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精霊樹リアとダンジョンクリエイター 作者:ヴィヴィ
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後日談①

 




 可愛い娘達を起こしていく途中、家の中からドタドタという走る音が聞こえて来る。それは直ぐに部屋の前で止まり、扉が勢いよく開けられた。

「ふぎゃっ!?」
「え? ご、ごめんなさい!!」

 そして、ステラが扉にぶつけられて頭を押さえる。大して痛くないだろうが……乱入者を殺気の篭った瞳で睨みつけようとして、直ぐ止めた。

「にっ、兄さん……こ、これは……どういう事!! 帰ってきたと思ったらこんなに女の人を連れ込んで、は、裸で……不潔!!」

 妹の見た光景は、狭い部屋に所狭しと床に居る妻や娘達(全員裸)だ。行方不明になった兄が帰ってきたと思ってここに来たらこうなっていた……その怒りはもっともだろう。

「愛莉、落ち着け……」
「落ち着けると思ってんのっ!!」
「めんどうじゃ、えい」
「はうっ!?」

 ハクアが愛莉に手刀を軽くあてて、気絶させた。手加減はしてあるので問題無いだろう。それよりも、色々と面倒な事になった。妹は思春期で俺の事を大ッ嫌いだと思っていたんだがな。

「えっと、取りあえずは着替えるか。服、持ってる奴居る?」
「にゃあ。影の中は大丈夫。一部ととらえられたみたい」
「なら、出してくれ」
「にゃあ」

 大量の衣服が出て来るので、それぞれ順番に他の部屋も使って着替えていく。妹の愛莉はリビングのソファーで寝かせておく。着替えた後はこれからに付いて話し合ったが、俺に任せるそうだ。
 ここは元祖母の家だが、それなりの一軒家で都会とはいいきれいない場所ではあるが、それなりの庭もある。

「さて、どうするかな……」
「お兄ちゃん、どうするの? 挨拶するんじゃないの?」
「そうだな。面倒だが、電話するか。愛莉が居たという事は大丈夫だろう」

 俺は両親に電話をする。

『愛莉か、どうした? 父さんは出張であんまり帰れないが……』
「オレだよ、オレ」
『オレオレ詐欺か?』
「行方不明になってた息子にそれかよ……」
『別に心配していなかったからな。俺は愛莉さえ居ればいい』

 相変わらずのようだ。だから俺もあんまり気にしなかったんだけどな。母さんは既に居ないし、2人だけ。親父は俺に関心がないし、愛莉には嫌われていたから。

「取りあえず、今は何の仕事をしているんだ?」
『リスティアールという貿易会社と仕事だな』
「リスティアールか……」
「あっ、それって代表がエスティラって人じゃないかな?」

 降りてきたステラがそんな事を言ってくる。俺も聞いてみる。

『そうだぞ。今、そちらの代表さんと話していた所だ。だから、忙しいんだが……要件がそれだけなら切るぞ』
「いや、ちょっと待て」
「話したいから変わってもらって欲しいよ……マスター。お母さんなの」
「親父、その代表さんに娘さんの事で話があると言ってくれ。むしろ、娘のステラがここに居ると……」
『何? いや、いいだろう。ちょっと待ってろ』

 直ぐに女性の声が聞こえて来て、ステラが話しだした。相当心配されていたようで、タジタジになりながら答えて行くステラと、涙声の罵声もたまに飛んでくる。

「えっと、こっちに来るだって……」
「なら、親父に案内してもらってくれ」
「うん」

 後はグリムから連絡先を聞いて、国際電話でそちらにも連絡を取った。直ぐに迎えに来るという事は拒否させてもらって、取りあえず会うことと話はできるので、どうするかと聞いた。どうせ、逆探知はされているだろうし。そっちは了承してくれたので、迎えを直ぐに送ると言っておいた。

「ご主人様、迎えって……?」
「決まってる。大罪に行かせろ」
「転移ですぐだよねー」
「う、うん。アスモデウス、お願い」
「王の御心のままに」

 直ぐに美人な女性が現れ、転移した。グリムの記憶から彼女らなら転移は可能だ。

「んっ、んん……ここは……」
「とと様、起きたよ」
「おきたー」

 アリスとフェリスの可愛い声が聞こえ、そちらを見ると愛莉が目覚めて居た。

「何このコスプレイヤーさん達……」
「まあ、説明は面倒だから関係者が揃ってからだな」
「お父様、お食事ができましたの」
「お、お父様? ま、まさかに、兄さん……」
「一応、この中で血の繋がって居ない娘がほとんだ。まあ、妻も居るが」
「はぁ……」

