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異世界落語 作者:朱雀新吾

ちりとてちん【ちりとてちん】

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ちりとてちん【ちりとてちん】④

 夕食時になり、極楽酒場には次々と客が増え、人々はいつもの様に食事を取り、酒を飲みながら一福の落語を心待ちにしていた。
 その中に姫君が混ざっていようとは、夢にも思っていない。
 堂々と最前列に、姫は座っていた。当然、周りの者に気づかれない様にフードは目深に被っている。
 魔法使いなら皆似たりよったりの姿なので、誰一人不審に思わない。 

 姫の右側の席にはジンダ=スプリングが座っている。
 そして左側には、ダマヤが座っていた。
「……何故お主がわらわの横に座る」
 サブリミナル姫の訝しげで嫌悪感に溢れた視線がダマヤの右頬を抉る。
「いえいえ、落語の事でしたら、スーパーバイザーとしてやはり私がお側にいなくてはなりますまいて、はい」
「…………」

 にこやかに笑うダマヤには思惑があった。

――願ってもない事だ。最高の名誉挽回の時がやってきたぞ。

 ここでダマヤが視聴者として見事に落語を解説すれば、姫はダマヤを見直し、その評価は直接国王に伝わるだろう。
 既に「ダマヤ」という単語を聞くと条件反射で拒絶反応を起こす大臣を相手にしていては一生かかっても復帰は絶望的である。
 こうなれば、大臣を飛び越えた地位からの懐柔を図るしかない。
 大臣より上の地位と言えば、もはや王族しかいない。
 つまり今回の件はダマヤにとって千載一遇の好機といえた。
 ダマヤの働き次第では、ひょっとすると、大臣が国王に叱咤されるなんて素敵な事になるかもしれない。
 それを考えると愉快でたまらなかった。

国王《大臣……姫から聞いたぞ。ダマヤの様な有能で誠実で勤勉でハンサムでダンディでシャレオツな者になんたる不届きな仕打ちを……大臣、貴様は死刑だ!!
大臣《ぎょへーーー!!(死亡)
国王《新たな大臣は……ダマヤ、お主だ。この国を頼むぞ……。
ダマ《イエス、ユアマジェスティ!

「ぐへへへへ……」 
 最高の筋書きであった。
――いいぞいいぞ、これでこの国の全ては私のもの……。
 ダマヤは自然と浮かび上がる笑みを堪えきれず、ぐへへと醜く欲望に満ち満ちた声を漏らした。

「何を醜く笑っておるのじゃ。本当に気持ちの悪い奴じゃの……」
 姫がそんなダマヤにゴミ虫でも見るかのような視線を向ける。
――ふっふっふ、姫様。これから私に陥落されるとも知らずに……。

 経験豊富なダマヤの知識をもって、何でもくだらんくだらんと言っては人を馬鹿にする姫を見返すというのもまた、痛快である。

 だが、今回は王族に最大限の媚びを売る事が最優先。
――なんとしても姫の御機嫌を取り、宮廷に返り咲くのだ。
 さあ、大逆転劇の幕開けである。

「ふん、ラクゴとは……くだらんものではなかろうな、ラッカよ。この国の歴史と同等であるわらわの大切な時間を無駄にしたら、ただで済むと思うなよ」
「まあまあ、姫さん。いいから黙って見てなって」
 先刻のしおらしい態度はどこへやら、姫は既に普段の調子を取り戻している。不機嫌に、不平不満を口にする。
 始まる前から、最悪のコンディションといえた。

 さて、まずは一福が何のネタをやるのか。ダマヤにとってそれが一番の重要事項である。
 一福のネタ次第で、ダマヤの解説が決まる。
 ちなみに昼の部で一福は「クロノ・チンチローネ」をかけている。あれは客の受けが抜群に良いので、一福の鉄板ネタとなっているのだ。なので正念場である今夜も「クロノ・チンチローネ」でいくかもしれない。
 だが、常連客は何度も「クロノ・チンチローネ」を観ている訳で、新鮮な誘い笑いを求めるとなると、難しくもなる。
 それでも、チンチローネを食べるシーンや腕を引っ張られるシーンは何度やっても笑いと歓声が上がる。「クロノ・チンチローネ」でさほど問題ないと、ダマヤは思う。だが、それでもやはり「新鮮味」という言葉が難点として頭の端に浮かぶのは事実である。
「ソードほめ」は前半のネタ振り部分の爆発力に少々欠ける所がある。落語らしい落語ではあるから、姫に文化としての落語を伝える分には良い題材ではあるのだが。しかし、今回一番に求められているのは「笑い」である。「姫を笑わせる」という確かな目的の下、一福も気合が入っている。そこで敢えて「ソードほめ」をかける可能性は低いかと、ダマヤは考えた。
「エターナル」「アマテラス」はストーリーもシンプルで分かりやすく、長台詞や歌もあってパフォーマンス的に派手であるから、姫も気に入るかもしれない。だが、逆に単純明快過ぎる部分に姫が難癖をつけてこないとも限らない。
「ふん、くだらん。子供騙しのお遊戯か。馬鹿馬鹿しい。わらわは帰るぞ」
――あり得る……。
 そんな光景がダマヤの脳裏にまざまざと浮かぶ。
 ならば「火属性魔法こわい」か?「シコシコ草」に「メグールのサミエーリュ」か?
………………。
 考えれば考える程、どれも決定打に欠けている様に思えた。

