超リアルロボットストーリー 超機動要塞ガギグゲゴS.O.A.(14/20)PDFで表示縦書き表示RDF


超リアルロボットストーリー 超機動要塞ガギグゲゴS.O.A.
作:RC



第十四話 戦いの日、来る


「…そんな事があったのか…まずいな…。」
 全速力で走ったものの、日ごろの運動不足のせいで追いつけなかった次郎は、再びその場所にいた。おそらく5時をまわっただろうが、本物の廉も呼び出された。
「廉、どうしておまえはいっつも肝心な時にいないんだ!!」
「風邪で寝込んでたんですよ。つい一時間前直ったんですけど。」
「なら、連絡ぐらいくれれば良いじゃないか!!」
「こういうときに限って、Gウォッチが紛失してしまいまして。先輩に呼ばれて来るときに発見しました。それに、アメシストの秘密を守るためと言って、電話番号等を教えなかったのは博士でしょう!」
「…そうだったっけ?」
「ごまかさないで下さい。」
 ドッペルゲンガーはうつむいた。それを見た次郎は、なだめる気持ちもこめて彼に問うた。
「博士、サイエンサーは『ザ・ルーラー』という何かの一員だと言っていました。多分、ザ・ブレイカーの親戚あたりだと思います。なにか知っていますか?」
「…セロファンが拷問で話した事を、整理してまとめた資料がある。それを見てくれ。俺は…しばらく大佐と話している。」
 ドッペルゲンガーは部屋から出て行った。

「ザ・ルーラー…あ、ありました、これです。『レイク・ザーズという、生き残った人間の子孫の中でも特に極悪な男が率いる組織。ザ・ブレイカー設立以前としては最大の組織で、世界征服を進めていた。組織にはサイエンサーも加わっていたとされている。だが、セロファンが不老不死の体で甦ったのとほぼ同時期に組織は消えた。一説によると、その理由はレイク・ザーズが突如謎の死を遂げたせいだ、と言われている。』。」
 廉は資料を読み上げた。
「実にややこしい。」
「でも、かなり昔に無くなった組織なのに、今頃その一人が出てくるのは変ですねぇ。」
「…それもそうだけど…廉、他には何か書いてある?」
「いいえ、特には何も。」
 この情報からあのサイエンサーと洪水を結びつけるのは、次郎の頭脳では不可能に近かった。
「…謎ばかりだな。」
 次郎は頭を抱えた。そして扉が開く。ドッペルゲンガー博士だ。
「あ、博士。何か分かりましたか?」
「…たった今入った情報だ。某都市郊外の科学者の研究所が…謎の四人組の襲撃にあった。」



「まるで関係の無いような…」
「あるから伝えたんだ。」
 そう言って、博士は一枚の地図を取り出した。
「セロファニウムの作成は、他の余分な物質が混ざらないような精巧さが必要だ。それを可能にする設備が、この研究所に整っている。」
 博士は一件の家を指差した。研究所とだけあって、形としては少し未来風な造りになっている。サイズも少々大きい。
「とすると、ザ・ルーラーがやったと考えるのが妥当、という訳ですか。」
「その通り!」
 博士はスタスタと走り出す。
「まさか…行くんですか?」
「当たり前だ!」

「た、助けてくれ!命だけは!」
 お馴染み謎のトリオと、風によって生まれた男はとある研究所にいた。
「目的が済んだら自由にしてやる。しばらく黙っていろ!」
 黒いマントを身に着けている男は、反対に白衣を着ている科学者らしい男に、そう暴言を吐いた。
「レニウマン、まだ準備は終わらんのか!」
「お待ち下さい、レイク様。あと少しでございます。」
 トリオの一人が答える。彼は鉄を溶かす炉のような機械に、光る物体を入れようとしていた。そしてもう一人の男がふと、モニターに目をやる。
「おい、外がまずい事になってるぞ。大丈夫なのか?」
「レイク様、何かお考えは?」
「…えぇい、どうにかなるわい!」
 外から見えたのは、パトカーと警官が研究所を包囲している姿だった。

「目撃者の証言からは、四人は武器を持っていないそうだ。」
「じゃあ、どうしてこういうことができたのでしょうか?」
「おそらくサイエンサーだ。」
 三人は、アメシストの専用車から例の研究所を見ている。
「これじゃ立てこもりだ。とりあえず、30秒後にガギグゲゴが届いて警察を退かせる。そしたら一気にしとめよう。」
 次郎の心には緊張感と不安が立ち込めていた。



「ガギグゲゴを出すんですか?」
「巨大化したときのためだ。」
 そしてため息をつく間もない内に、ガギグゲゴが到着した。警察がガギグゲゴの超音波を受け、どたどたと倒れていく。
「よし…進入開始だ!」

「暗い…な。」
「はい…暗いですね。」
 研究所の中は、昼間のくせにやけに明るさが足りていなかった。窓が全て閉められているのだろう。
「ねぇ…なんで僕と先輩で行く事になったのですか?」
 ふと廉が尋ねる。
「お前のせいでこんな一大事になったんだろ。罪滅ぼしだと思えばいいんじゃない?」
「別に意図的にやった訳ではありませんけど…あなたは?」
「…多分、主人公だからだと思う。」
 次郎は話を変えた。
「ともかく…今は必死になってでも、セロファニウムの作成を止めないと。」

「レイク様、何者かがここに潜入しました。」
「よし、おまえの出番だ!」

「先輩、ここじゃないんですか?」
「ん?」
 二人はとある部屋のプレートを見る。
≪物質研究実験室≫
「ここみたいだな。」
「さっさと入りましょう。」
 中に入る二人の少年。だが…。
「…あれ!?ここは…」
 その瞬間、目の前の幻想が消えるかのように、実験室が小さな檻へと変わっていった。そう、入ったのはその檻の中だったのだ。
「ど…どうなってんだ!?部屋じゃなかったのかよ!!」
 そして檻の前に一人の怪物が現れた。次郎はそれに見覚えがあった。 
「久しぶりだな…山田次郎。」












ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう