「おい、スバル」
ウェーブライナーのなかで、ジャックがスバルに話しかけてきた。なぜスカイウェーブで帰らないのかというと、ウォーロックが電波変換を無駄にしたくないらしい。
ミソラはクインティアと話している。女同士でなにか、恋の話でも話しているのだろうか。
「なに?ジャック」
「俺が居ない間学校でなにかあった?」
「あ、それ僕も知りたいな~」
話にツカサも入ってきた。
「えーと・・・とくにないな~」
真面目に考えてなにもなかった。
「おい、なにかしらあるだろ」
「いや、それがなにもなくて・・・・」
「自分のことも含めてか?」
ジャックが笑いながら聞いてくる。その顔はウォーロックそのものだ。
「そういうことはスバル君に聞いちゃ駄目だよ、ジャック君」
そういったのはツカサだった。
「なんでだ?別に聞いてもいいだろう?」
「違うよ、スバル君鈍くて自覚してないんだよ」
ジャックが数秒固まる。そして
「え~、こんなに周りが分かってそれは、アハハハハハハ」
ジャックは笑いが止まらなくなってしまった。イマイチよく分からないスバルは
「なにを自覚してないの、ツカサ君」
「スバル君もいずれ分かるよ」
とにっこり微笑んでツカサは言った。
「そういえば、ヒカルは?」
スバルは思い出したように言った。
「ヒカルは・・・・必要なとき以外は封印できるようにしたよ」
「それはよかったね」
「うん、そうだ。スバル君、僕とブラザーを結んで欲しいんだ」
スバルは少し黙ったままだった。
「・・・・ツカサ君、なにを言っているの?」
断わられるそうツカサが思った瞬間
「僕達はとっくにブラザーじゃないか」
「スバル君・・・・ありがとう」
ツカサは、心から嬉しかった。生まれて初めてのブラザーができたのだ。嬉しくないわけがない。
「ジャック、僕と結ばない?」
「あぁ?・・・ったく仕方ねえな。いいぜ」
ブラザーが増えた。そんなスバルも嬉しかった。またみんなで笑えあえる。多くの友達と平和な日常を送れる。だから
(こんな平和を壊さないためにも、僕は戦うんだ)
(ヒカル?)
(何だ)
(やっぱりスバル君は結んでくれたよ)
(よかったじゃねえか、その友情が壊れないようにも、精々用心しな)
(うん、分かってる)
ツカサはつい数ヶ月前を振り返った。
僕は過去に大きな罪を背負ってしまった。どうやったら償えるか考えているとき、メテオGの事件でスバルのがんばりを知った。そんなスバルを、彼は守りたいと思った。こんなすごい人を死なせちゃいけない。そしてふと思いついた。
「スバル君を守っていけば、そのうち償いになっていくんじゃないのかな」
だから、ツカサは自分のブラザーを守っていく、
(それが僕の償いになって、人のためになるから)
この物語のあらすじにも書きましたが、スバル達はそれぞれの信念、決意などをしていきます。それがどんな状況になっても、貫き通せるか。弱い人間なら通せないと思います。でも人間というのは弱いです。なぜなら逃げ道を探せてしまうからです。けれどそれを、絆で乗り切っていく、そんな話にしたいと考えています。
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