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異世界に転生したら村八分にされた 作者:狐谷まどか

間章 サルワタ動乱編

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閑話 アレクサンドロシアの野望 風雲禄 6

投稿遅れてしまい、申し訳ございません!

 飾り気が何ひとつない質素堅実を地で行く様な会見場所シャブリン修道院に到着すると、そこには四軍の兵士たちがひしめき合う形となった。

 すなわち。
 わらわの率いるサルワタ勢の野牛の兵士たち。
 騎士修道会の修道騎士と従士たち。
 ブルカ辺境伯軍の黄色で統一された甲冑の兵士たち。
 そして王国ブルカ兵団のきらびやかな騎兵たちであった。

 当然、その中で野牛の兵士たちは目立った。
 ミノタウロスと言えばダンジョンに巣くう、人間たちとは相いれない文化を持った部族集団だと勝手に決め付けられている節があり、この際は味方であるはずの騎士修道会を含む他の三軍から奇異の眼、胡乱な眼を向けられていたのである。
 一触即発とはその事で、平均的人間の体躯を遥かに勝るミノタウロスの男どもは睨みを効かせながら修道院の待機すべき場所に向かったのだ。密かにブルカ辺境伯軍に対して、心胆を寒からしめるに充分であったのだろう。

「ようこそおいでくださいました。ささ、諸卿のみなみなさまはすでに参集してございます」

 そう言ったのは修道院の代表者であろう院長どのだ。
 修道院のたたずまいと同じく質素そのもののローブを纏ったその男は、わらわと護衛のふたり、そしてタンクロードを招き入れると、物腰静かに院内へとゆっくり歩み始める。

「到着したのは、わらわが最後か」
「その様な順番になる様、カーネルクリーフ総長さまがご手配なさいました」
「どのような意味があってそうなされたのだ?」
「野牛の軍勢を、もっとも効果的に印象付けるためだと総長さまは仰っておいででした」

 なるほどのう。
 カーネルクリーフどのもこの会談の場を、ただ意見の応酬が行われるだけの場とは考えてはいなかったようだ。
 その言葉を聞いた野牛の族長タンクロードは、ただ無言で「フンス」と鼻を鳴らして見せると、こちらに対して「役割はちゃんと理解している」とでも言いたげな表情をして見せた。
 困惑しているのはエレクトラとダイソンであろう。
 このふたりは今でこそわらわの側仕えとして騎士めいた役割を担っているけれど、元をただせばブルカの街で冒険者をやっていた者どもだ。
 こういう場に馴れていないのは明らかで、会見の場となる修道院のそこかしこで警備にあたっている王国兵団の兵士たちに、苦笑いを浮かべては会釈しているのだった。

「会見までは間がありますが、こちら控えの間にてカーネルクリーフさまがお待ちしております」
「うむ。案内ご苦労だ」

 院長に指し示されたカーテンの向こう側に、談笑するひとびとの声が聞こえる。
 低く渋みのあるものはカーネルクリーフどののそれであろう。その他にも、何名か男たちがいるらしい。
 わらわは礼を言ってカーテンをめくりあげると、そのまま室内を見回しながら入る事にした。

「おお、アレクサンドロシア卿」
「カーネルクリーフどの、先日ぶりだ」

 室内には鷲鼻に立派な口ヒゲを蓄えた男がいた。
 カーネルクリーフどのだ。彼はそのままこちらに大股で歩み寄って来ると、そのまま肩を抱いて抱擁の姿勢を取った。

「……覚悟はお決まりの様だな。安心した」
「当然の事だ。そちらも引責も辞さぬと……」

 短くそんな言葉を総長どのが口にし、わらわもそれに返した。
 互いにフッと笑いがこみあげる。
 すぐにも抱擁を済ませると、その時には満面の笑顔を浮かべた総長どのが振り返って、先ほどまでこの男が相手をしていたらしい高貴な身の上の武人を見やったのである。

