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魔族です2

 その姿は、体は大きいがただのオークのように見えた。どっぷりとしたお腹などはオークと変わりはない。

 しかし、そのところどころはまるでオークとは異なっていた。その眼は複眼になっているし、背中には髑髏のマークのついた巨大な半透明な羽が生えている。さらにその背中からは6本の細い腕が生えている。全部で8本の腕だ。正直気持ち悪い。その細い腕では物を持っており、先端に何かをはめることのできそうな杖が1本と盾が2つ、それから黒色の珠と紫色の珠だ。大きさ的に黒の珠は杖にはめるもので間違いなさそうだが、紫の珠は大きさ的にはめられそうにない。また別の目的で使うのだろう。


「……」


 ベルゼブブは無言で自分の腕を見ている。まるで確かめているかのようだ。


「かっ、お前がベルゼブブか。俺が暴食(グラトニー)、ガルアだ。さっそくだがあの4人を殺せ」


「……」


「お前らはもうここでおしまいだ。『大罪召喚』は大罪を司る7人(・ ・)にのみ使える特殊魔法だ。それぞれの名の大罪を司る大悪魔を召喚することができる。俺の場合は暴食の名を持つベルゼブブだ。悪魔っつーのはそもそも普通の魔物とは比べ物にならない能力を誇っている。その中でも大罪の大悪魔たちは強大な力を持った存在だ。そんじょそこらのやつじゃまるで歯が立たない」


 ガルアがペラペラと話している間もベルゼブブは首を動かしたり肩を回したりとまるで聞いていなかった。しかし、唐突にベルゼブブがガルアの後ろに立った。そして


「恨むんなら俺に目をつけられたお前たちの運の悪さを恨むんだ」


 ベルゼブブがガルアの上半身を喰らった。


「なっ!?」


「……まずい」


「仲間じゃ、なかったの?」


 マナが尋ねると、ベルゼブブはその口角を釣り上げた。ちなみに、ガルアが喰われた瞬間に女性は消えていた。あの様子だと報告に行ったってところかな。


「……ぶひっ。仲間? 何を言っている。なぜ吾輩があんなまずいゴミの仲間にならなければならないのだ。そもそも吾輩は暴食を司るベルゼブブ様であるのだぞ。なぜ吾輩があのようなゴミのいうことを聞かねばならぬ? 別にお前らを殺すことにはなんの反対もしない。餌があるのに食べない理由がないではないか。抵抗しても構わんぞ。まあ人ごときが吾輩をどうこうできるとは思わんが」


 ベルゼブブが杖の先端に珠をはめた途端、あたりを暗闇がつつんだ。これ魔法か?


「『ライト』!」


 マナが明かりを生み出す生活魔法で周囲を明るく照らす。空間のあちこちに浮いている光の球体のおかげでこれまでとかわらないままの明るさになっている。しかし、この空間にいるのは俺とマナだけだった。どうやらヒツギとキャラビーは少し離れていたために外に残されたらしい。マナも空間の壁ぎりぎりに立っていた。けっこう範囲は狭そうだ。


「この空間は『ダークネスフィールド』。暗黒魔法の1つだ。この空間であればどれだけ声を上げようともどれだけ暴れようとも外に漏れることはない。暗黒魔法は扱える種族が既にいなくなっているのは知っている。貴様も暗黒魔法を見るのは先ほどの男が未熟なまま使っただけだろう? 吾輩のように完璧に暗黒魔法を使いこなす存在というのは希少だ。暗黒魔法は最強の魔法だ。あの女の氷河魔法やあのくそ野郎の分解魔法なんか目じゃない」


 ベルゼブブが杖でどんと地面をたたく。その瞬間杖の先端の珠が怪しく光った。


「さあ泣け、喚け、絶望しろ、恐怖しろ」


「絶望なんかしねえよ。お前が暴食の名を持つ悪魔だろうと」


 俺の瞳が赤く光る。


「逆に喰らいつくして糧にしてやるよ!」


 (喰らう者)ベルゼブブ(喰らう者)の戦いが始まった。








「マナ! 結界張って待機! できればこれ解除できないか調べてみてくれ」


「了解! 大丈夫なの?」


「大丈夫。俺暗黒魔法効かないから」


「そんなはったりを言っていられるのも今のうちだぞ?」


 はったりではないのだがな。俺はベルゼブブを『上位鑑定』で鑑定してみた。


『ベルゼブブ(悪魔)

