僕と時計塔の幽霊
僕の街には大きな時計塔がある
それは街の中心にあって
毎日 規則正しく働いている
この時計塔は僕が生まれるよりもずっと前
いや……
ひいおじいちゃんのひいおじいちゃんが
生まれるよりもずっと昔に創られたらしい
だから、もう600年以上になるのかな?
流石に600年も経っていると外壁が崩れたり
時計塔の中にある歯車に異常が起きたりする
それを直すのが僕の家の仕事、いわゆる家業
僕の家のしきたりは12歳になったら正式に
家業を継ぐことになっている
小さい頃、お父さんとおじいちゃんと
一緒に時計塔に登って最上階にある
小部屋の窓から見る街の景色が好きだった
今でも、それは変わらない
僕は12歳、家業を継いでいると同時に
学校に通っている、だから
朝と昼休みの間と夕方、時計塔に登って
どこか異常がないか点検する
特に冬は、寒さの影響もあってか
歯車の動きが悪い
そのため毎日3回は必ず時計塔に行く事を
引退したお父さんに約束した
「これでよしっ!」
いつもの朝が始まる
今日は歯車に付いた錆を取って油を差した
愛用の道具をしまい油の染み付いた手袋を外す
時計塔は朝の7時と昼の12時と夕方の6時に
鳴るようになっている
リーンゴーンリーンゴーン
朝の鐘が鳴った
僕は急いで時計塔の最上階に駆け上がった
冷たい空気が肌に染みる
最上階にある小部屋に辿り着くと
勢い良く窓を開け放つ
「うん!やっぱり綺麗だ」
それまで、暗かった街にゆっくりと朝日が差し込むまるで街が起き上がるかのようだった
きっとこの風景を写真に収めたら
みんな見たいと思うだろうな
でも、僕の家は貧しくて写真を撮るカメラ
なんて持っていない
そもそもカメラを持っている人なんて
裕福の中でも特に裕福の人だけだろう
「はぁ〜……カメラがあればみんなに
この風景を見せられるんだけどなぁ」
ため息混じりに呟く
そこで、朝からこんな事を考えては
いけないと首を振り、最後に朝日が登りきった街を見届けて家族が待っている家に帰った
その日の夕方、僕は学校から家に真っ直ぐ
帰ってくると愛用の道具箱を持って時計塔に
向かった
「またかぁ〜」
時計塔に辿り着くと壁にたくさんの
落書きがあった。この頃、落書きが酷い
僕が落書きを消していると後ろから
僕の名前を呼ぶ声が聞こえた
「エリアス〜」
「エリー」
そう僕の友達トーマとアイリス
アイリスに至っては僕のことをエリーと呼ぶ
「俺も手伝うぜ」
「わたしも」
二人は僕が使う愛用の道具箱の中から雑巾を
取り出して壁の落書きを落とし始めた
「ありがとう」
「いいってことよ」
「流石に時計塔の中は関係者以外立ち入り禁止
だからダメだけど外の落書き消し位は手伝えるわ」
トーマとアイリスは僕と同じ学校に
通っている。僕を含めて3人共違うクラス
だけど仲は凄く良い
「あれっ?僕は学校の飼育係だからいつも
帰りが遅いけど、なんで今日は2人共遅いの?」
2人の背中にランドセルが背負ったままな事に
気が付いた僕は気になったので聞いてみた
「わたしは掃除当番と図書委員の仕事と
あとは…誰かさんの追試勉強に
付き合わされてたから かしらね」
なぜか【誰かさんの】を強調し
トーマを見るアイリス
「………………」
バツが悪そうにアイリスから目を逸らし
無言で落書きを消し続けるトーマ
「もしかして、トーマに勉強を教えていたの?」
「当ったり!トーマね今日のテストで、
かなり悪い点数を取ったみたい」
「ふんっ今回はテストが難しかっただけだ
いつもは95点以上は取れてるからな」
「おやおや?この前のテストでも点数悪くて
わたしに泣きついてきたよね
【アイリス頼むっ!お前しかいないんだ
次の追試で俺、80点以下だったら
親呼び出しで反省文12枚コースになるんだ】
ってさ、本当こっちも忙しいのになんで
トーマの勉強に付き合わされないと
いけないのかしら」
文句を言っているが、それでも毎回悪い点数を