「紹介しよう、辺境に派遣されているオルヴィアンヌ王国ブルカ兵団の将軍タークスワッキンガー卿だ」

 いかにも宮廷の貴族軍人そのものという格好をした、青年がそこにいた。
 鼻筋の通った顔立ちに、ブロンドの髪を短く切り上げている。
 胸甲と呼ばれる上半身をすっぽりと守る鎧に青のマントを羽織っている姿は、なかなか宮廷騎士として様になっているではないか。
 腰にさしたものが細剣という、いかにも儀式めいた実用性にかけるものである点はいただけなかったが、先ほどまで腰かけていたソファの側には、実用のための長剣が別途たてかけられていた。
 それなりに戦場を知る者なのかもしれない。

「王国ブルカ兵団の将軍タークスワッキンガーだ」
「お初におめにかかる、ゴルゴライ準女爵のアレクサンドロシア=ジュメェである」

 青年は自らの爵位を名乗る事は無かった。
 貴族どもと言えば出会いがしらの挨拶では、決まって自らの爵位を口にするものである。
 騎士修道会ですらも世俗権力に見習って、自らの地位を示すのだ。
 カーネルクリーフどのならば枢機卿、イディオ卿ならば騎士爵に相当する修道騎士。
 わらわがその事をいぶかしんでチラリとカーネルクリーフどのを見やると、

「俺は国王陛下より領地を拝領しておらんので、俺自身はただの騎士爵。父はトラン領主トリキックワッキンガー伯爵だ」

 それについは青年ワッキンガー卿本人がそう返事をした。
 ほう。父がトラン伯爵家であるという事は、新たに領主に報じられるわけではなく後継者たる嫡男という事なのだな。

「それに軍人にとっては爵位の上下などはどうでもいい。階級が全てだからな」
「その意見には賛成だ。むかしわらわもブルカ兵団に、そして宮廷兵団や国境の部隊に居た事があるが、実家の身分を持ち出す子倅どもにはずいぶん苦労した」

 差し出された握手にわらわも応える。
 なるほど、修道騎士スウィンドウ卿が言っていた様に、公正明大な性格だと言うのはうなずけた。
 しかし同時に、この公正明大な性格が災いして、王都中央に明るい人間でありながら、まだ出世街道には乗っていないのも事実。辺境の将軍などというのは閑職も同然だろう。
 馬鹿正直に過ぎるこの男を、果たしてどこまで信頼していいものかわらわにはわからない。

「本日はこの俺の責任をもって、会場の警備をさせてもらう。まかり間違っても暗殺などという手段は誰にもさせないつもりだが、警備上は多少の不便はあるやもしれん」

 つまりはこちらにも暗殺などという手段はさせぬと脅しをかけてきたのだ。
 だがその様な事を考え付くのはわらわではなく、ブルカ辺境伯だろう。

「その事は構わない。ミゲルシャールのそっ首は戦場で頂くつもりでおるからな」
「さすがだ。このわずかの期間にゴルゴライとスルーヌを平らげた手腕は、聞き及んでいる」

 ニヤリとしてみせたわらわに、ワッキンガー卿も笑って返した。
 短く挨拶を済ませたところでソファに立てかけていた飾り気のない実用長剣を握ると、そのまま右手を胸に当てて一礼をしてみせた。

「それでは、俺はこれからブルカ伯ミゲルシャール卿にも挨拶をしてくる。会見はもうまもなくだから、それまでくつろがれい」

     ◆

 控えの間を出ていったワッキンガー卿の背中を見送って、わらわもソファにと腰を落とした。
 カーネルクリーフどのもそれに続き、双方の部下たちがそれぞれの背後に立ち並んだ。

