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モンスターのご主人様 作者:ショコラ・ミント/日暮 眠都

5章.騎士と勇者の物語

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16. 開拓村の惨劇

前話のあらすじ:

シランの故郷の村に到着。
   16


「な……にが?」

 ひび割れた声が、喉を震わせた。

 理解ができない。
 脳味噌が目の前の現実を拒絶して、思考に空白が生まれる。

 ……迂闊、というべきだろう。

 モンスターに村が襲われているのなら、助けに行くなり、もうどうしようもないと判断して見捨てるなり、即座になんらかの動きがあって然るべきだ。
 それが、この世界に生きる者の心構えと言っていい。

 なのに、おれは完全に硬直してしまっていた。


 村人を襲っていたのが、モンスターではなかったからだ。


 鎧を着た男たちが、村人に剣を向けていた。

 無慈悲な剣が振るわれると、冗談みたいに簡単に人が倒れた。
 倒れた村人は、二度と立ち上がることはない。

 そうして幾人もの村人が地面に転がる光景は、出来の悪いジオラマめいていて、どこか現実味に欠けていた。

 いったい、なにが起きているのか。
 あの武装集団は何者で、村人たちはどうして攻撃を受けているのか。

 目の前で起きていることを、おれは咄嗟に把握しようとした。

 即座にそうできたのは、これまで修羅場をくぐり抜けてきた経験があったからだ。

 けれど、やはり想定外の事態を目の当たりにして、動揺はしていたのだろう。

 それより前に、まず対処すべき問題があることまでは、頭が回らなかった。

「あ、ぁあ……」

 隣で立ち上がる気配に、はっとした。

 脳裏に、サルビアの鳴らした警鐘が過ぎる。
 アンデッド・モンスターであるシランは、精神状態によって、グールのような暴走状態に陥る危険を抱えている。

 だとすれば、いまの状況は……。

「あ、ぁああ……」

 ぞっとするような呻き声が、耳朶を舐めた。

 慌てて、おれは視線を巡らせる。


 そこに、一匹のグールがいた。


「あぁあ……」

 いまのシランは、デミ・リッチ。

 あるいは、デミ・グールと言ってもいい存在だ。
 高い知性を持つリッチと、理性を持たないグールの間にいる彼女は、非常に不安定だ。

 天秤は、常にふらふらと揺れている。

「がぁあああぁああ!」

 それが一息に傾いた瞬間、理性なき叫び声をあげて、シランは弾丸のように飛び出していた。

「待て、シラ……ッ」

 咄嗟に伸ばした手が、宙を切った。

「速……っ!?」

 驚愕に目を見開く。
 とてもではないが、体を弱らせている者の速度ではなかった。

 地面に降りたシランは、そのままの勢いで駆け出した。

 あっという間に、その姿は小さくなっていく。
 村に向かうつもりなのだ。

「追いかけます!」

 ヘレナさんたちの護衛のため、車の外にいたローズが地面を蹴った。

「待て!」

 おれは、咄嗟に彼女をとめた。

 足をとめたローズが、こちらを振り返る。

「ご主人様……?」
「ひとりで行くな!」

 村に辿り着く前に捕まえられるならともかく、あの速度だ。
 明らかにローズより足は速く、捕まえることはできないだろう。

 村でなにが起こっているのかわからない以上、迂闊な行動は避けなければならない。

「……っ」

 適切な判断を下して、切り捨てるべきものとそうでないものとを区別する。
 おれは一瞬だけ唇を噛んだ。

 だが、迷っている時間はない。
 すぐに身を翻し、車の内部を隠す覆い布を持ちあげた。

 操縦を失った車が大きく揺れるのを無視して、車のなかに入る。

 視線が集まった。

「ご主人様! いまの声は……」
「村が人に襲われてる!」

 尋ねてきたリリィの声を遮って、おれは叫んだ。

「それを見て、暴走したシランが飛び出して行った!」
「そんな……!」

 状況を理解したリリィが絶句した。