取っているトーマに勉強を教えている
根は優しい子なんだ
ついでにいうとアイリスは裕福な家の子で
とても頭が良い、多分学年で1位だと思う
トーマは僕と同じで貧しい家庭の子
家も近所だから昔から友達だった
「そりゃぁ、アイリスは裕福だから
頭が良いんだろ勉強道具も買ってもらえてさ」
「トーマ、裕福=頭が良い っていう考え方は
違うわ。裕福でも頭が良くない子はたくさんいる
たとえ貧しい家庭だけど頭が良い子だっている
それはね、みんな努力しているから
努力しない者に神は降りてこないのよ」
「アイリスかっこいい」
僕がそう言ったらアイリスは顔を赤くして
コホンッと咳払いをした
「とっ…とにかく明日の追試は100点
取りなさいよ」
「100点っ!そんなハードル上げるなよ〜」
僕とアイリスが笑ったつられてトーマも笑う
ひとまず落書きが消えてトーマとアイリスは
家に帰った。ここからは僕の仕事
時計塔の中にある歯車を1つ1つ点検していく
この時計塔は街の人たちの歴史みたいなもの
だからこそ大切にしなければならない
そして、それを管理するのが僕の仕事
僕が正式に家業を継ぐときお父さんから
真剣に言われた事がある
「オレは、お前には自由な未来を選んで欲しい
この家業を継いだらお前は自分の息子が12歳に
なるまでこの街にいなければならない
それでも、お前はこの家業を継ぎたいのか」
その問いに僕は当然の様に答えた
「お父さん、僕はこの街が好きだよ
それにね、あの時計塔の上から見える景色は
この家業だからこそ見えるんだよ」
今でもはっきりと覚えてる
ふと、窓の外を見ると日が落ち始めている
朝日もいいけど夕日も綺麗なんだよね
僕は朝と同様に最上階にある小部屋へと
足を弾ませた
そう、いつも通りに最上階の小部屋にいき
1人で夕日を眺め、沈みきったところで帰る
はずだったが……
今、目の前には窓のそばで外を眺めている
女の子がいた。後ろ姿で顔は分からないが
見た目は僕と同じ歳位の子かな
髪は腰まである銀髪で冬だというのに裸足だった
それに白色のワンピースを着ている
ここは関係者以外立ち入り禁止なんだけど
もしかしたら新しくこの街に来た子かな
もしそうであれば、ここから見える夕日を
見てこの街を好きになってもらいたい
だから僕は敢えて出て行ってとは言わなかった
「こんばんはっ!」
「・・・・・・・・」
無言
あれ⁉︎聞こえてないのかな
僕は女の子の隣に駆け寄って
もう1度話しかけた
「こんばんはっ!」
女の子は僕の事を驚いた目で見た
そうだよね。いきなり話しかけたら
誰だって驚くよね
女の子の顔をよく見ると目は綺麗な空色で
肌は雪のように白くて整った顔立ち
まるで、雪を擬人化したような感じだった
「ここから見える景色綺麗だよね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
またも無言で外の景色を見ている
女の子銀髪が夕日に染まって紅く見えた
綺麗だなぁ
外の景色よりも女の子に見惚れてしまった
何か?と言いたげな目を向けられ
僕は慌てて目を外に逸らした
顔に熱が集まるのが分かる
そのまま僕と女の子は無言で
外の景色を眺めていた
リーンゴーンリーンゴーン
6時の鐘がなった
「あっ!鐘がなったね……」
隣を見ると先程までいた女の子が
いなくなっていた
もしかして先に帰ったのかな
あれっ?僕、隣にいたのに気づかなかった
それにしても不思議な感じの子だったな
どこから来たのかな
そこで僕は女の子に聞き忘れた事が
あったのを思い出した
「あの子の名前はなんだろう」
もしかしたらまた会えるかもしれない
そしたら、その時に聞こう
僕は顔を綻ばさせながら時計塔の階段を下りた
その次の日
今日は学校で飼っているニワトリが脱走したため、いつもより遅れて時計塔に着いた
もう辺りは薄暗くなっている
あの子は今日も来ているかな?