「ミノタウロスの部族を配下に持つとは聞いていたが、本当だったんだな」
「これは一族を率いている族長のタンクロードバンダムだ」

 こちら背後に視線を向けている総長どのに、説明をした。

「タンクロードバンダムだ。ご領主の軍勢をお預かりしている」
「さぞブルカ辺境伯の軍勢は驚いていただろう。ミノタウロスと言えば剛力に優れた一族というからな、余の修道騎士たちですら息を呑んでいる。なあスウィンドウ?」
「はは、野牛の一族がお味方でよかった」

 そんな社交辞令はそこそこに、黒のマントと法衣を着こんだカーネルクリーフどのはアゴヒゲをしごきながらわらわに向き直る。

「さて、会談の場は確実に紛糾するであろうな」
「その様に仕向けたのはカーネルクリーフどのであろう」

 まるで他人事の様にカーネルクリーフどのはひとの悪い笑みを浮かべて切りした。

「聞いていると思うが、余が調べさせたところ(ブルカ)ではミゲルシャールの発布した動員令によって、食糧武器その他の買い占めが行われ、市場が混乱している。何しろ西の国境から主力部隊が帰参したので、右に左の大騒ぎだ。新たに加わった二〇〇〇の兵士を食わせるのは大変だからな」
「二〇〇〇の主力か……わらわも四〇〇の野牛の兵士をゴルゴライとスルーヌに前進させた故、兵糧の手配に苦慮しているところだ」
「ブルカ伯軍はそれに加えて常備の軍隊が五〇〇〇あまり、各地にいるからな。これも合わせれば市場から穀物の類が大量に消えて物価が高騰するのも当然だ」

 言葉を区切ったカーネルクリーフどのは、鋭い視線をわらわに向けた。

「この会談の目的は、ただミゲルシャールを糾弾するためのものではないと余は思ている」
「そうだろうの。大切なのは開戦の時期を策定する事だ、わらわたちが主導して」
「うむ。であれば、本来ならばこの場にわがサルワタの助祭マテルドと、スルーヌ前領主トカイを連れて来るべきであったかも知れぬが、このふたりを引き出さなかった事は正解だ。彼らは貴公が考えている様に、王都に送り付け、王都にてミゲルシャールの行いを糾弾すべきだろう」

 その手筈は整いつつある。と、カーネルクリーフは言い切った。
 わらわも同意であるから頷いておく。

「ミゲルシャールは、アレクサンドロシア卿が思いのほか戦上手であった事に驚いている様だ。スウィンドウに調べさせたところ、どうやら連中はゴルゴライとスルーヌを使って、サルワタを攻める腹積もりがあったらしいですぞ」
「だがそれよりも先に、わらわがゴルゴライとスルーヌを占領統治してしまったからな。今日は泡を食ったヤツの顔を拝めるだろうか?」
「どうであろう。余はあの男があわてふためいた顔は見た事がない。だが、」

 さぞ面白い見世物になるだろうと、カーネルクリーフどのと互いに笑いあった。
 互いの従者たちはさすがにそんな気分でもなかったらしく、これから起こる事に戦々恐々とした表情でこちらを見ていたが……
 わらわたちのそのアテは大いに外れてしまう事になる。

     ◆

 そこには一介の騎士の出から、一代で辺境に並ぶ者のない辺境伯へと上り詰めた男がいた。

 額は大きく後退していたが、それでも燃える様なオレンジの髪を伸ばしたその顔はふてぶてしい面構えである。
 彼の名はブルカ辺境伯ミゲルシャール卿。
 年齢は四〇を過ぎたまま時を止めてしまったかの様に、脂の乗り切った外見をしていた。
 だがこの男は辺境の開拓がはじまった当初には、すでに三十路のわらわの年齢にさしかかろうとしていたはずだ。
 だとするならば、今はその齢六〇を過ぎていないとおかしい。
 六〇を過ぎて妙に若々しい中年の様をしているのは、まさに化け物じみているとわらわは感じてしまった。