――ううむ。分からん。一福様は一体どうなさるおつもりだろうか。

 ダマヤがネタに関して色々と思案し、頭を抱えている内に、寄席が始まった。出囃子のリュートと太鼓(太鼓はクランエがナナセのリュートに合わせて叩いている)の音が聞こえてくるやいなや、店内に盛大な拍手が鳴り響く。初めからボルテージは最高潮であった。
 一福が袖から姿を現し、ゆっくりと高座へ上がる。
 その姿はいつもと変わらない。穏やかな噺家の佇まいである。
 座布団に座り、丁寧にお辞儀をした。
 同時に、太鼓の音がドンドンと二回鳴り、出囃子が止まる。 

 元気よく顔を上げ、第一声の高音を発する一福。
「ええー、皆様毎度お運び頂きまして、心より御礼申し上げます。今回御披露しますネタは、あたしの十八番でして。えー『十八番』と言いますのは、こちらの世界で言いますと、まあ『得意技』ですかね。自信のあるネタという事なんですけど。あんまり使いたくない言葉ではあるんですよね。何故かって?いや、こうやって偉そうに『私はこれが得意ですよ!』と宣言してしまうと、逆に大滑りする伏線になりかねないでしょ?戦士の方でも魔法使いの方でも御経験ありませんか?『くらえ、これが俺の最強最大の必殺技だ!』と大仰に叫んだ時ほど、敵にまったく効かなかったり、逆にもっと凄い技で返り討ちにあってしまったりと。所謂『負けフラグ』というヤツですね」

 すぐさま会場に笑いが起きる。
 一人の屈強な戦士がうんうんと頷いている。
「違いないね。偉そうにふんぞり返っているヤツほど、次の瞬間には地面に突っ伏しているものなのさ……」
 そこに魔法使いが笑いながら横槍を入れる。
「おいおい、それはお前自身の事だろう?」
「なんだと?」
「やるのか?」
 戦士と魔法使い間で言い合いが始まり、周りの者はそれを眺めては、笑いながら囃し立てる。
 姫はそんな人々を獣でも見るかのように冷たく見据え「ふん、くだらん」と一言吐き捨てた。

「まあ、一生懸命特訓を積んで、本当に得意であれば大丈夫なんでしょうけど。ですが、実際は知りもしないで、知ったかぶりや偉そうな態度をとると、それは当然痛い目をみるものでして。そもそもそういう態度自体、あまり周りの人からしましても、気分の良いものではありませんよね」
「ははあ……これは『ちりとてちん』ですな」
 ダマヤは一福の枕(前置き)をそこまで聞くと、とびきりの訳知り顔でうんうんと頷きながら、呟いた。
 一福が何をするのか、分かったのだ。

「『チリトテチン』?なんじゃそれは」
 自分の聞いたことのない単語に、プライドの高い姫が喰いつくのをダマヤは見逃さない。
「ええ、姫様。『ちりとてちん』といいますのは落語の有名な演目の一つでありまして、知ったかぶりばかりする人間をこらしめる、それはそれは痛快な噺でございます」
「ふうん……じゃあその『ちりとてちん』がこれから始まる訳か」
「ええ。そうなのですが、そのまま異世界通りの『ちりとてちん』では、落語は出来ませんのです」
「ほう、何故じゃ?」
 姫の顔が、少しダマヤの方に傾く。
 しめたとばかりに最高のドヤ顔を発動させ、ダマヤは解説を続ける。
「文化が違うからです。他のネタにも言える事ですが、異世界の芸である落語をターミナルでそのまま演じても、こちらの世界の人間には単語や微妙なニュアンスが伝わりません。そこであの楽々亭一福という噺家は、落語をターミナル用にアレンジしてから演じるのです。これを人呼んで『異世界落語』と申します」
 ダマヤは姫に対して堂々と饒舌に、自信満々に解説する。姫も表情こそ不機嫌だが、話をしっかりと聞いている所を見ると、内心興味があるようだ。

