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ボス前です

 集めたオーガ種たちを俺は1体1体しっかりと喰らっていった。


『スキル:防御Lv3:ファイアLv5:一刀両断:ダークランスLv3を習得しました

 パラメータ:筋力上昇(中):素早さ上昇(中):器用さ上昇(小):魔力上昇(中)を習得しました

 職業:狙撃手がLv25になりました

 剣士がLv15になりました

 武闘家がLv10になりました

 戦士がLv10になりました

 魔法使いがLv15になりました

 鬼人がLv3になりました

 スキル:分裂弾Lv1:一閃:兜割り:ファイアバレットLv1:反動軽減Lv1:鬼の一撃Lv2を習得しました

 パラメータ:筋力上昇(大)を習得しました』


 パワーアップ完了。

 全員を喰い終わると、奥の壁に亀裂が入った。あれ、これ洞窟ごと崩れるんじゃね? とか思ったけどそうではなかった。縦に真っ直ぐはいった亀裂から左右に壁が開いていく。その奥に豪華な装飾のついた扉が現れた。


「うわー、これってボス部屋とかそういう類のやつだよな……」


 いかにもな感じのする扉。それを前にして俺がとった行動は


「よっと」


 壁際までいって休憩することだ。だってさ、ダメージもあるし疲れもあるのにボス戦とか嫌じゃん。ゲームじゃないし再生のおかげでほっとけば回復するし再生のレベルが上がったからさらに楽になったし。腕なんかもうついさっき切断されたなんて誰も信じないよ?

 念のため結界を張った。

 そして一眠りすることにした。これありゃ寝てても平気でしょ。











「んーよく寝た~」


 時計がないのでどれくらい寝たかはわからないが感覚的には5時間くらい寝た気がする。

 起きてから周りを確認してもなにもいなかった。気配を察知! とかできないから目視だけど十分だよね。

 それからまずは壁に向かって新しく手にいれたスキルの試し撃ちをすることにした。どれくらい魔力を持ってかれるか測る目的だ。だってオーガソードは一刀両断使ったら死んだじゃん? 俺もそうなったらまずいじゃん。

 結果けっこう多いけど特に問題はなかった。再生のおかげで少し経てば回復しきるくらいの消費だった。もしかすると反動軽減も効力があるかもしれないけどこれがあるときとない時でどう違うかなんて今さら調べられないのであきらめる。

 それからゆっくりと休憩して体力も魔力も完全に回復させた俺は扉に手をかけた。少し押すと扉は自然と開いていく。扉の向こうにあったのは人工的なライトのついた通路。


「ファイアバレット」


 通路に向かって撃つ。何でかと聞かれればなんとなくとしか言いようがない。

 エアロより少し速い炎の弾丸は通路の奥までいってなにかに当たった音がした。もう一回。またも同じくらいで音がなる。たぶん壁だろう。俺は通路を進み始めた。剣をアイテムボックスから出しいつでも攻撃できるようにする。どっからでもかかってこい!……ごめん、嘘、やっぱこないで……。






 しばらく通路を進むと音がしたあたりまで来た。やっぱり壁だった。正確には扉だ。似たような扉に焦げた跡が2つある。今度はすぐに開ける。2発分のファイアバレットの魔力はすでに回復しきっていたから心配はない。そして扉の中に入ると急に扉が閉まる。というか扉がなくなった。もう帰さないというわけだろうか。

 暗かった部屋に明かりが灯る。たぶんここにくるまでにあった人工的な光ではなく、上のほうにあった光る石があちこちにあるのだろう。光の感じがさっきまでとは違う。大きさは半径百数mくらい。天井はさらに高い。そして中心には大きな虎が眠っていた。

 眠ってる今でさえ3mはありそうなサイズの虎。脚も尻尾もかなり太く、上の階にあった木なんかよりよっぽど太い。

 とりあえず起きる前に鑑定することにした。


『白虎:????』


 なんか情報のとこが?しかなかった……。

 俺は鑑定を諦める。寝てるなら今のうちに鬼の一撃とかくらわせれば有利じゃないか。俺はそんな浅い考えで白虎に一歩近づいた。そのとき、白虎の瞳が開いた。

 そしてすくっと立ち上がると伸びをして周りを見た。あっ、目が合った。


「お主がここの踏破者か?」


「上の階なら全部クリアしたはずだよ」


「そうか。ようやくか」


 なんかこいつすごい話せるんだけど。


「我の名は白虎。ここ『パイフー』の守護を司っている」


「ここパイフーって名前だったんだ」


「昔は百層にもなる巨大なダンジョンだったのだがな。まあやつらのおかげというかせいというかここのダンジョンにくるやつがいなかったからな。気づけばたった2層になってしまった。ほとんどのやつらは種族をまとめて他のダンジョンにいってしまった。やつらだけは心からの忠誠を誓っておったから残っておってくれたがな」


 白虎の言う『やつら』とはおそらくオーガのことだろう。白虎の瞳の端に涙のようなものが見える。


「思えばやつらには苦労させたものよ。我がここのボスとして君臨し始めた初期の頃より長く戦ってくれた……。いずれ弔ってやるとしよう。さて、お主はなぜここを訪れた? そして何を望む?」


「なぜといわれても……谷に突き落とされたからじゃないか? 望むもなにも真那を探して旅でもするかな……。あとはもとの世界に帰る方法探すか、それかここで暮らすかだな」


「ふ、ふははははははは。おもしろいやつだ。我は高揚を望もう。900年ぶりの訪問だ。さらにあやつらを超える実力もある。頼むから我を楽しませてくれよ?」


 戦闘狂かよ!


「できれば戦いたくないんだけどな」


「無理だ。我は既に戦いたくてうずうずしておる。ここをクリアするためには我の討伐が必要不可欠。ならばお主も戦わざるをえないだろう?」


「俺としては別にここをクリアしなくてもいいんだけど」


「ならば外には出れんぞ?」


「…………まじ?」


「うむ」


「………………」


 少し考える。ひとつ上の層って外だったよな? ならあそこから逃げ出せば…………


「無理だな。そもそもここから出してくれないよな?」


「もちろんだ。なに、我を殺せねばお主が死ぬ。それだけだ」


「ここって暴れても平気なわけ?」


「ここは固定化が効いておる。どれだけ岩をえぐったところで崩れることはない」


「すげぇな。なら思いっきりいけるな」


 俺は両手に剣を構える。二刀流だ。偽二刀流が発動してるのかわからないけど本当に感覚だけ筋力が上昇してる気がする。数値としてはまったく変わっていないのだろうが。


「懐かしい。懐かしいぞ。この感覚。さあ思う存分に暴れようぞ!」


 白虎は高らかに笑い、俺と対峙する。


 こうして俺対白虎の戦いが始まった。



どうもコクトーです


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX

 冒険者 Lv20

 格闘家 Lv31

 狙撃手 Lv25

 盗賊  Lv20

 薬剤師 v20

 剣士  Lv15

 武闘家 Lv10

 戦士  Lv10

 魔法使いLv15

 ????の勇者Lv5

 鬼人  Lv3 』


ボスが登場しました!!


ではまた次回

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