「色々と御託を並べてくれる様であるが、貴公らの申している事について、ミゲルシャールさまは何ら身に覚えのない事だ」

 ミゲルシャールと対面をしたのは、これがはじめてである。
 この男はあまり街中に顔を出す様な人間ではないし、普段はブルカの宮殿に籠って何をしているかも辺境貴族たちもあまり知らなかったと言える。
 それ故に、予想もしなかった妙な若々しさは不気味で、全ては侍らせている側近の男に任せて言い訳を並べさせていた。

「するとサルワタに送り込んだ貴公らのスパイである冒険者カムラも、貴公らが我が騎士修道会にスパイとして潜り込ませていた助祭マテルもド、果ては触滅隊などという盗賊まがいの連中を動かしていた件についても、まったくの無関係だと仰るのか?」

 最初の挨拶を互いに交わしてから何ひとつ口を開こうとせず、自らは大きくソファに腰を落ち着けて腕組みをしたままで事態を見守っていた。

「その通りである。恐れ多くも陛下の直臣たる辺境諸侯の領地に対して、その辺境の旗頭たるミゲルシャールさまがその様な事をするはずがない!」

 そう吠える側近の男の言葉に、わらわも、追及の言葉を投げ続けるカーネルクリーフどのも、閉口する他は無かった。
 何がそれほどに自信満々にいられるのだろう。
 腕組みをしたままじっと眼を閉じている姿に、たまらず苛立ちを覚えてしまったのである。

「証拠も無しにその様な言葉をつらつらと並べる事は、ミゲルシャールさまに対する侮蔑と受け取るがそれでもよろしいか!」
「証拠ならあるぞ! わらわの元には証言をした助祭マテルドと、密かに貴公らと通じていたと暴露したスルーヌ前領主トカイの身柄がな。それに触滅隊についても、何れ証言者の身柄を引き立ててやる事も出来る」

 小賢しいミゲルシャールめの側近にわらわが食ってかかると、その側近は苦虫を噛み潰した様な顔をしてみせた。

「なっ、……それよりもサルワタ騎士爵アレクサンドロシア卿は、ゴルゴライとスルーヌを占領した件について、どう言い逃れをするつもりか!」
「話を逸らさないでいただこうか。余らは今、ミゲルシャール卿の行いについて言及しているのだ。先ほどから黙り込んでおられるが、どうお考えか貴公のお言葉からお聞かせ願えるか」

 そうカーネルクリーフどのが斬り込んだところで、ようやくハゲあがったオレンジ髪の男が眼を見開いた。

「まあそうカッカするんじゃねぇよ、枢機卿。あらゆる伝手を使い、出来る事は何でもやって隣の領地を掠め取る。そんな事は本土でも辺境でもお貴族さまならみんなやってる事じゃねえか。ん?」

 そんな風に堂々と口にしたかと思うと、どっかりと放り出していた足を畳んでミゲルシャールめは身を乗り出して見せた。

「いかにも触滅隊は俺の部下だった者たちだ。カムラという冒険者の事は知らないがマテルド、あれは俺の身内の人間だな」
「ならば、すべては貴公のやった事で間違いないというのだな?」
「そんな細けぇ事は、いちいち覚えていないなあ。なあサルワタの女騎士どの、お前ぇだって部下にした命令の全てを覚えているか?」
「フン、わらわは物覚えがいい方なのでな。大概の事は記憶しているぞ」
「じゃあお前さんが特別なんだ。俺はこの通り今年で六〇過ぎのじいさんだ。細かい事はいちいち覚えていられないのさ」

 がっはっはと笑って見せたミゲルシャールの隣で、この者の側近がおたおたとしていた。
 せっかくシラを切り通してこの場を切り抜けるつもりだったのだろうが、ご破算になってしまい哀れなものである。

「だから証拠があると言うのなら、持ってきてもらおうか。話はそれからだ」
「……その様な事を申しても、人質を護送している最中にでもまたぞろお前は刺客なり送り込んで、マテルドやトカイを亡き者にするつもりであろう。わらわはその様な言葉にはだまされぬぞ」
「そうかい、なら話はこれで終わりだ。いくぞハミュよ」
「ははっ……」

