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そしてふたりでワルツを 作者:カミユ

外伝

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小話一   お注射のはなし

 メイン:ジュンイチ、カミィ ジャンル:いちゃらぶ、ギャグ

 ド下ネタです。先にあやまっておきますすみません。下品なものが苦手な方は読まないほうがよろしいです。

 窓から差し込む明かりがだんだん大きくなって、ジュンイチは顔を上げた。

「そろそろランプを消そうかな」

 いつの間に明け方の薄紫を通り越したのか、外の色はすっかり太陽の色になっていた。
 つい研究やレポートに夢中になって、書斎で朝日を拝む。というのは珍しいことではなく、もはや日常と化している。

 伸びをして、凝り固まった体をほぐす。
 もう少ししたら寝室へいって少し仮眠を取ろうかと考えていると、小さくノックが鳴って、寝間着のまま妻が顔を出した。

「おはようジュンイチくん。また徹夜したの?」
「うん。もうすぐ寝るけど、昼には起きるよ」

 擦り寄ってくる妻の額にキスを落としたとき、ジュンイチは違和感を覚えた。

「あれ? 熱いね。カミィちゃん熱あるんじゃない?」
「え? ほんと? そう言われるとなんだかちょっとボーッとするかもしれない」
「大変だ! すぐに診てあげるよ!」

 起きてきたばかりの妻を両手で抱え上げて、再び寝室まで運ぶ。 
 ベッドに寝かせて体温を計ると、予想通り彼女は熱を出していた。

「かわいそうに。すぐに治してあげる。注射すれば五分で熱が下がるからね」

 即効性の液体解熱剤を直接体内に流し込むつもりだ。

「え~。やだなあ。注射痛いから怖い。すぐに治らなくて良いから注射じゃない方が良いよ」
「それじゃあ苦いお薬飲む? どっちが良い?」
「どっちもやだ……。もっと簡単に治りたい」
「我儘だなあ。痛くしないから、今日は注射にしよう?」

 幼い子どものようなことを言う妻を窘めて、当初の予定通りに注射器を用意する。

「ほんとに痛くしない?」
「うん。大丈夫だよ。ほら、目を瞑って」
「わかった」

 力を入れすぎなくらいにギュッと固く目を閉じるのは、無条件の信頼の証か、それともただたんに恐怖心を打ち消すためか?
 どちらなのかたずねてみたいと思いながら、細く白い腕から血管を探し当て、針を刺した。

「い、いた~い! ジュンイチくんの嘘つき! 痛くしないって言ったのに!」

 プルプルと腕を震わせて文句を言っても、固く閉じた目は開かないまま。それを逆手にとってジュンイチは、

「え? 何言ってるの、気のせいだよ。まだ刺してないよ」

 しれっと嘘をついた。

「ほんと? なんだか痛いような気がしたけど……それじゃ、刺すときはちゃんと言ってね。こころの準備するからね!」

 必死で笑いをこらえながら、あっさりと騙される妻に解熱剤を注入していく。
 注射を終えて、患部を圧迫止血。
 その間もカミィは目を固く閉じ、口を横一文に強く結び、今か今かと震えている。もう終わっているのに。

 一体彼女はいつ「おかしい」と気づくだろうか?
 目を開けて良いというまでずっと瞑り続けるのだろうか?
 イタズラ心がむくむくと湧き上がってくる。

 実験したくなったジュンイチは、まず妻の頬にキスを一つ。
 それから首筋、胸元。
 反応を楽しみながら、徐々に位置を下げていく。

 ……別の【注射】を挿入すときは、ちゃんと事前に通告してあげよう。
 そのとき彼女がまだ目をつぶったままだったらば。


 薬で下がっていた妻の熱が再び上昇しはじめるのを肌で感じながら、彼は楽しい実験に没頭した。

***

「ね? 注射痛くなかったでしょう?」

 ベッドに横になって尋ねると、彼女は顔を真っ赤にして、口をパクパクさせる。反応に困っているようだ。
 いつまでも初々しいその姿に微笑んで、思い切り抱きしめた。

 仮眠から覚めたら、彼女がいつ目を開いたのか、レポートにまとめるつもりだ。

END
 分かりづらかったと思うので補足しておきます。
『別の【注射】』はいわゆる下半身の注射です。子どもができちゃうお薬が出ます。
 本当にすみませんただの下ネタですみません。
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