 その反応にダマヤは確かな手応えを感じた。
「つまり、今からは『ちりとてちん』が始まる訳ではないという事か」
「ええ、その通りです姫様」
「それではダマヤ。その『ちりとてちん』がターミナル風にどう変わるというのじゃ?」
「!!」
――来た!来たぞ!!
 その質問を、ダマヤは待っていた。
 飛び上がりそうな興奮を顔には出さず、努めて冷静に、返答する。
「そうですな。『ちりとてちん』ですから、こちらで言うと『ヘキュホラプン』にでもなるでしょうな」
「ほう『ヘキュホラプン』とな?お主、知っておるのか」
「知っているも何も、台本は私が作っていますからなあ!」 
「何?ではその『異世界落語』とはお主が作っておるものなのか?」
「ええ、はい」
 ダマヤは正々堂々と、大嘘をついた。
「まあ、私はターミナルの事も異世界の事も、両方知っていますので。そして、この過酷で重厚な人生経験を経た身体から自然と滲み出るとびきりハイネストなユーモアのセンス。逆に私以外に適任がいるのでしたら教えて頂きたい程でありますなあ!まあ、私も忙しい身でありますから、イヘブコなるホビットを助手として使っておりますが。ともすれば傍から見ればそやつが『異世界落語』を考えている様にも見えるやもしれませんが、それは所謂スケープゴートというものでして。巨匠たるもの、助手に花を持たせてやらねばなりませんからなあ。はっはっは!」
 ダマヤは絶好調であった。姫の視線を独り占めにして、最高に気持ちよくなってもきていた。
「そもそも、一福という男は私がいなくては何にも出来ませんからね。こちらの世界の事を何も知らない赤子と変わりません。何度も言いますが、私だけです。ターミナルと異世界、両方に精通している者は。この世でただ一人の選ばれし男。それがこの私!!王宮視聴者であるダマヤでございます。そう、王宮視聴者である……ダマヤでございます」
「何故二度言うのじゃ。お主、眩暈がする程ウザいヤツじゃな……」
「はっはっは!!あまりお褒めになりますな!」
 姫の冷たい視線などお構いなしに、ダマヤは最大級のドヤ顔を浮かべていた。

 何故ダマヤはこんな大口を叩いているのか。
 それには理由があった。
 彼は「しめた」と思っていたのだ。
 自分には追い風が吹いている、と。

 何故なら――――「ヘキュホラプン」なら、知っているからである。

 その台本を、ダマヤは昨日、偶然一福に見せてもらっていたのだ。

――おや一福殿、それは何ですか?
――ええ、これは新しいネタの台本ですよ。元ネタは「ちりとてちん」ですね。
――ほお、「ちりとてちん」ですか。私も好きなんですよ。有名なネタですね。
――ええ、ターミナル版では「ヘキュホラプン」にしようかと思っています。イヘブコ先生と相談しましてね。先程出来上がった台本を持ってきて頂きました。
――ほお「ヘキュホラプン」ですか……。少し読ませて頂いても、よろしいですかな?
――ええ、構いませんよ。
――ほうほう、ここをこう変えて、ああ、なるほど、あそこをこう変えるんですね。ははは、これは良いですね。


 あの時「ヘキュホラプン」を読ませてもらっていて、本当に良かった。大体の流れや異世界落語への変更点はしっかりと覚えている。
――やったぞ。これは、完全にこっちのものだ。

 ちなみに元ネタである「ちりとてちん」の「ちりとてちん」という言葉に、特に意味はない。

 厳密に言うと、三味線の擬音ではあるのだが、そもそも「ちりとてちん」は三味線の噺でもない。後で落語内で語られるが、架空の食べ物を創造する際に響きの良い言葉を考えて「ちりとてちん」という名前が付けられるという経緯がある。よって、それをターミナル風にする際も、特に意味のある言葉でなくて良い。
 一福とイヘブコとで話し合った結果、元ネタと同じく、なんとなく響きだけで「ヘキュホラプン」に決まっただけなのだ。
 それを、ダマヤは台本を読んで、たまたま知っているだけに過ぎない。