 ブルカ辺境伯ミゲルシャールは引き上げとばかりパンパンと手を叩くと、側近の男を連れて立ち去ろうとする。

「待たれよミゲルシャール卿」
「何だワッキンガー将軍。俺はお前ぇの顔を立てるために、わざわざこの修道院まで足を運んだんだぜ? 証拠は出せない、言いがかりは付けてくる、あげくにどう責任を取ってくれるかなどと言われれば、いくら辺境の旗頭という立場にあっても、寄騎ごときの話に大人しく耳を傾けるなんてやっていられない」
「しかしな。公平に話を聞いている限り、あんたがやろうとしている事は辺境の諸領主たちを弱らせて、併呑しようとしている風にしか聞こえない」
「だったら何だって言うんだ。ん? 領主同士が互いの領地を削り合って戦争をする事は、王国でも当たり前に起きている事じゃねえか。今更何を言う」

 立ち去ろうとしているミゲルシャールめに向かって、ワッキンガー将軍は一歩も引かぬ態度で立ち上がり、睨み付けていた。
 なるほど。この公正明大男は、この場に連れてきて正解だったのかもしれない。
 あまりにトボけた態度でのらりくらりとしていたブルカ伯に呆れていたカーネルクリーフどのも、立ち上がるとさらなる言葉をぶつけた。

「例え辺境の諸卿らに対してはそうであっても、国王より裁量の自由を認可されている余ら騎士修道会に対する不法な介入についてはどう言い逃れするつもりだ。訴え出るべき場所に訴え出れば、貴公もタダでは済まないだろう」
「どこに訴え出るって言うんだ。ええ?」
「宮廷だ。余らが押さえている人質たちは、やがて中央に送り出され、貴公は糾弾されるだろう。貴公もそれでしまいだ!」

「黙って聞いてれば好きな事を並べやがって。そこのサルワタの売女騎士だって、自分の情夫(イロ)を使って、あちこちの貴族や権力者を垂らし込んでいるのは知っているぞ。聖少女ガンギマリーと言ったな。あの女もアッサリと婚約者に収まったというじゃねえか。お前ぇだって踊らされてるんじゃねえのか枢機卿。リンドルの御台マリアツンデレジアはどうなんだ。ええ?!」

 その様な事が出来るならやってみればいいじゃねえか。そう鼻で笑って見せたものだから、たまらず激昂してしまった。

「何故それを知っている。知っているという事は、わらわたちを密かに探っていたという証拠ではないか!」
「よく言うぜ、お前ぇだって情夫にリンドルにある俺の商館を襲わせたじゃないか。ちょろちょろとお前ぇの手下どもがうるさいんだよ!!」

 気が付けば、わらわの手は剣の柄に伸びていた。
 同時にミゲルシャールめも喧嘩を売った段階で、こうなる事を覚悟していたのだろう。
 互いにそれを見止めた瞬間にほとんど同時とばかり鞘走りさせた。
 そして互いに守りを捨てた様に剣を振りかぶったものだから、その場は騒然となってしまう。

「その方ら俺の仕切りの場を血で汚すつもりか!」

 細見と長剣、それを同時に抜いたワッキンガー卿が素早くこちらの間に割って入る。
 そのままわらわたちが振りかぶった剣を双剣で受け太刀すると、優顔に似合わない気迫で押し返して見せるではないか。
 この公正明大男、剣も冴えるとみえるな。

「……チッ。気に入らねえなら戦争でケリをつけてやる」
「ワッキンガー卿の慈悲で命拾いしたな。次にお前と顔を合わせる時は、わらわが首実検をしている時だ」
「言ってろアバズレめ。首だけになるのはお前ぇのほうだ」

 いくぞ。とマントを翻したミゲルシャールの背中をわらわは睨み付けていた。

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