9番のバッター
1投目 アウトローのチェンジアップ。ボール。
2投目 インハイのストレート。球は内野の中で数回バウンドした。サカエグチ君がとって、一塁に送球。アウト。
(このまま勝てるな)
スバルはそう思っていた。
1番 ジャックにやられたバッターだ。
1投目 その時、カイの手が滑った。緩いボールが、ド真ん中に進む。
カキーンといい音がなってセンターに球に飛んだ。
「・・・・・え?」
スバル、予想もしていなかった事態に驚いている。球はスバルの頭に激突。バッターは今ランナーに変わった。ライトのジャックはへこんで動けず、レフトのツカサは少し距離が遠かった。
無死二塁。チームの空気が重い。
カイはジャックを注意をしようとしたが、打たれたのは自分だ。軽いアドバイスくらいで言った方がちょうどいい。
「スバル、俺も打たれるから油断すんなよ?」
「う、うん。ごめんね?」
「打たれた俺が悪い。だから気にすんな。ジャック、おまえはやる気出せよ?」
笑ってカイは言った。特に悔しいって訳じゃないらしく、いつも通りだった。
「さあ、あと3回守ればいいからさ、がんばろうぜ」
「ああ、勝とうぜ、みんなで!」
ゴンタの言葉で、チームに活気が戻ってくる。
2番のバッター
1投目 カイのストレート 空振り
2投目 同じくストレート 空振り
3投目 同じくストレート これも空振り────
いや、打たれた。カイは驚いている。バッターも驚いている。適当に振ったら当たったのだろう。二塁のランナーは走った。
球はライト方向に飛んでいった。
「ジャック!」
ジャックの精神的に取れそうではない。スバルは走り出す。
球はジャックに向かって落ちている。
「危ない!」
そうスバルが言った。
パシ そんな音が聞こえた。見ればジャックがキャッチしているではないか。
「・・・・おれはそんなに─────」
ジャックが一拍置いた。そして
「信用されてねえのか~~~~~~!」
校庭にジャックの叫び声が木霊する。
そしたらカイが
「してねえよ~~~~!」
ジャックが思い切り肩を落とす。
「元気出したんならがんばれよ!」
カイはそう言った。ジャックはカイにボールを送球した。その顔は吹っ切れているという感じだ。
二死二塁
3番のバッター
1投目 シンカー 打てるはずもない。ストライク
2投目 カーブ ファール。
3投目 ストレート 空振り
「終わり、と」
カイが言った。まだまだ余裕そうだ。
攻守交代
4回表
8番 タジマ君
「絶対に打つ」
1投目 ストレートを打った。センター前に落ちた。ヒット。
「打つな~、タジマ」
ジャックが感心したように言った。
「たしかに、すごいですね」
キザマロも身を乗り出して言った。
9番 サカエグチ君
1投目 今回も犠牲バント タジマは二塁へ
一死二塁
そして一番 ジャック
1投目 ジャックは振ろうともしない。なぜなら
「盗塁成功っと」
タジマが盗塁するからだ。 ストライク
けれどジャックは打てない。
2投目 ジャックはバットを構えた。ストライク
3投目 ストライク
打てないけれど、ちゃんと自分の仕事はジャックはした。
2番 ツカサ
「打てるかな~」
ピッチャーも慣れてきたのか、ボールにキレがある。
「・・・・でも打たなきゃな」
手を抜けばそれだけあとに後悔する。
1投目 インローのチェンジアップ ボール ツカサは打ちそうになった。
2投目 アウトハイのストレート ファール
3投目 アウトローのストレート ツカサは振らなかった。ストライク、だったのだが
「あ、やべ!」
キャッチャーはボールを捕球出来なかった。ボールはキャッチャーの後ろまで勢いよく飛んでいく。
三塁のタジマがホームベースに向かって走る。キャッチャーもボールを取ってベースに戻る。
完全なスピード勝負────
一方WAXAニホン支部
「・・・・・なるほどね」
ヨイリーが呟いた。
「なにがですか?」
近くにいた科学研究員が聞いた。
「これね、スバルちゃんに渡されたプログラムなのよ」
ヨイリーがパソコンの画面に表示する。
「でね、このプログラム、パワーアッププログラムなのよ」
「それはよかったですね、スバル君も喜びますよ」
「ただ、これね・・・」
ヨイリーの表情が曇る。
「どうしたんですか?」
「ただ、まだ分からないことがあるのよ」
今の時代、まだ分からないということはまずない。しかもヨイリー博士でだ。
「スバル君に渡すかいま考え中なのよ」
「う~ん・・・・」
敵が渡したプログラムで、未知の部分があるとすれば、トラップの可能性が高い。
「そういえば、あのシュミレーターがありましたよね?」
シュミレーションとは、近日に完成したバトルウィザードにプログラムをつけたらどうなるか、というものだ。ちなみに名前はまだ決定していない。
「そうね、やってみましょう」
ヨイリーは早速、そのシュミレーターがある場所に向かう。
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。