そんな期待に胸を膨らませながら
僕は仕事を終え最上階の部屋に行った
でも、そこに女の子はいない
部屋にあるのは机と椅子と窓だけだった
「やっぱりいないかぁ〜」
夕日を見て帰ろうと後ろを振り返る、すると
さっきまでは誰も座ってなかった椅子に
昨日の女の子がこちらを向いて座っていた
僕は驚きと嬉しさが同時に込み上がってくるのが
分かった
「こんばんはっ!今日も来てくれたんだね」
「・・・・・・・」
相変わらず反応はない
だが、かわりに女の子は首を縦に振った
それから僕は女の子にたわいもない事だけど
色々話をした
女の子は時々うなづいて話を聞いてくれる
「あっ!そうだ僕の名前をまだ言っていなかったね僕はエリアス。もし、良かったら君の名前を
教えてくれないかな?」
僕が1番聞きたかった事を聞いて見た
「・・」
しばしの沈黙
やっぱりダメがと思ったその時
「名前はない」
透き通った声が聞こえる
「えっ!」
その驚きは名前がないということに
驚いたのではなく
僕の問いかけに答えてくれたことに対しての
驚きだった
「ない…じゃなくて忘れた」
どこか淋しそうに呟く女の子
その姿を見て僕は1つの提案をする
「じゃぁ、僕が君の名前を付けてあげるよ」
女の子は初めて出会った時みたいに
驚いた顔をして僕を見つめた
6時の鐘がなっても僕らはまだ名前を考えていた
「うーん、じゃぁ僕の愛用している道具の
スパナから名前をとって【パナ】はどう?」
首を横に振られた
「時計塔で出会ったから【トケイ】」
また首を横に振られた
これで約76個目の提案が消えた
「えーと、肌が白くて雪みたいだし…」
「ユキ…」
「ユキがいいの?」
こくり、とうなづいた
「よし!じゃぁ、君の名前今日からユキだね」
僕は笑った。相変わらずユキは笑わないけど
どこか嬉しそうだった
ふと、外を見ると真っ暗な事に気が付く
「あぁ!しまったもうこんなに外が暗くなってる」
それでも、月明かりのおかげで
そこまで暗くはなかった
「見て……」
ユキが窓のそばに立ち寄って月を指した
「うん今日は月が綺麗だね」
月明かりが僕たちを照らす
ユキの髪が月明かりに照らされて
キラキラと光る
また、僕はユキに見惚れてしまった
「なに…?」
「あっその…ユキが綺麗だなと思って」
僕自身も恥ずかしい事を言ったと思う
まともにユキの顔を見られない
なんだろうこの気持ち
「エリアスの親…心配しない?」
「ほわぉ!」
変な声が出た
「そうだねもう、帰らなくちゃいけないね
ユキも一緒に帰ろう」
「私はまだ…月、見てる
だから…エリアスは帰ってて」
ユキはそう言うが夜に1人で帰るのは危ない
だから僕は一緒に帰ろうと誘ったが
どうしてかユキは頑なに拒んだ
結局、僕はユキにランプを渡して夜道を帰った
その後、僕たちは毎日夕方、この時計塔に
来て一緒に歯車を直したり点検をした
それから色々な話をして夕日を見てさようなら
ユキと過ごしていると、とても楽しかった
でもここは関係者以外立ち入り禁止
もし、ユキのことがバレてしまうと
お父さんになんと言われるか
それに、ユキはこの時計塔で会いたいと
言ったことがある
だから僕とユキのことは誰にも内緒
ユキと出会って2週間がたったある日
僕は学校のいつものように昼休みの
合間を縫って時計塔に行った。
もちろん、歯車の点検のためだ
昼間に行ってもユキは居ないし
正直ユキが居ないと寂しかった
だが驚くことに点検が終わり
最上階の小部屋に行くと
ユキが机の上に突っ伏して寝ていた
「ユキ?」
「う…ん……」
どうやら起こしてしまったらしい
まだ眠たそうな目を擦りながら
ユキは僕の方を見た。
「おはよう…」
「おは…んっ?こんにちは かな?
