幽霊の手
多少文章が歪んでおります。
俺が部屋で寝ていると窓からどんどん叩く音が聞こえた。
こんな真っ暗な夜に一体何なんだ?カラスか?
そう思ってみてみると、窓越しに半透明でよく見えないが白い手らしきものが見えた。
俺は驚いた。ここは2階、人の手が映ることあり得ない。
あまりにも怖くて部屋の隅でおどおどしていると、今度は窓の隙間から水があふれてきた。
何かの呪い?
その瞬間、俺の体からどっと汗が噴き出た。
急いでドアを開けようとしたが、なぜか開かない。重い。誰かが向こう側でのし掛かってる。
さらに、いつの間にかドアのと床の隙間からも水があふれ出ていた。
これもまさか…しかしここで出ないと呪い殺される。早く出ないと。
耳に雑音が聞こえた。ザーザーザーザーザーザー。
懸命にドアに体当たりしてみたが、それでも開かない。何度やっても何度やっても…
水かさが増してきた。もう胸のあたりまできている。
誰か…助けて…。
「誰かいますか!?」
自分は救命ボートに乗り、軍手をはめた手で家の窓を片っ端から叩く。
返事が聞こえず、誰もいないと判断すると次の家へ移る形式だ。
「…次だ、まさかこの豪雨で2階まで街が水につかるとは。この様子だと3階までいくかもしれない、まずい、早くしないと」
降りしきる雨の中、救命隊員は一人でも多くの人命を救うため、漆黒の闇に消えていく…。