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精霊樹リアとダンジョンクリエイター 作者:ヴィヴィ
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後日談③

ついにやっちゃった。
 




 数ヶ月経った。ロボットに付いては色々とあるが、国内で問題無く稼働しているし、アメリカなどにはちゃんと謝罪してきたので販売した。流石に一筋縄ではいかない。日本に軍を向けては沈んでいる。ロシアについては択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島の島々の返還を要求した。こちらは政治家達が普通に頑張っている。
 着々と最新鋭の軍艦が作成され軍事力も増大している。この軍事力強化によって、孤立しだしている事もあるが、なんの問題も無い。日本列島に存在する無人島を買取、要塞化とプラント化を行ったしな。それと北太平洋や東シナ海、日本海に新しい大きな島を作り出し、そこも支配下に置いた。これにより、海面上昇が少しマシになった。出来たしょっぱなから占拠して占有権を主張させない。多少の津波が起こったがそちらも問題無く処理した。
 親日国であるタイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム、フィリピンには支援を送った。後はエジプトなどにもだな。
 日本の技術力の躍進はとどまることを知らない。無限の資源にドワーフの半精霊達と協力して作られる特殊技術により作成された物は高性能、高品質で無茶苦茶売れている。そう、日本は輸入大国から輸出大国へと変貌している。国連やアメリカなどから技術開示が求められているが、NOと言って拒否している。ただ、災害が起きた場所などには多数の支援物資を送っているので、他国の国民からは反日感情はあまりでない。災害発生から1日以内に大量の支援物資が送られ、救助活動も参加するのだ。もちろん、国から拒否された場合はその情報を公開した後、問答無用で支援を開始する。衛星軌道上から支援物資を下ろすのだ。そこまで我が国の技術は進歩した。
 まあ、日本は現状、凄まじい発展を遂げている。さて、こんな事を考えているが、今日はシズクとのデートだ。

「シズクはどうした?」
「兄さん、用事があるって先に出かけたよ」
「愛莉は学校か?」
「そう。今から」

 愛莉は日本屈指の資産家の妹になった。学校での立場も代わり、色々と面倒そうだ。

「父様、一緒に行きますか?」
「そうだな……」

 アイディリアやアリスや子供達は学校へと通わせている。まあ、通っていないのも居るけどな。

「一緒に行くか」

 大きな車で移動し、皆を学校に送っていく。その後、公園で降ろしてもらう。ここが待ち合わせ場所のはずだ。だが、その大きな公園は今はなんだか違った場所になっている。まず、ホームレス達が沢山住んでいるのだが、その中に綺麗な娘達が居て、炊き出しを行っている。その少し先には白いテントが有り、そこでは巫女服を着た少女や女性達が働いている。

「ちゃんと並んでください。重傷者の方は直ぐに知らせてくださいね」
「治療は精霊教に加入した人のみです。加入書はこちらになります」
「ちゃんと治るの?」
「はい。精霊様の奇跡により、治りますよ。癌ですら治療可能です」

 そう、精霊教。これが現在シズクとリアが行っている事だ。加入を条件に無料で治療を行っている。もちろん、お布施はあるがそれはその人の無理の無い範囲でだ。ちなみに加入すると1日3回食事の時に食材や自然、精霊に感謝をするだけでいいという簡単な事だ。
 水の半精霊となった子供達やエルフ達が耳を偽装して、治療にあたっている。つまり、本物の奇跡だ。連日取り上げられているが、そのトリックを見破る事なんて出来ない。ただ、医療関係者の仕事が減っているので、そちらの対策も考えなくてはいけない。
 ネットや新聞、テレビで取り上げられる事から、信者はかなりの量になり、医者に匙を投げられた重傷者達もこちらにやってきて治療を受けていく。国外からも来る人が居る。世話になった富豪の人達も入団しているし、彼らに関しては直接派遣して治療している。

「な、治ったっ!!」
「た、立った! 立ったぞ!!」

 重傷者ほど、精霊を信仰する。その為、シズクが直接治療している。他の子達も美少女や美女で、巫女服も合わさって巫女として扱われているが、シズクとリアに関しては巫女達が崇める事もあって、完全に女神扱いだ。