ユキが昼間に居るなんてびっくりしたよ」
ユキはいつも白色のワンピースを着ている
しかも裸足でだ
まだ昼間とはいえ寒さが厳しいこの12月
寒くはないのだろうか?
僕は自分の首に巻いていた赤いマフラーを
ユキに巻いた。もちろん僕も一緒に
僕とユキの距離が0になる
「ねっ!あったかいでしょ」
ユキは無言でうなづく
「そうだ、今日のお昼ご飯持ってきたんだ
一緒に食べよう」
僕は持ってきたパンとリンゴをカバンの中
から取り出し半分にした。それを渡す
「ありがとう…」
「うん!」
僕は食べながらユキの気になる事を聞いてみた
「ねぇ?ユキは学校に行ってるの?」
「……行ってない」
ユキにはまだたくさんの謎があった
この前僕は、どこに住んでるの?と聞いた
でも、ユキは無言で答えてくれなかった
複雑な事情があるのだろうか
だから、それ以上僕は聞かなかった
「学校…楽しい?」
珍しく、ユキの方から僕に話しかけてきた
いつもは僕から話しかけているのに
「うん、楽しいよ。特に美術の時間が好きかな」
「美…術?」
僕はカバンの中から紙を数枚と鉛筆を取り出して
ユキの前に差し出す
その紙になんとなく思い付いた絵を描いてみた
「時計塔…」
「そうだよ、美術の時間は自分の好きな
絵を描いてみんなに見せ合うんだ」
次に描いたのは
「女の…子」
「うん!ユキを描いて見みたよ」
窓辺に立って夕日を見ているユキを描いた
自慢じゃないけど上手く描けたと思う
ユキが嬉しそうに紙を見つめる
でも多分、他の人が見れば無表情にしか
見えないが、この2週間と少しで僕は
ユキの微妙な顔の変化に気が付けるようになった
リーンゴーンリーンゴーン
12時の鐘が鳴った
「うわっ!もう授業が始まる」
あともう少しユキと一緒に居たかったのに
そんな僕の思いとは裏腹に鐘は鳴り続けた
「ユキ、ごめんね 僕授業に行かないと…
あっ!その紙と鉛筆あげるよ。
ユキもなにか好きなものを描いてみてね」
そう言い残して僕は学校へと向かった
それから数日後
明日は、12月25日クリスマスだ
この街ではクリスマスの日には街全体で
お祝いをする風習になっている
そのため、今日24日は学校も休みで
みんな明日のために準備をしている
僕もその準備の手伝いをしていたから
今日の昼は時計塔に行けなかった
多分、明日の朝と昼も時計塔に行けないだろう
本当は行きたかったのに
もしかしたら、ユキがいたかもしれないから
夕方
僕は時計塔の点検を後回しにして
真っ先に最上階の小部屋へと向かった
下から上へと一気に駆け上がったため
ドアを開けた瞬間、その場に倒れこんでしまった
「エリアスっ」
ユキが心配そうな顔でこちらに駆け寄った
僕は大丈夫だよと、伝えると窓辺へと向かった
僕の後をついてくるユキ
ユキに本題を話すべく、僕は深呼吸をした
「ユキ、明日の夕方に
この街で大きなお祝い事があるんだ!
