「ッ! スバル君!」
ミソラの悲痛な声が響く。まだ自分は分身を倒せていない。それだから援護することも出来ていなかった。だから、こんなことになったのだと責めてしまう。
確実にさっきの攻撃はスバルに当たっていた。それは事実だ。現に大剣は地面に落ちていて、それはところどころ焦げていて、今にも消えてしまいそうだった。もう使えないだろう。
「終わりか、結構早かったね」
淡々と言う男にはまだ余裕が見える。だが、こちらに余裕など無い。スバルが勝てばこちらの勝ちだったが、スバルが負ければそれで負けだった。
「さあ、次は君達かな?」
「──ブラックエンド……」
突如、男はブラックホール包まれた。暁がやったわけではない。
「ギャラクシー!」
瞬間、音速の速度で誰かがブラックホールの物体に突っ込んだ。それは丸腰で突っ込んだ。
ガギャ、という音とともにそれは止まった。男が鎌の柄で動きを止めたのだ。
「まだ生きてたんだ、ロックマン」
どこか憎憎しげに男は言う。その目の前にはスバルがいた。バーニアの出力を最大にして男にダメージを与えようとしている。だが、男の鎌は揺らがない。
「スバル君!」
「ミソラちゃん、自分の敵に集中して! こいつは僕が倒す!」
これ以上は無駄だと思ったのか、一旦離れるスバル。それを見てミソラも目の前に敵に集中することにする。今できることは、目の前の敵を倒すことだけだから。
「よく生きてたね、てっきり死んだかと思ってたよ」
スバルが無傷であったわけではない。所々に傷はあるし、意識も朦朧としていた。
「だけど、嬉しいよ!」
鎌から衝撃波を作りスバルに向けて飛ばす。スバルは避けたが、そこに待っていたのはレーザーだった。
「終わりだよ、これで」
黄色い閃光がスバルの脇腹を撃ち抜く。短い悲鳴が響いたが、それでもスバルは力尽きない。そんなスバルに、男は何十発も撃つ。
「さあ、さっさと死ねよ!」
憎しみが、すべてを焼き払うが如く放たれる。全方向からくる攻撃を、スバルは避けられない。
だが、倒れない。いくら攻撃しても、倒れない。
男が抱いたのは憎しみよりも困惑だった。何故倒れないかではない。そんなことは分かっている。彼の根本、『絆』のおかげだ。
だが、ここまで倒れない彼は、本当に悪役なのだろうか? そこまで友達のために頑張れるこれは本当に世界の邪魔者なのだろうか?
男は世界を正そうとしてこの一件を企てた。ヘイトには他に理由があるらしいが、男は違う。ただ、全員が救われる世界を目指そうとしたのは事実だ。
本当に、スバルは自分達のために頑張らなかったのだろうか?
『おい、手を止めるな!』
「う、うん」
「無駄だよ、君には僕を殺せない」
曖昧な表現ではなく断言された。目の前の敵は、虫の息でも男に話しかけた。
「君は根は優しいはずだ。だから、君では僕を倒せない」
気付かれていた、自分の心の底を。それが、男にとっては屈辱だった。
「何を言っているの? デタラメをいうな」
「デタラメだったら、君はいま攻撃していると思うけど?」
読まれている、確実に。まるで自分の心が文字にでもなっているかのような奇妙さが胸に押し付けられた。
「君は、まだ戦う気なの?」
「くっ……黙れ黙れ!」
今更引き下がれない。そんな気などない。だが何故だ? 引き下がったほうがいいと思ってしまう心がある。
「僕は君を倒す、そして世界を救う!」
「悪いけど、君の考えは甘いよ」
「何?」
一呼吸置いてスバルは話す。
「人間っていうのは悪い心が絶対ある。それがどんな人徳がある人が世界を纏めたってそれは同じ。君は夢を見すぎている」
たとえば、正義感溢れている人徳のある生徒が学級委員をやろうともそのクラスには絶対問題児がいる。それと同じようなことだ。
「じゃあ、君はどうするんだ? 黙ってみていろと!?」
「そのときのために僕達がいる」
納得など、したくなかった。たとえ、それが正論でも。どんなに素晴らしい意見でも。敵の意見に納得などしたくなかった。
「君こそ、甘いんだよぉ!」
突っ込んだ。獣のように叫んで。何も考えず突っ込んだ。自分の心を守るためなのか、単にスバルの言葉に怒っただけなのかは分からない。ただ、迷わず突っ込んだ。
そんな男に、スバルは手をかざすだけ。その手にまたもブラックホールが宿る。そして、それを投げた。男はブラックーホールに包まれ、身動きが取れなくなった。
「これが、どうした!」
だが、男は力でその束縛を鎌で解いた。けれど、待ち受けていたのは
「EFB……」
スバルの手から今度はノイズレーザーが発射された。二つのメテオノイズジェネレーターからも真紅の柱が降りる。
「なめるな!」
レーザーにはレーザーを、強引に男は押し返す。分岐したレーザーは三つのレーザーとぶつかり合い、中間地点で爆発した。
「この程度の実力で、調子乗ってるんじゃ────」
「ブラックガイアギャラクシー!」
突如、音速の二倍でスバルは突撃した。当然、そんなスピードには対抗できない。
ただのパンチだ。けれど、それは正確に男の顔面に当たった。音速の二倍ものスピードが乗った攻撃をだ。オレンジ色のバイザーが割れ、素顔が見える。男はディメンショナルエリアの壁にぶつかって、ずるずると落ちてくる。
その素顔を見て、対してスバルは驚きはしなかった。
「なんで、こんなことをしたんだ」
「──ギンガ君……!」
まだ終わりませんからね! 大丈夫です!
バトルあと四、五やって、エピローグに五話費やして終わりです
最後まで読んでください!
次はもっといい文章のはず、です
まさかもう中間まで二週間だったとは……
まあ、それだけじゃないんですがね。
では、感想待ってます
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