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Prologue
―あれから17年…いや、暦がちょっと違うから18年になるのか。

今日、このときから本当の物語が始まる。

これから召喚される望郷からの少年。きっと戸惑うだろうなぁ。現に俺だって最初は頭パニックになったしな。いきなり“ゼロ魔”の世界だもん。

そう、二次創作で言う転生ってやつだ。



17年前のあの日、俺は死に、産声をあげた…。





あれは夕方、太陽がオレンジ色に燃え、空の反対に沈もうとしていたとき俺は学校からの帰り道…いつもの帰り道をただ歩いていた。
いつもの制服、いつものスクールバック、いつものウォークマン。
家に帰ってからはいつもの剣術の稽古をして、いつもの様に風呂に入ってから、いつもの母親の夕飯。そんな“当たり前”の日常に終わりが近付いていた。

日が傾きはじめると車の通りが増える商店街の大通り。そこを真っ直ぐ、あと5分程歩いて曲がると住宅街に入る。そこから少し歩けば、他の家よりもちょっと…いやかなり大きな古風な日本家屋。そこが我が家兼、道場。

まあよくある剣術の流派の本家になるんだけど、そこの長男として生まれて18年。高校3年生でこのときの名前は黒羽仁。免許皆伝まであと少しってとこだったんだけどね。本当に普通の高校生。

そんな商店街の大通りを歩いていたとき、突然道路に飛び出した男の子。






もう解ったでしょ?

飛び出したんだよね、俺。

本当、無我夢中でさ。その子を突き飛ばしたときに目の前に写ったのは車のライト。

刹那、衝撃。

痛みとかはあんまり感じなかった。ただ薄れていく意識の中、たぶん助けた男の子の泣き声が聞こえて、そのまま闇の淵に沈んだ。











「よくやったぞ、エレナ!」

「旦那様、奥様、おめでとうございます。元気な男の子ですよ」


―ん…。

何か聞こえる…。

目がぼやけて、よく見えないな…。

助かったのか?俺。

ってかエレナって誰?

体も動かない

でも…


「立派なラ・キュベレー家の男にするぞ!そうだ、名前!名前を決めねば!」

―気持ち良くて

「あなた、少し落ち着いてください。名前なら決めてあったじゃありませんか」

―温かくて

「おお!そうだ!私としたことが、ついつい舞い上がってしまった!さあ、お母さんに顔を見せてあげなさい」

―優しくて

「ふふふ…。さあ、こちらにいらっしゃい“レイン”」

―懐かしい

「レイン。レイン・カーン・ファ・ラ・キュベレー。それがお前の名だ。我が“息子”よ」






父さん、母さん…。




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