そうとは限らない(200文字小説)
もうすぐ彼女の誕生日。
今年は何をプレゼントしようか…。
「何か欲しいものある?」
それとなく聞いてみた。
「別に…」
困った…。
逆に聞かれた。
「あんたはどうなの?」
僕は何が欲しいんだろう?
僕は彼女と一緒に居られさえすれば…。
「そっか!」
当日、僕は手ぶらで彼女の家に行った。
きっと、彼女も僕と同じ気持ちに違いない。
「誕生日おめでとう!」
「それだけ?」
「えっ?」
「出直して来い!」
そう言って、彼女はドアを閉めた。