「ほら、ここはこうするですの」
「は、はい……えい!」

 中には日本人の少女もシズクと一緒になって治療している子もいる。彼女達は加護を与えて力を使えるようにしたのだ。ホームレスに対しては仕事先の支援と住む場所の提供なども行っている。具体的にいうと、軍艦島だったりといった資源島でのお仕事だ。

「シズク」
「あ、お父様。直ぐに参りますので、少々お待ちくださいですの」

 シズクが皆に指示を出した後、こちらに走ってきて俺に抱きつく。周りからはかなり注目され、写真も取られたりするが、気にはしない。そのまま腕を絡めてデートに向かおうとしたのが、直ぐに目の前に人が立ち塞がった。それに信者達はかなり怒りだそうとしている。

「私は日本医師連盟より来ました。お話をさせていただきたい」
「今日は駄目ですの。だって、これから大好きなお父様とデートなのですから、邪魔したら許しませんの」
「という事だ。悪いが……いつ空いている?」
「三日後なら空いていますの」
「三日後だ。そちらの連絡先を教えろ。こちらから場所と時間を指定しよう」
「分かりました」

 直ぐに男も納得して名刺を渡して来た。下手したら暴動になるからな。それほどまでに狂信者が増えている。


 車に乗り込んで、運転手に出してもらう。直ぐにシズクが俺の膝の上に乗ってきて、濃厚なキスをする。気持ちよさと美味しさにトロンとした表情を互いにしてしまうが、そのまましばらくキスしたまま抱き合って、手を離す。

「それで、どうするんだ?」
「おそらく私達が治療をしている事が気に食わないようですの。妨害者は排除してきたので、ちゃんと交渉する気のようですの」
「そうか。医師や看護師の仕事を取っているからな」
「それで、信者も増えた事ですし、そろそろステップ2に移りますの」
「ステップ2?」
「はいですの。軽症者と重傷者をこちらで治療し、それ以外は医師達に任せる事にするですの。それと、海外に医師の派遣をお願いするつもりですの」
「言語はどうする?」
「リコリス達が小型翻訳装置の開発に成功しておりますの。これがそうですの」

 渡された物には眼鏡とイヤホンだった。これで全て翻訳するようだ。実際に問題無く動作するようだ。

「後は、医者や看護師も引き抜いて国外への救助活動と布教に向かう予定ですの。それにお母様は富士の樹海を買取に向かっておりますし、その間に面倒な事は終わらせますの」
「そうだな。富士の樹海に精霊樹を作り、アリスに管理させる。後は世界中に世界樹を作成するだけだ」
「その用地探しの為でもありますの。砂漠化が進行しているアフリカやエジプトなど、特にこちらの条件に当てはまりますの」
「なら、買ってしまうか」
「買えますの?」
「ああ。可能だ。主だった奴らを寄生させ、一気に国を買取る。その後は日本と同盟の宗主国として日本を置いてもらえば問題無い。税関などもなくし、移動もしやすくする。その上で子供達から教育してだんだんと日本人も含めて同一の国にしてしまう。最終的には統一国家となる」
「それなら、寄生精霊達も使って急ピッチで初めてしまいますの。ふふふ」
「世界征服だが、面白そうだな。基本的に任せっぱなしになるが」
「構いませんの。お父様の故郷を崩壊させない為に必要なのですから、容赦はしませんの。それとも、全滅させてからする方がお望みですの?」
「いや、それはいい」
「では、宗教と経済、武力。全ての面から支配しますの」
「ああ、頼むぞ」

 数日後、精霊教団は国外にも進出する事を発表。それと同時に富士の樹海が私有地になった事が流された。その直ぐ後に巨大な大樹が姿を現した事がニュースに出た。こちらは新薬の実験という事になっており、結果、成功したと報道された。富士山並の高さがある巨大な大樹が現れた事により、より一層他国は日本を警戒しだした。日本の中にも明らかにおかしい事に危険を訴える者達が居たが、そいつらは消えていく。行方不明者が出た辺りには黒猫が居たり、猫の鳴き声がしたそうだ。

