超リアルロボットストーリー 超機動要塞ガギグゲゴS.O.A.(17/20)PDFで表示縦書き表示RDF


超リアルロボットストーリー 超機動要塞ガギグゲゴS.O.A.
作:RC



第十七話 神に殺された男


「レイク様、ハッシウマンも突破されたようです。」
「なんだと!?」
 研究所の一室。コンピューターをいじっている怪物が報告をする。
「まさか、あいつのワザがこうも簡単に…あとどのくらいだ?」
「今、部屋に近づいてきています。あ!!」
 その瞬間だった。部屋の扉が開いた。
「今すぐ…装置を止めろ!!」
 出てきたのは二人の少年。
「レニウマン、どうにかしろ!」
「私の能力をどう使うのですか!?」
「ちぃ!!ならば、私が!!」
 部屋にいた黒いマントの男が、二人の少年に突進してきた。男は年少の少年とぶつかった。
「な、なんですか、あなたは!!」
「廉、そいつをかまっていてくれ。俺はあれを!!」
 年長の少年は何かの巨大な装置へと走った。隣の怪物が叫んだ。
「この小僧!何をする!!」
「何をするって…こうするんだよ!!」
 そう言って、少年がスイッチを押した。装置のモニターが『0:01』を示して止まった。
「ふぅ…危機一髪だ。」

「…ザ・ルーラーか…。名前だけの組織、と考えておこう。」
 セロファニウムの一件が無事終了後、例の4人組はアメシスト基地に連れてこられていた。その後の調べで、三人のサイエンサーと1人の人間からなる組織だと判明した。
「名前だけ?数千年の歴史がある組織だ。」
「なら、なぜ今頃になって活動するんだ?」
 ストックホルムが問うた。
「…私が復活したからだ。」
「復活?馬鹿なこと言うんじゃない。セロファンのように神と契約したわけでもないのに…」
「契約といったところだ。」
 ストックホルムは報告書を眺めた。
「レニウマン、ハッシウマン、イットリウマンの三人は調べ済みだ。だが、おまえの情報だけがどうにも出てこない。一体…何者なんだ、おまえは?」
 彼の質問に、男は口をあけた。
「私はレイク・ザーズ…神に殺された男だ。」



「え?」
 レイク・ザーズなる男のその言葉に、次郎は一瞬動揺した。
「どうしたんだ?」
「大佐、イットリウマンを呼んでください。」
「…分かった。」
 ストックホルムは駆け出した。

「イットリウマン、あなたは…以前、こう言いましたよね?」
 彼は黙っていたが、次郎は言った。
「『神は生死を操る事ができない』。」
「……」
「どういうことだ、次郎?」
 ストックホルムが聞いたので、次郎は覚えている限り、イットリウマンが自分の家に来た時のことを話した。
「そして、最終的に出た結論、イットリウマンが一番伝えたかった事…それは、『神に殺された者がいた』という事…もしかして、あなたがその…」
 次郎はそっとレイク・ザーズの顔を見た。彼はこくりと頷いた。
「確かに私は…セロファン・フリーザンの体のために、犠牲になった。なぜ、私が選ばれたかって?それは、私があの計画を実行しようとしていたからだ。」
「計画?」
「今回と同じことだ。」
 レイクはうつむいた。
「私はザ・ルーラーを設立後、やつと同じことを考えていた。そしてとうとう…セロファンの『大洪水計画書』を手に入れてしまったのだ。私はまず、この情報を他人が利用しない内に、内容を全て頭の中に入れて、焼却した。」

 その後、彼は計画を実行へ移そうとしていた。その直前である。彼は突然、謎の死を遂げたのだ。
「神よ!なぜ、私を殺した!!」
 訳も分からず冥界へとやってきたレイクは、神にその理由を必死に聞いた。だが、神はその答えを口に出そうとはしなかった。
「そして私は、風の噂でやっと理解できた…『神からの褒美でセロファンが甦るには、死というコストを創らなければならなかった。そして、死すべき者として最も妥当だったのが、このレイク・ザーズ以外何者でもなかった』ってな。私は…神に選ばれた極悪人なのだ。」



「で、どうやって今になって甦ったんだ?」
「私の…優秀な部下たちが、セロファンを殺してくれたんだ。」
「なんだって!?」
 思わず次郎はレイクに殴りかかった。
「お前たちのせいだったのか…なぜセロファンを!!」
「ま、待ってくれ。話を聞いてくれ。」
 次郎の怒りはようやく静まった。
「三人は…最後のザ・ルーラーに入っていたサイエンサーの…子孫だ。」
 今度はレイクに代わって、イットリウマンが話す。
「ザ・ブレイカーができてからというもの、我々サイエンサーのほとんどは、ザ・ルーラーから脱退して、そちらに加わった。ボスの死もあって崩壊寸前だったザ・ルーラーは、その事もあり私たち三人の先祖だけの組織となってしまった。だが、彼らはザ・ルーラーとしての誇りを捨てずに、私たちまで肩書きを伝えてきた。」

 そしてつい最近のことであった。
「はじめまして、だな。」
「ああ。こちらこそ。」
 確かに『ザ・ルーラー』という共通点があるものの、長い月日が経ったために縁もゆかりもなくなってしまった三人は、イットリウマンの招集で再び一つになろうとしたのだった。
「で、今更何なんだい?まさか組織の再設立?」
「いや…実は、とても大きいニュースがあるんだ。」
 イットリウマンは言った。
「友好宣言が出た事は、とっくに知っているかな?」
「馬鹿にしているのか?」
「そうじゃない。これは、極秘情報なのだが…セロファン・フリーザンが、すぐ手に届くような存在になったらしい。」
 ザ・ブレイカーの幹部でもなかったが、先祖からの伝言でセロファンの名はすでに知っていた。
「レイク様はセロファンの生によって死を受けた。もし、この法則が正しいならば…セロファンに死を与えれば、レイク様は『生』へと変わるはずだ。元に戻るのだよ。私たち三人は偶然、全員特殊能力を持って生まれた。だからこそ、『完璧に人間に変態できる能力』を持っているレニウマンは、我々サイエンサーがサイエンサーでなくならないようにアメシストから不変薬を盗み、同時にセロファンへの刺客を探す。『複数の人間に変態できる能力』のハッシウマンは、不変薬の管理と情報の収集だ。では…行動開始だ!!」












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