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  蒼き流星 作者:的中青矢
今回結構自信あります。ってか長い

















































呪われた灼熱の杖
第109話 解放状態
『これで終わりにしましょう。バーニングスター』

星のような小さな焔が、矢となってスバルに降り注ぐ。

「────試合ゲームは立ってる者がいなくなったら終わりだぜ」

小さな焔とぶつかるように風が吹く。風は焔を打ち消し、消えていく。

『あなたですか……ウィンド』

レーヴァテインは憎憎しげにそう呟いた。彼の目の前には二人の電波人間、キリュウとミソラがいる。

「スバル君を死なせはしないよ」

ミソラの決意のこもった声は、スバルには届かない。けれど、ミソラははっきりとそういった。

『あなたが来てなんになると? 現にあなたよりも強いお仲間を三人ほど倒しました。弱いあなたではどうしようもありません』

「けど────」

「たしかにそうだ」

ミソラの声を遮ったのは、キリュウだ。

「たしかにこいつは一人じゃ役に立たない。本当に邪魔なだけだ」

『ちょっと、それ本気で言っているの?』

ハープはキリュウに抗議をするが、それを無視してキリュウは続ける。

「だけどよ、こんなことわざ知っているか?」

途端に、レーヴァテインに向かって黒い剣が飛んでいく。

『ちっ』

「塵も積もればなんとやらってな。なあ、ブライ?」

彼を援護するように現れたのは、ソロであった。

「何を言っている。おれはロックマンに用があるだけだ」

「はいはい、まあいいや。で、レーヴァテインどうする?」

『……ゲイボルグが来ればお終いでは?』

「そうだな、けどよ。まさかこんなときに対策してないと思ったか?」

『なに?』

「一応、連絡しておいたよ」

『サテラポリスにまだ戦えるものがいたと!?』

「この女以外は避難させるために動員されているよ。だから、もっとほかの奴さ」

















「ククク、君がゲイボルグ?」

『……誰だ? キサマは』

ゲイボルグの前に立ちはだかる、謎の少年。それは笑いながら話しかけてきた。

「僕、君のことあんまり知らないけど。戦ってくれない? ちょっと最近暇でさ」

『死ぬぞ? さっさとどけ』

「ああ、それはない。だって、僕のウィザードは君の基となった奴だから」

『なに?』

『無駄話をするな』

少年のウィザードは、冷たくその場を制する。

「分かったよ。じゃあ、あっちも大変だし手短に終わらせようか?」

右腕を黒く禍々しいソードに変形させて、少年はそう宣告した。












「おまえの増援は無い。ヘイトも今は来ないだろ? つまりだ。おまえの作戦負けだよ」

『……フフフ、いいでしょう。三人いっぺんにかかってきてください』

「…………あんた、行け」

「え?」

「あいつを止められるのはおまえだけだ。さっさと行け。そしてさっさと元に戻してやれ。俺達は時間稼ぎだ」

「……分かった」

ミソラは一人、スバルの元に向かっていく。それを、止める者はいなかった。

『どうせ死ぬだけですよ? 獣化ビーストアウトは彼女が敵う相手ではありません』

「それをなんとかさせに行ったんだよ。ブライ、俺達は時間稼ぎだ。いいな?」

「命令するな……だが、まあいい。これが終わったら返してもらうぞ」

「さあ? それはまた別の話だな。じゃあ、おっぱじめるか」













「スバル君、もうやめて!」

ミソラの悲しき叫びを受けてもなお、スバルは止まらない。獣となり、本能の限り破壊を行う。

「もう・・・やめてよ」

その場にへたり込んでしまうミソラ。彼女は、カイに言われてからずっと考えていた。その答えが休業だ。

けれど、カイのいうとおりそれは手遅れであった。それが、どうしようもなく悔しくて、悲しかった。

 そして、今できることはただスバルを止めること。ほかの誰よりも簡単なはずなのに、彼は元に戻ってくれない。

 彼女は思う、自分がもっと重荷を背負わせていなければ、こんなことにはなんなかったのではないだろうか? もっと自分が、なにかをしていれば、こんなことには

「もうやめてよ、スバル君!」











「ぐあ!」

「がはっ!」

キリュウとソロはそれぞれ別の方向に吹っ飛んでいく。

『これだけですか? 弱いですね』

レーヴァテインが真の名前を告げた途端から、やはり戦況が全てひっくり返った。ブライカイザーとなったソロでさえ、攻撃を防げずなかったのだ。

『やはり、レゾンの力は偉大ですね。力が体のそこから溢れていますよ』

「ちっ、黙れ」

キリュウは毒づくが、戦況は一方に良くならない。炎の質がおかしい。通常状態の火が1センチほどなら、真の名前を告げた途端それが30センチになるのだ。約三十倍に跳ね上がる力。

『【解放状態バーストモード】だけではこれほど強くなれませんよ、全く』

「くそ、どうにかならないのか!」

立ち上がりながらいうソロ。彼ももう相当のダメージを負っている。

『では、一足先にさようなら。バーニングスター』

もはや槍だった。幾戦もの槍が、雨のように放たれる。

「くそ────」

その場が大爆発し、二人の生死も確認できないほどに煙が立ち込める。

 これが、『ガイア』の本気。災厄の杖の本領だ。











 暴れまくっていたスバルだが、ふいに止まった。

(……止まってくれたの?)

そう思って嬉しくなる心だが、スバルはただミソラをただ見つめている。まだ、獣のような眼で。

「……え?」

そして、スバルは動いた。理由は簡単だ、ミソラを壊すために。思わず体が硬直したミソラだが、これが運命だと悟った。自分が悪いから仕方がないと開き直った。

 だから、心の限り叫んだ。せめてもの可能性を賭けて。

「────元に戻ってよ、スバル君!」

ミソラは、スバルを抱きとめた。












「はぁ・・・はぁ……」

槍の雨を防いだキリュウとソロだが、体がもう限界を迎えていた。体中に傷を負い、そしてなにより心が参っている。勝てない、それだけが脳を駆け巡る。

「(くそ……加速アクセラレーションは意味ないし。かといってあれは……)

加速アクセラレーションは距離が遠すぎて意味が無い。さらに防御面が薄い。その理由は、圧倒的過ぎるスピードで攻撃があたらないと仮定しているからだ。だから、意味が無い。

「(どうせなら、あいつも呼ぶべきだったか……)」

脳裏に浮かぶのはある知り合い。防御なら自分よりは全然性能がいいだろう。巻き込みたくないから、世話になりたくないから呼ばなかった。自分が強くなりたいと思わせた人に、手伝って欲しくなかった。

『キリュウ』

「使わないよ、絶対に」

ここで死ぬのだったら、意味が無い。ここまで来たのなら、死ねない。だから、このあとのことも考えて切り札は使わない。

『これで充分でしょう、ファイアボール』

巨大な火の玉が、高速で迫ってくる。もう、避けれない。けれど二人は動いた。火の玉に向かって。

「「うおおおおおおおおおおっ!」」









二人が火の玉に直撃する瞬間、赤きなにかが通り過ぎた。それは火の玉を吹き飛ばしていった。

「待たせてゴメンね」

ふいに届いたのは忘れていた存在。もう、諦めかけていた存在。

「僕も戦うよ」

獣化ビーストアウトを完全に制御して、赤い怪鳥となって戻ってきたスバルだった
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