挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
異世界落語 作者:朱雀新吾

MY FRIEND FOREVER【だんじり狸】

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

46/117

MY FRIEND FOREVER【だんじり狸】――解説――

「MY FRIEND FOREVER【だんじり狸】」でございました。

 はじめに。今回の噺は新作落語(古典落語より比較的新しく作られた落語)です。作者である小佐田定雄様に最大級の敬意を表しますと同時に「参考落語『だんじり狸』」と原典を明記しておきます。

 死んだ友達の子供が苛められているのを助ける為、男三人が「だんじり狸」となり、雨の日の夜に太鼓を叩きに行く。
 最後はどこか不思議で、心暖まる、人情噺でございます。
 落語にはこういう話もあるのだと知ってもらいたく、連載当初からこの話の構想は練っておりました。読者様からの想像以上の御愛顧を頂き、ここまで書き進められました事を、心より御礼申し上げます。

 今回、一福が落語をしていません。
 それは作中で述べた通り、一福が落語をする必要がないからです。
 今回の物語内での「落語」の意味が、そういうものであったというだけの事です。
 一福が解り始めた落語とターミナルの繋がりに関しては、今後のストーリーで明らかにしていきたいと思っております。それほど対した謎でもなく「ざっくりとした法則」程度のものではありますが。
 特に隠すつもりもありませんので「こんな感じかな?」という感想がございましたら「まさにその通りです」と正直に答えるつもりです。といいますか……言ってしまえば、まあ魔法みたいなものです。あ、言ってしまいましたね(笑)。

 タイトルに関してです。実際に一福が落語として演じた場合、タイトルは「夕立吟遊詩人」となっていたと思います。
 ですので今回の章タイトル「MY FRIEND FOREVER」は今までのタイトルの法則からは離れたものとなっております。今後も同じ様なやり方をする場合があるかもしれません。

 この「だんじり狸」という噺は私にとって、とても思い入れがあります。と言いますのも私が学生時代、最後にやった落語だからです。
 まだ少し真面目だった一年生の時、部室にある過去の先輩方の8ミリテープを観ていて、偶然出会い、本当に感動しました。
 こんな噺もあるのだな、と只々感銘を受け、しばらく何度も観返しておりました。
――いつかこのネタをやってみたい。
 そう思うようになりました。
 ですが、それからは御存じの通り、私は順調に堕落していきまして「時うどん」一つでのらりくらりとやりながらたまにお気に入りの小説を落語にして、高座にかける不良部員となりました。一応、創作落語にはなるのでしょうが。
 そんなこんなで三年生。私の所属していた落研では四年生は就職活動もあり、実質隠居状態となり、部の運営という意味では三年生がトップとなります。
 そこでそれまで殆ど真面目に落語をやっていなかった男が何を思ったか、突然難易度の高い「だんじり狸」をやると言いだしたのです。
 友達「三人の会話」に「子供も登場」し、極めつけは「ハメモノ」付き。
「ハメモノ」とは、落語中に太鼓や三味線を鳴らす演出の事で「だんじり狸」では最後のシーンで、舞台袖から実際に太鼓の音が鳴り、臨場感を盛り上げる演出が組み込まれているのです。
 私は周囲の反対を押しきって「だんじり狸」を学園祭で披露しました。当時の私は本当に超が付くぐらいの愚か者でしたので誠に恥ずかしながら思い当らなかったのですが、今想えばとんでもなく酷い出来だったろうと思います。いえ、絶対に酷いものだったと、断言出来ます。
 それはそうです。練習はサボる。落語は知らない。部室では漫画ばかり読んでいる、アニメばかり観ている。他の部員の邪魔ばかりする。
「だんじり狸」はそんな最低な人間が突然やれるネタではありません。無知で無謀で愚かで、自分を客観視出来ないからこそ、平気な顔でやれたのでしょうね(笑)。
 そんな若気の至りの許しを請う為、今回このネタを「異世界落語」にて、別の形で披露させて頂きました。なるほど、そういう意味もあったのかと、この解説を書いていて今、ようやく思い当りました。
 今回も厚顔無恥となったのなら、それこそ相も変わらずではありますが(笑)。

 次回は「ちりとてちん」です。滑り知らずの名作でございます。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