「にゃあ」

 そして、数日経つと国内の者達は誰も気にしなくなった。さらに数日経つと、今まで不正をしていた者達や指名手配、犯罪者などが自首してくるといった事が頻発した。そして、何より、国内に特殊な力を持つ者達が出だした。その者達は精霊教団に所属した者達だ。1ヶ月も経つと日本の精霊教団から重大な発表がされた。それは精霊魔法の存在と精霊の存在。同時に精霊魔法を教える事ができるという事だ。
 国外の者達は殆ど信じないが、国内の者達は信じて入信してくる。そして、実際に魔法を使えるようになっていく。これに伴い、精霊教団は学校を設立し、実際に教えだした。
 数ヶ月も経つと、国外の者達も精霊教団が実際に精霊魔法で治療している所を見て、信じ出す。一部では魔女などと言われるが、そこは無視され、別の所へ移動される事になる。

「あはははははは、楽しいね、かか様」
「そうですね。ふふふふ、寄生精霊しか生み出していないから、支配が早いですし」
「精霊の成長も早いよ!」
「まあ、ここまでうまくいくとは……寄生は反則だな。だが、これで日本は国民に至るまで全てが俺達の支配下だ」
「はい。この世界の精霊樹は死に絶えて久しいのです。それにこの世界は広い。宇宙まで含めれば死滅が始まっています。時間はあまりありません」
「だから、手段なんて選ばない! 面倒だしね!」

 アリスがいたずらっ子の表情をして、精霊樹より大量の寄生精霊を生み出す。同時にワールド・ドアを通じてあちらからも送り込まれてくる。国民中から信仰を得た精霊樹の成長は凄まじい。信仰によって送られてくる魔力が1人1としても1億を超える。精霊達も増えて強化されていく。

「ねぇねぇ、とと様かか様」
「どうした?」
「?」
「いっそダンジョン作っちゃおっか!」
「いや、流石にそれは……」
「リアはいいと思いますけど……どんな事になるかわかりませんね」
「なら、赤い国で実験するか。だが、モンスターはどうするんだよ?」
「ふふ、この子達にお願いするの!」

 アリスの周りに集まるゴーストや悪魔達。

「あと、グリムちゃんにも協力してもらえばラスボス完成だよ!」
「なら、やっちまっていいぞ」
「やった! 早速行ってくるね!」

 アリスは瞬時に消えた。俺とリアは笑いながら見送ったが、こんな面白い事を逃すはずの無い奴が居る事を忘れていた。

「グリムーダンジョン作ろー!」
「……いいよ?」
「あ、私も仲間に入れて!」
「いいよー。じゃあ、どうする~?」
「……死体を利用するのが……簡単……」
「そうだね。よし、ゾンビハザードにしようよ!」
「あれかーそういえばやってたね。銃でも効くようにするの?」
「……弱いのはそれでいい……でも……」
「ボスは駄目だよ。そうだね……私がヴァンパイア作っちゃうよ! あと、エレメント・フォックスとかも!」
「じゃあ、行こう! アリス達3人のダンジョンを作りに!」
「ダンジョンクリエイター2人に精霊樹の精霊とダンジョンクリエイターの娘って、かなりオーバーキルな気がするけど、ま、いっか。どうせなら7つ作ろうよ。大罪にボスを押し付ければいいし」
「そうだね! 万里の長城をダンジョン化するとして、後はどこにする~?」
「……赤い国なら……赤壁……三国志の英雄、蘇らせる……」
「いいね。じゃあ、死んだ場所から巡ろうか」
「……賛成」
「楽しくなってきたね!」

 数日後、赤い国で大事件が勃発した。出現した大量のスケルトンとゾンビ達に軍隊を差し向けたが、曹操、劉備、呂布、孫権、関羽などと名乗る連中に戦車を切断されたりと、無茶苦茶な事件が起きた。これに対して、赤い国の政府はミサイル攻撃を実行した。だが、それは翼を持つ悪魔達に瞬時に破壊された。この事件により、世界中はパニックになった。そして、同時刻に日本国内でも一部の海岸にゾンビが出現したが、居合わせた精霊教団のシズクが瞬時に浄化した。この光景は丁度生放送中だったため、日本国内はそれほど不安に思うことは無かった。既に3千人くらいは光の精霊魔法を使えるからだ。その者達が国内中に散っている。その為、見つけたら逃げて知らせるようにという事が政府より布告された。





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