 頭を痛そうに抱えた後、取りあえず落ち着きだした。

「まあ、説明はお父さん達と一緒にしてもらうとして、うちにこんな大人数を養うお金は無いよ?」
「それは大丈夫だ。クロネ、宝石と金のインゴットを出してやれ」
「にゃあ。はい」
「……何これ……どこで盗んだの!」
「盗んでねえよ!」
「むしろ、作ったよな」
「……にゃあ。違う。それは強奪した」
「やっぱり!! じ、自首しよ!」

 いろんな所から強奪した代物みたいだ。

「説明も面倒だ。リン、寄生して強制的に落ち着かせろ」
「は~い」
「な、何この光っ!! い、いやっ!! アレ? 私は何を……」
「ほら、ご飯を食べるぞ」
「うん……食べる」

 大人しくなった愛莉を置いて、床に座りながら皆でご飯を食べつつ紹介していく。その後、愛莉はシズクと一緒に食器を片付けていった。それから3時間後、妻や娘達にこちらの事を説明していると、家の前に車が止まってスーツ姿の金髪女性と親父が出てきた。そして、中に入ってくる。

「ステラ!」
「お母さん」

 出迎えに行ったステラが抱きしめられてもみくちゃにされている。そして、タイミングを図ったかのように、庭にアスモデウスと身なりのいい男性と女性が現れた。かなり驚いているが。

「グリム?」
「うっ……」

 だが、グリムは俺の後に隠れたままだ。なので、抱っこして連れて行ってやる。

「グリムっ!!」
「かあ、さま……とう、さま……」

 それからしばらくは感動の再会だった。俺は別にそんな事はないけど。だいたい1時間ぐらいで落ち着いたみたいで、皆を呼んで話す。

「おい、グリムのこの首輪はどういう事だ!」
「ステラのもよ!」
「そういう趣味だったのか?」
「最低」
「まあ、説明するから黙って聞け」
「ぐっ!?」

 殺気を放ってやると、全員が落ち着いた。というか、黙った。愛莉は顔を青くしているが。

「さて、俺達はゲームに取り込まれて別世界に行っていた。信じられないだろうけど、その証拠を先ず見せてやる。ステラとグリムは人間じゃなくなっている。2人共、偽装を解除して見せてやれ」
「うん」
「わかった」
「それは……」
「まさか、ジャパニーズのバイオテクノロジーはここまで……」
「そんなわけあるか!」

 銀毛九尾と耳、悪魔の翼や角を見せる2人。実際に触って確認している。

「んっ、ひゃっ」
「やっ、くすぐったい……」
「まあ、後簡単に見せると魔法もある。ラクロア、庭に有る大きな石があるだろ。アレを金に変えてくれ」
「任せろ」

 そして、ラクロアが瞬時に金へと錬成すると、驚愕の表情を浮かべる。

「グリムは死霊魔法……ゾンビやスケルトンを操ったり、魔神クラスの悪魔を召喚できる。ステラは吸血鬼の真祖だ。狐でもあるけど」
「見てみて、すごいんだよ!」

 ステラが自慢げに血の大剣を出したり、炎を出したり雷をだしたり、宙に浮いたりしている。それに母親はかなり呆れていた。

「さて、ステラとグリムは俺と敵対していた。ダンジョンクリエイター同士は戦い、勝利した方が相手のクリエイターを隷属かモンスター化させて従わせられる。ステラとグリムは俺が勝利して隷属させた」
「解除方法はあるのかね?」
「無い。正確にはあるかも知れないが、俺達には判明できないし、科学とも理が違う。つまり、不可能という事だ」
「そうか……」
「まあ、2人共ちゃんと俺が責任持って面倒みますので」
「おい」
「それは……」
「もうエッチな事もしたし、逆らえないし……」
「ご主人様に飼ってもらう。意思のないモンスターになるの嫌。精霊達のお仕置き、もっと嫌……」

 2人は俺に擦り寄ってくるので、優しく撫でてあげる。身体が震えているが、一体何をした。リアとシズクはただ笑っているだけだ。

「と、取りあえずこれからの事を話そう。見ての通り、こちらは宝石や金などを自由に作れる。それを売り払って大量の金を手に入れたい」
「それをどうする気だ?」
「世界の為に使う」

 精霊の説明と、この世界についてしっかりと教え、協力を取り付けた。最終的にビックジュエルを制作して、世界中の富豪達にビックジュエルをオークションで販売する事になった。宝箱に満載の宝石セット。その価値は計りしれない。






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