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精霊樹リアとダンジョンクリエイター 作者:ヴィヴィ
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28テンプレの連中VSリアの初戦闘

 




 馬車に揺られながらの呑気なピクニック旅行を行っている。可愛い嫁と娘が一緒だからなおさら楽しい。だが、それも長い丘の坂を登り、崖の上を進んでいると碧が無くなり、だんだんと寂れた荒野になってくる。

「これは……?」
「自然界を調停していた精霊樹にあんな事があれば、バランスが狂うのは当然だよ」
「そうか……」
「戻しますか?」
「ん~25年後くらいでいいや。それまで苦しめばいいんだよ」
「分かりました」
「まあ、精霊樹の周りは自然豊かだしな」
「あそこも大分回復したよね。前は殆ど枯れてたし」
「よく頑張ったな」
「うん!」

 リアの頭を撫でてやると、嬉しそうにする。しばらく撫でていると、荒野に村のようなものが見えてくる。だが、そこは既に廃棄された場所のようだ。

「今日はここで休むか」
「は~い」
「分かりました。では、料理のお手伝いしますね」
「リアはどうしよ?」
「そのへんで遊んでおいで」
「わかったー!」

 使えそうな場所で野営道具を取り出して、準備する。準備といっても、アイディリアが剣を突き刺して竈を用意してくれるので、そこに火の魔剣を置いて炎を出し、鍋に水の魔剣で水を満たして沸騰させる。そこに保存された肉を包丁型の魔剣で斬り落として鍋に入れる。野菜もアイディリアが刻んでくれるのでそれも鍋に入れてよく煮る。味噌を溶かして味噌鍋にして、放置する。

「明らかに料理に使うには勿体無いよな」
「でも、便利ですよ?」
「そうだなー」

 火、土、風、水、光、闇の短剣型魔剣と包丁型魔剣を貰ったが、便利だ。

「使えそうなベッドを探すか」
「そうですね」

 俺とアイディリアは適当に廃墟となった村を探す。その途中で遠くの方から悲鳴が聞こえたのでそちらに行ってみる。





 リア




 村から出て、岩山の方へ行くと、岩山の影から人間共が出てきてリアの周りを取り囲んだ。

「ねえ、なんのよう?」
「へっへへ、お嬢ちゃん。俺達の要件は簡単だぜ。身ぐるみとその綺麗な身体だぜ」
「ああ、高く売れそうだ。まあ、売る前に味見させて貰うけどな」

 気持ち悪い眼でこちらを舐めるように見てくる。

「一人だけ離れてくれるとは思わなかったぜ。寝静まった頃に襲撃するつもりだったんだけどな。まあ、たっぷり犯して売りさばいてやるよ」

 近づいてリアに触れようとしてくるゴミどもに身の程を教えてやるの。

「はっ、ゴミクズの人間風情が吼えるじゃない。リアが身の程って奴を教えてあげる」
「威勢がいいな、嬢ちゃんよっ!!」

 殴りかかってくる男に右手を上げて、左手を握って半歩引いた状態から正拳突きを放つ。

「は、そんな軽い攻撃なんて効かねえぞ」
「ぎゃははははっ!!」

 拳は男に触れて止まる。触りたくないから近くで止めた。

「地獄の業火で生きながら焼かれてね」
「あん? あぎゃあああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁっっ!!」

 左手の拳が赤色に光った瞬間、男は火達磨になる。

「ああ、これだよ。これこそがリアが求めていたもの……お兄ちゃんは甘い。そんな所も好きだけど、襲ってくる奴らに容赦は必要無いよね? せーとうぼーえいだし」
「なっ、ななな……」
「き、貴様っ」

 足に緑色の光を宿らせて、この場から回し蹴りを放つ。放った刃は狙いたがわず男の手足を切り飛ばした。

「ねぇ、どうしたの? リアを捕まえて犯すんでしょ? ほら、頑張らないと皆殺し……ううん、生かしたまま並べて晒して、鳥さん達の餌にしちゃうよ」
「このクソ餓鬼がぁっ!! 調子に乗ってんじゃねぇっ!!」

 斧を持って近づき、振り下ろしてくる相手には、バク転をしながら茶色い光を放つ両手を地面につきながら離れる。

「いてぇえええええええぇぇぇっ!?」

 両手両足を地面から生えた石の槍に貫かれて身動きができなくなってる。

「残りは2人か……ほら、もっとリアと遊ぼ?」
「ヒィィィィィっ!!」
「ば、化け物だっ!! 逃げろっ!!」
「あれ? 今度は鬼ごっこ? じゃあ、10秒待つね。10、9、8、7、6、5」

 必死に逃げていく人間達は逃げられると思ってるのかな?