 だが、これをピタリと的中させたら、流暢に筋を説明したら、流石に姫は驚く事だろう。

《ダマヤ……どういう事じゃ。お主の言った通りに話が進むではないか。何故じゃ?お主は魔法使いか? 》
《姫様、視聴者と言う存在を舐めてもらっては困りますなあ。温室育ちの我儘娘と違い、こちらは長年命を賭して己の使命に従事してきた真の漢なのですから。これぐらいの事、朝飯前ですわ。というか先刻、何を聞いておられたのですかな?「異世界落語」は私が考えていると言っておるではないですか。ですから私の言う通りの「ヘキュホラプン」になって当然!!いやはや、姫様のその小さな頭には脳味噌が詰まっていないようで……。お馬鹿にも程がありますなあ》
 その言い草に姫の顔色が怒りで青ざめる。
《なんじゃと!お主わらわになんという無礼な口を……》
《だまらっしゃい!》
《きゃっっっ!》
 姫は生まれて初めて叩かれた頬の痛みに、呆然とダマヤを見つめる。 
《甘やかされて育った姫よ。宮廷から解き放たれ、世界の厳しさを知った(知っていない。城下町までしか知らない。ダマヤは生まれて一度も町の外へ出た事はない)私は、甘ちゃん貴族達とは一味違いますぞ。ふ、お譲ちゃん。俺に触れると火傷するぜ……》
 みるみる姫の瞳が潤み、その頬は赤く上気する。断じて叩かれて腫れたからではない。ダマヤの全身から滲み出る最高級の親父魂(ダンディズム)胸を射抜か(ハートキャッチさ)れたのだ。
《ダマヤ様……素敵。そう、わらわはこんな風に誰かに叱ってもらいたかったの……嬉しい》
《良い子だ姫……。これからは俺の言う事を何でも聞くんだぜ?》
《はい。ダマヤ様……ああ、お髭が素敵……》
《ふふふ。じゃあ姫よ、陛下に言って、俺が大臣から受けている酷い仕打ちを訴えてくれ!》
《ええ、分かりました。大臣は死罪としましょう》
《イエーイ♪》

「ぐふふふふ……」
 最高の筋書きであった。
 生まれてこの方ずっと甘やかされ、ぬくぬくと育った姫は、誰かに叱られたり諭されたりした経験はあるまい。
 ダマヤが視聴者として培った膨大な知識の片鱗を見せつけ、叱咤すれば、イチコロだろう。
 虚勢を張った笑わない姫の真実の姿は、だらしないど変態でど天然のM豚野郎に違いなかった。
 落語の筋をずばりと言い当てる事により、その姿をあらわにしてみせよう。

「姫様、まあご覧ください。私が『異世界落語』に精通している証拠として、手始めに当てて差し上げますから。私の言った通り、この落語は『ちりとてちん』ではなく『ヘキュホラプン』というタイトルになります」
「ふん。『ヘキュホラプン』じゃな。本当じゃろうな?本当ならたいしたものじゃが……」
「ええ、ダマヤは嘘をつきません!!」
 満面の笑顔で答える。
「ヘキュホラプン」になるに決まっている。何故なら知っているのだから。
 ダマヤは勝利を確信した。

 さて、一福の枕は軽快に続く。
「さあ、物事を大袈裟に言ったり、知ったかぶりをすると痛い目に合うという話ですが。あたしもつい先日、近くの大浴場で似たような経験をしましてね。脱衣場の隅に石で出来た突起がありまして。『あ、足ツボだ!』と思って喜んだのです。あ、足ツボと言いますのは、あたしの世界にあります、足の裏を刺激して血行を良くするという健康法の事なのですが、その突起を足ツボだと思いまして、あたしはグリグリと踏みつけていたんです」
 客席ではクスクス笑いが起きている。中には既に腹を抱えて笑い転げている者までいる。一福が一体何を足蹴にしていたのか、理解しているのだ。

「ええ、皆さんはもうお気付きみたいですね。実はそれは足ツボではなく『踵の精霊のぶを』の像だそうで。風呂好きののぶを様を称えた像なんですってね。大浴場には大体設置されているそうで。いや、すぐに連れのクランエ師匠からたしなめられましたよ、ええ。そこでその突起をよく見てみました。確かにそれ、ただの突起じゃなくて、像なんですよね。垂れ目で人の良さそうな……顎のしゃくれたご老人の姿をしていました」

 一福が顎の話題に触れた瞬間、待ってましたとばかりに人々は手を打ち、大爆笑が起こる。
 精霊のぶをの容姿は踵属性にも関わらず、顎が極端にしゃくれているのが特徴的であった。
 その姿に関しても、のぶをはターミナルでよく話のネタにされるのだ。
 ターミナルに於いて、顎のしゃくれた人間のあだ名は大体「のぶを」である。
 ターミナルには「のぶを踵を専らとし、顎にも突出す」という古いことわざまである。
 一福の世界で言う所の「天は二物を与える」とほぼ同意である。

「まあ、周りにいた皆さんも腹を抱えて笑ってくれまして。それが幸いしました。『これだけ受けたなら踵の精霊のぶを様もおいしいと思って、さぞや喜んでいるだろう』と、番台さんからも許して頂きました」

 嵐の様な笑いと拍手はまだ続いている。やはり、踵属性は鉄板であった。

 その流れで、一福は落語を始める。

「それではお楽しみ下さい。知ったかぶりをすると痛い目を見るという、あたしの十八番。『ちりとてちん』というお噺でございます」

 一福が扇子でトンと、地面を叩く。
 その瞬間――世界が、変わる。






「………………え?」
 ダマヤは思わず呟いた。
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