超リアルロボットストーリー 超機動要塞ガギグゲゴS.O.A.(7/20)PDFで表示縦書き表示RDF


超リアルロボットストーリー 超機動要塞ガギグゲゴS.O.A.
作:RC



第七話 サイエンサー連続殺害事件


「これを見てくれ。」
 二人の少年は再び某都市市役所にいた。
「…殺人事件ですか?ずいぶんグロいですね。」
 博士から渡された写真には、一人のサラリーマンが、道路で血を流して倒れている姿が映し出されていた。
「他にもあるぞ。全部見てくれ。」
 彼は加えて2、3枚の写真を見せた。それぞれ別の人が写っていた。
「これ、テレビで見ましたよ。連続殺人でしたっけ?」
「そうだ。今までに5人殺されたんだ。」
「アメシストになにか関係があるんですか?」
 ドッペルゲンガーは一瞬空けて答えた。
「関係あるからこうやって君たちに説明しているんだ。被害者は…全員サイエンサーなんだ。」
「え?」
 沈黙が三人を包む。
「でも、偶然だと思いますよ。サイエンサーの数を考えれば不自然ではありませんし。ただの…といっても変なんですけど、普通の通り魔だと僕は思いますよ。」
「廉の言う通りですよ。サイエンサーの変態能力はリトマス紙の反応を例外として除けば、完璧に人間になりきれているんでしょ?たまたまですよ。」
「いや…違うんだ。」
 ドッペルゲンガーは窓を見つめた。
「次郎、おまえはさっき…テレビで見た、と言ったよな。」
「は、はい。」
「もし…殺されたサイエンサーの人態の元になった人間が生きていたら…マスメディア(テレビや新聞など不特定多数の人に情報を伝える方法)でこうも簡単に報道できるか?」
「…できませんねぇ…どういう意味ですか?」
「…みんな、消息・行方が不明の人間なんだ。我々のことを知らない警察は、その行方不明の人たちが殺されたと思っている。だが、死んだのはサイエンサーだ。」
 彼は書類を手に取った。
「もう一つ、被害者に共通点がある。みんな、金持ちのエリートなんだ。」
「え?このサラリーマンもですか?」
「ああ、身形では分からないが、個人情報…年収とかで計算するとそういうことになる。」
 次郎は事態をまとめた。
「つまり…サイエンサーは意図的にその人に化けていた、と推測するのですか?」
「それが妥当だろう。そして殺人…いや、殺サイエンサー犯を探すのが、俺たちの任務だ!」



 次郎ら三人は、某都市から10キロほど離れた隣町の事件現場の一つに来ていた。
「ん?何だね君たちは?」
 道路はビニールシートで隠されており、殺された場所は見えなくなっていた。
「アメシストの者だ。中に入らせてもらうぞ。」
「あ、ああ。あまり触ったりするなよ。」
 警察官は一人の中年の男と二人の少年を通した。

「博士、簡単に入れましたね。」
「当たり前だ。立ち往生していたらストーリーが進まんからな。警察には、『アメシストという検察関係の人たちが来たら入らせろ。』と伝えてあるんだ。」
「大丈夫ですか、そんな事して?」
「終わったら超音波を使うさ。」
 三人は奥へと進んだ。
「これか?」
 道路には、よくドラマで見るようなチョークで書かれた人の形があった。
「死亡推定時刻、深夜3時50分ごろ。一日遅れてきたおかげで、はっきりと分かりましたよ。」
「すまん、すまん。」
 この男もアメシストの隊員なのだろう。警察とは少し違うコスチュームを着ていた。
「で、何か犯人に繋がる手がかりは?」
「目撃者ゼロ、指紋もない。何も分かりませんよ。」
「殺害方法は…やはりナイフか?」
「あの傷から考えればそうなりますね。けど我々から見れば、サイエンサーが自慢の爪で殺った、と考えてもおかしくはないでしょう。」
「供殺し…というわけか。」
「あくまでも推測ですが。」
 ドッペルゲンガーは人型の輪を見つめた。
「他の4件も同じか?」
「はい…でも、たった一つ言える事があります。」
「何だ?」
「5件の事件の内、4件はまとまった地域、ほぼ同じ時間に起こっているのです。」
「じゃあ…張り込み捜査ができるのか?」
「そういうことになります。殺害は2日に一回、そして昨日無かったから今日…少々危険を伴いますが、やってみる価値はありますよ。」
 危険な犯人探しが始まったのだ。



「次郎、そっちの様子はどうだ?」
〔まだ変化はありません。残り約10分、頑張りましょう。〕
「お互いにな。」
 三人はそれぞれ、殺害があった地域に散らばっていた。
「廉、そっちはどうだ?」
〔特に変った様子はないですね。何かあったらちゃんと知らせますから。先輩の方はどうなってるんですか?〕
「大丈夫、何も起こってな…あー!!」
 次郎の目の前には、一人の男に襲い掛かる怪物が突然現れた。
「ぜ、全員、そいつをひっ捕らえろー!!」
 エージェント・○ミスのように、建物の影から数十名のアメシスト隊員が飛び出してきた。

「名は?」
 簡単に捕らえられ、安全のために人態に戻ったサイエンサーは、深夜にもかかわらず取り調べを受けていた。
「何?ドブニウマン?…殺害の経緯は?」
「やつらが…許せなかったんだ!…宣言が出て俺たちが社会に進出するようになったら、やつらはわざと金持ちの人間…それも生きているかどうか分からない人間に成りすまし、その人間に偽って生活しようとした。俺は…そのやり方が気に入らなかったんだ。我々の目的は一つ、人間と供に暮らす事…人間を騙して裕福な暮らしを得る事じゃない…。俺は彼らを止めようとしたんだ…仕方が無かったんだ!!」
「…そうか…時間や場所が近いのは、手紙かなんかで呼んだからか?」
 ドブニウマンはコクリと頷いた。
「ゆ、許してくれぇ!つい、勢い余って4人も殺してしまったんだ…!!」
 そこで、次郎は何かに気付いた。
「…4人!?5人じゃないのか?」
「…む、無意識に殺っちまったかもしれないが…そいつの分は無罪だー!!」

結局、5人の殺害は成り行きから見て全てドブニウマンが行ったものとして処理した。だが、その後も数は減ったものの、連続殺人は絶えなかった。そして、その真犯人は今…。
「…いや、知らねぇな…某都市に行くと分かるやつがいるかもしれんが…」
「そうですか…なら…消えてもらいましょう。」
「え?…ギャアアァ!!」
 そして事件は某都市へと向かっていった。












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