「なっ、なんだこいつらっ!?」
「ごっ、ゴーストだっ!!」
「ヨホホホホホホ、残念ですが……ここは通行止めですよ」

 ジャックランタンが笑いながらゴースト達で囲う。

「3、2、1、0。ふふ、鬼さんは行動を開始するよ♪」
「ヒイィィィ!!」
「こうなれば……」
「マスター、チャンスをあげましょう」
「あっ、そうだよね。言うのを忘れてたよ。Trick or Treat。お菓子をくれないといたずらするよ」

 空が暗くなり、まぁるいお月様が顔を出す。周りは深い深い霧に覆われる。荒野は木々が立ち並ぶ森へと変貌し、紫色に光る教会や家々が出現する。家や教会の中から窓を通してオレンジ色の光が立ち込める。でも、人は彼らだけ。

「な、なんだ、これはっ!!」
「どうなってやがるっ!!」
「あがぁぁぁぁっ!!」
「た、助けっ。いぎゃああああああああっっ!!」
「お、おい……あ、あれ……」
「お、お頭……」

 家々の屋根には十字架があって、そこに人間共が逆さまで縛り付けられているの。身体には幽霊達が剣で突き刺しながら、その身をかじっていく。

「あはっ! あははははははッ!!」
「ち、畜生っ、こうなれば……」
「や、やるのかっ!」
「逃げるんだっ!!」

 逃げる人間共をリアは待つ。人間共は森に入って反対側からここに戻ってくる。

「う、う、そ、だろ……」
「そ、そんな……」

 空中に浮かぶランタンとカボチャのランタン。

「さぁ、皆でお菓子をくれなかった人間共に悪戯しちゃおう!」
「ヨホホホホホホホっ!!」
「「「「ケラケラケラ」」」」

 たっぷり虐めてやろうとしたんだけど、ここまでみたい。だって、別のお客様が来たからリアの遊び空間を解除する。解除すると一瞬で荒野に戻って、ジャックランタンを始め、ゴーストの皆も消えて夕暮れ時に戻る。2体以外は空間の中に残してきた。たっぷりと苦しんで死んじゃえ。

「母様、殺すのは駄目です」
「そうだ。リア、殺すのは待て」
「むぅー。なんで?」

 ダメ元で聞いてみる。

「こういうのはちゃんと手順を踏むんだ?」
「手順?」
「ああ、テンプレだけどな。おい、見逃して欲しければアジトに案内しろ。そうすればどちらか片方を生き残らせてやる。早い者勝ちだ」
「分かった言う!!」
「おいっ、ふぐっ!?」

 お兄ちゃんが喋らなかった人間の口を塞いで縛り上げた。もう1人も縛って立たせた。

「さあ、案内しろ」
「あっ、ああ」

 歩いて1時間くらいの距離に岩山を刳り貫いて作られた洞窟があった。そこには見張りが2人居る。

「どうやら本当みたいだな。リア、離してやれ」
「本当かっ!?」
「ああ、好きにしていい」

 お兄ちゃんは本当に逃がした。その後で、リアを見る。

「リア、アイツ等は好きにしていいぞ」
「なっ、や、約束がっ!!」

 走り去りながら聞こえたようだ。

「馬鹿か、貴様は。なんで俺がお前達との約束を守る必要がある。まあ、一度は見逃してやっただろ。後はリア次第だな」
「じゃあ、食べられちゃえ」

 リアが瞬時に接近して両手に黒い光を宿らせて叩きつけると、黒い獣が逃げた男と捕らえた男を貪り喰らった。

「さて、アイディリア。バレないように片付けられるか? リアは派手みたいだからな」
「任せてください」

 アイディリアが少し手を振るった後、何も起きない。ちょっと待っても何も起きない。

「はい、終わりました。もう大丈夫ですよ」
「わかった」
「わかんないけど、信じる」

 アイディリアに付いて入口に向かうと、見張りの人間達はオデコから血を流して死んでいる。

「見えない魔剣とか、えげつないな。光学迷彩か」
「ええ、父さんの部屋にあった透明人間と……むぐっ!?」
「それ以上はまずいからな」
「ああ、あれだね。リアも読んだよ」
「やめい! それより、さっさと制圧するぞ」
「あっ、もう制圧しましたよ」
「全部か?」
「はい。捕らえられている人以外は全部、串刺しです」
「わかった」
「捕らえているのは助けるの?」
「ああ。金になるそうだからな。悪いが我慢してくれ。街で何か買ってやるから」
「わかったー。じゃあ、お菓子が欲しいなー」
「ああ、沢山買ってやる」

 お菓子って美味しいのかわからないけど、興味があるんだよね。だから、取りあえず人間を助けるのは我慢しようかな。
 後、お兄ちゃんが嬉しそうにしていたから、リアも嬉しい。なんだか儲かったみたい。綺麗な宝石とかを見せてくれたの。でも、それよりもマジックアイテムがあったそうで、そっちの方が興味あるよ。




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