体を集中的に狙うように指示を出しておいた。確実に潰せ、と。


 しかし、2人がいないということは確実に俺たちに不利に働いていた。 

 それを最も感じているのはカルアだろう。それまでラムダさんが担っていた、攻撃しようとしている個体の牽制がなくなったことで、ブレスや魔法が飛んでくることが多くなっていた。防御は完全にヒツギとカルアに任せているが、ヒツギは棺桶を使った防御しかできないため、実質カルアだけみたいなものだ。風の結界も、多数のドラゴンたちの攻撃を防ぎ続けていることもあり、常に展開しておけるようなものでもない。もっと強度を落としたり、範囲を減らしたりすれば常に張り続けることもできるだろうが、それでは防御にならないのだ。


 そんな状態で15分が経過した。早ければ今頃ラムダさんは町についたころだろう。

 俺たちはというと、さらにピンチに陥っていた。コルクはさっきからずっとダークネススラッシュを放ち続けているし、マナやミレアムさんは攻撃間隔が空いてしまっていたが、かわりに上級魔法を使いだしている。ミレアムさんの魔法を見て俺も使えるようになっているが、正直コスパが悪く、使い勝手が非常に悪い魔法だった。

 『ダークトルネード』という、広範囲に広がる竜巻を放つ魔法で、竜巻の内側を刃で切り裂いているのだが、それだったら『シャドウハンド』とか『ダークチェーン』で動きを止めて『ダークランス』を使ったほうがコスパがいいし、かなり難しいだろうが、『黒雷』を応用させれば周囲を闇の槍が回転しながら囲み、内側にいる者を串刺しにできるだろう。


 コスパが悪いと言ったが、それは最悪の形で体現されてしまった。

 ミレアムさんが最後の魔力回復薬を服用してから3発目のダークトルネードを放った後、意識を失って倒れこんでしまった。魔力切れだ。


「ヒツギ! 守れ!」


 隙だらけの状態のミレアムさんを狙わない手はなく、何体かのワイバーンとスカイドラゴンの攻撃が襲い掛かる。なんとかヒツギが間に合い、棺桶を盾にして防いだが、ヒツギもかなり疲弊しているしいつまで持つかわからない。

 さらに、そこに地面を進んでいたドラゴンたちの攻撃も加わった。俺も『ダークランス』を放って援護するが、例の上位個体と思わしきドラゴンが混じっているようで、俺の攻撃をものともせずに突き進む。

 そして1体のドラゴンの攻撃がヒツギに届くかと思われたとき、俺たちの後方(・・)から、突如として強力なブレスがドラゴンたちを焼き払った。


「お前たち、よくぞ耐えた!」


「遅くなってすまないな。ここからは私たちも参戦する」


 攻撃を続けながらも援軍に来てくれたその存在を目にいれる。ほんと、遅いよ!


「邪龍ども、さっさと黒幕を呼んでこんと、今のあたしは、いつもより熱いぞ!」


 水龍様と火龍様という援軍によって、絶望しかなかった俺たちの迎撃戦に、希望が見え始めた。


 しかし、その頃、俺たちの知らないところで、事態は終わりを迎えようとしていた。


どうもコクトーです。



『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 鬼人  LvMAX(20)

 武闘家 LvMAX(60)

 冒険者 Lv98/99

 薬剤師 Lv42/60

 聖???の勇者Lv13/??

 狙撃主 Lv54/70

 獣人  Lv19/20

 狂人  Lv33/50

 魔術師 Lv52/60

 ローグ Lv22/70

 重戦士 Lv23/70

 剣闘士 Lv10/60

 神官  Lv9/50

 魔人  Lv1/20

 精霊使いLv1/40

 舞闘家 Lv1/70

 大鬼人 Lv1/40 』

一日遅れてすいません。どうも時間が足りず書ききれなくて…


ではまた次回。

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