それはねとても楽しくて
パーティーみたいなんだよ。
ねぇ?ユキも一緒に行こうよ」
その問いにユキは
「…行けない」
「えっ⁉︎なんで?」
「わたしは行けない…ううん、違う
ここから出られない」
僕の頭の上にはクエスチョンマークが
たくさん浮かんでいる
「出られないってどういうこと⁉︎」
ユキは辛そうに唇を噛み締め、口を開いた
「わたしは、幽霊だから」
そう言うとユキはふわりと宙に舞い上がった
そしてユキはゆっくりと
自分の事について話し始めた
「わたしは、この時計塔が作られる時に
人柱にされた……
気付いたら幽霊になっていて何百年もの間
この時計塔から街を見続けてた」
「ユキは幽霊だったんだ」
いつもと変わらない口調で話す僕
「エリアスは驚かないの?」
「ううん、すごい驚いてるよ」
「じゃぁ…
どうして逃げないの?
どうして怖がらないの?
どうしてっ!どうしてっ!
どうしてっ!わたしの事を……嫌わないのっ⁉︎」
ユキの目に涙がこぼれる
その言葉はわたしの事を嫌わないでと
言っている様にも聞こえた
「どうして?それはね…」
僕は宙から降りてきたユキに近づいて
そっと抱きしめ、耳のそばでささやいた
「僕はユキのことが好きだからだよ」
ユキの表情が見えないけど
多分驚いていると思う
「たとえ、ユキが幽霊でも僕の気持ちは
変わらない。一緒に過ごした時間も全部
なくなったりはしないよ」
それから僕はユキの目に溜まった涙を拭って
笑いかけた
「ユキがここから出られないなら
明日の夕方はいつもみたいに
ここで一緒に街を見ていよう
その時は、ごちそうも持って来るね」
ユキは返事の代わりに大きくうなづいた
25日の夕方
「ユキっ!来たよ〜」
最上階のドアを開けると
そこにユキは居なかった
「あれ?ユキ?どこにいるの〜」
どこにも居ない
ふと、部屋にある机を見てみると
3枚の紙があることに気付く
1枚めは僕が歯車を直している絵が描かれていた
2枚めは手紙、それも僕宛の手紙だった
『エリアスへ
この手紙を読んでいる頃にはわたしはもう
居ないと思う、昨日エリアスが帰った後
自分の体がどんどん透けていった
多分、成仏っていうのかな
出来れば成仏なんてしたくはなかった
このままずっとエリアスと一緒に居たかった
でも、明日の夕方までこの体は持たなさそう
だから、エリアスがくれた紙に
手紙を書くことにした。
わたしは、この何百年もの間
誰にも気が付いてもらえなくて
きっと、心の奥底では寂しかったんだと思う
それからエリアスと会えて最初は驚いた
だって私の姿に気が付いたから
エリアスと過ごしてわたしは楽しかった
嬉しかった、わたしに気付いてくれてありがとう
【ユキ】っていう名前を付けてくれてありがとう
それから……
昨日、私のことが好きって言ってくれたね
わたしもエリアスのことが…
好きだったよ
あと、一緒に街を見られなくてごめんね
これからもこの時計塔をよろしく
ユキより』
涙が手紙の上に落ちる
「ユキ…っ…」
時計塔から出て、僕は街へと歩いた
「エリアス?お前どうしたっ⁉︎」
「エリー、もしかして誰かにいじめられたの⁉︎」
2人が僕にあわてて駆け寄った
「ううん…違うよ…」
そして、僕は笑顔でこう答えた
「ユキとお別れをしたんだ」
誰もいない時計塔の最上階の小部屋
その小部屋にある机の上には
2枚の紙が置かれてあった
1枚めは窓辺に立っている女の子が描かれてた絵
2枚めは歯車を直している男の子が描かれた絵
その2枚の絵は寄り添うように
机の上置かれていました。
最後までお付き合いありがとうございました
読んで下さった方々へ
本当にありがとうございます