 大罪:暴食』


 わかりきっていることしか鑑定されなかった。まあこれはわかってたことだが実際にやるとなんか悲しい。


「まずはお手並み拝見といこう『ダークネスボール』」


 奴の周囲に真っ黒い魔力の塊が浮かぶ。闇魔法の『ダークボール』の上位に位置するものだろう。


「簡単には終わってくれるなよ?」


 ダークネスボールが俺に向かって飛んでくる。俺はそれをよけずに右手で受けた。


『スキル:ダークネスボールLv3を習得しました』


 あっさりと喰らうことができた。ついでに、暗黒吸収の効果なのか体に力が入っていく感じがした。


「ほう。あの数ではピクリともしないか。ならこれではどうだ?」


 今度は先ほどの数の数倍にもなるダークネスボールが襲ってきた。しかも何発かはマナに向かっている。これは撃ち落としたほうがいいな。


「『ダークネスボール』、『ダークボール』」


 『ダークネスボール』の扱いが想像以上に難しく、20発が限界だったからとりあえず『ダークボール』の200(・ ・ ・)連を使ってマナのほうに行った奴を撃ち落とした。


『スキル:ダークネスボールLv5を習得しました』


「……威力が高いな」


「ほう。おい人間、貴様は暗黒魔法を扱えるのか。しかもあの量を一度に放てるとは有望であるな。いい餌となるであろう」


 ベルゼブブがマナの方に放ったのはせいぜい5,6発だった。しかし、俺の撃った魔法はほんの数発の『ダークボール』を残して全て相殺するのに消えてしまった。その数発も手を払うだけで消されている。それだけベルゼブブの放った魔法の威力が高いということだ。『ダークネスボール』のスキルレベルもガンガン上がっていく。ほんと呪い喰っておいてよかった……。


「ぶひっぶひっぶひ、この世界にやってきてすぐにこんな暗黒魔法をつかえる人族なんていう極上の餌に巡り合えるとは。あのゴミもほんの少しではあるが役に立つことをしたな。では次に行こうか」


 今度は『ダークネスボール』に紛れて違う種類の魔法が数種類混ざって飛んできた。今度はマナのほうに入っていないので全て体で受けた。喰らう瞳がフル稼働だ。


『スキル:闇強吸収LvMAXを習得しました。

 暗黒吸収Lv8を習得しました。

 ダークネスボールLv7を習得しました。

 ダークネスアローLv2を習得しました。

 ダークネスソードLv1を習得しました。

 ダークネスランスLv1を習得しました』


 暗黒魔法しか使われていないはずだが闇魔法の耐性系スキルのレベルも上がった。それよりも4種類の暗黒魔法を全て高い練度で同時に放ってきているということのほうが脅威的だ。俺は暗黒属性は効かないが、それ以外の上位属性は喰らえるけど無傷というわけにはいかない気がする。普通の魔法でも、爆発の衝撃はあったり、当たった時の衝撃などは消えないのだ。吸収や無効まで耐性系のスキルが育っていれば話は別だが、上位属性の魔法でそこまでいっているのは暗黒属性以外ない。もし他の大罪悪魔と戦うことになったら危なそうだな。特に聖属性を使ってくるやつ。


「……これでも効かないのか。そういう能力といったところか。もう少しギアを上げてみるか」


 ベルゼブブは手に持っていた珠を、まるでリンゴを食べるようにかじり始めた。そしてそのまま1つ食べきると魔力が大幅に膨れ上がった。


「ぶふー。お前にはさっきまでのような生ぬるいものでは効かないらしい。一気にギアを上げさせてもらうぞ」


 まだ上があるのか……。防御的には問題ないがいつその矛先がマナに向くかわからない。早めに仕留めたいが攻撃が通じるかな? ともかく今は攻撃してみないとわからんな。

 俺はわずかに流れていた汗をぬぐって改めて気を引き締めなおした。



どうもコクトーです



『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 冒険者 Lv69/99

 武闘家 Lv47/60

 薬剤師 Lv35/60

 鬼人  Lv18/20

 聖???の勇者Lv10/??

 狙撃主 Lv32/70

 獣人  Lv8/20

 狂人  Lv1/50

 魔術師 Lv1/60

 ローグ Lv1/70

 重戦士 Lv1/70

 剣闘士 Lv1/60

 神官  Lv1/50

 魔人  Lv1/20

 精霊使いLv1/40 』

けっこうギリギリ3日更新です


wikiを使って知識を得ている作者です

『暴食』に該当する動物が『蝿』と『豚』の2種類がいるとのことでしたので合体させちゃいました。

ですが一般的にはベルゼブブって蝿だけみたいですね。

納得いかねぇええええええええ!! って方がいらっしゃったらすいませんが納得してください。大人の事情です。


ではまた次回

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