「状況はわからないが、シランをこのままにはしておけない」

 矢継ぎ早に、おれは指示を出した。

「リリィ! それに、ガーベラ! 一緒に来てくれ!」
「妾もか!?」

 ガーベラが驚いた顔をした。

 おれは頷き、手早く最低限の説明をした。

「いまのシランは理性が飛んでる。最悪、押さえつけなくちゃならなくなるかもしれない。正体不明の敵の戦力がわからない以上、最大戦力で行くべきだ」

 村を襲っている武装集団について、いくつかわかっていることがある。

 ぱっと見たところ、武装集団は揃いの鎧を着ているようだった。
 どこかの兵士、あるいは騎士である可能性が高い。

 これまで見たことのない意匠の鎧だったので所属まではわからないが、正規の戦闘訓練を受けていることは間違いない。
 おまけに、数がどれだけいるかも不明だ。

 人前に出られるおれやローズでは、対処し切れない可能性がある。

 村を襲っている武装集団にひとり。
 暴走状態のシランにひとり。

 万が一の事態に備えて、おれの眷属で最強クラスの力を持つガーベラとリリィを当てられるようにするべきだとおれは判断した。

 ……もちろん、わかっている。
 ガーベラを連れていくということは、おれたちの正体を晒すということだ。

 それは、おれたちの今後に大きな影響を与えるだろう。
 最悪、この土地にはいられなくなり、ゼロからの出発になるかもしれない。

 だが、おれにとって一番大事なのは、仲間が無事でいることだ。

 優先順位を間違えるつもりはなかった。

「あとのみんなは、おれたちが帰ってくるまで隠れていてくれ。ローズ、あやめ、ロビビアは残って護衛を」
「おれは……っ」

 ロビビアが不満そうな顔でなにかを言い掛けたが、おれと目が合うと、唇を曲げて頷いた。

「……孝弘がそう言うなら」
「良い子だ」

 赤毛の頭を乱暴に撫でると、すぐにおれは車を出た。

   ***

 おれが外に出たときには、すでにシランの姿は見えなかった。

 可能な限り、素早く指示は出した。
 シランが飛び出してから、せいぜい二十秒かそこらと言ったところだろう。

 ガーベラがおれを抱えて駆け出して、リリィがそれに続いた。

 このふたりの組み合わせは、足が速い。
 おれが彼女たちを選んだのは、万が一に備えるというだけではなく、速度についても考慮した結果だった。

 ただ、そんなふたりでも、村に着くまでの間に、シランに追いつくことはできなかった。

 予想はできたことだった。
 飛び出したシランのスピードは、あまりにも速かったからだ。

 シランは樹海北域最高の騎士と謳われていた。
 少なくとも、樹海北域で戦っていた者のなかでは、最強クラスの戦闘能力の持ち主だったのは間違いない。

 ただし、それは全力の状態……精霊四体の補助があったときの話だ。

 精霊の使う強化魔法のブーストによって、初めて彼女はチート持ちを相手に、真っ向から斬り結ぶだけの身体能力を発揮することができた。

 しかし、理性を失った現在の彼女は、精霊の補助を受けていない。

 それであれだけの動きを見せたということは、グールとしての――モンスターとしての身体能力を発揮しているのは明らかだ。

 だが、それには、ひとつ『大きな問題』がある……。

「着いた!」

 村を囲む防壁に辿り着いた。
 物見やぐらの上に警備の村人の姿はない。

 代わりに、門の前にふたりの男が倒れていた。

 村人ではない。村を襲った賊だろう。
 ひとりは首を落とされ、ひとりは肩口に深々とした傷があった。
 ここに辿り着いたシランが斬り捨てたようだ。

 短くも激しい戦いがあったらしく、周囲におびただしい量の血が飛び散っていた。

 その傍らを駆け抜ける一瞬、血に濡れた装備に視線を走らせる。

「……ずいぶんと立派な」

 ありあわせの装備を身に着けた、村の自警団のレベルではない。
 統一された装備。それも、上等なものだ。

 ただの賊、ではないのだろうか?

 どこかの軍属、あるいは騎士団の所属と考えるほうが自然なように思われた。

 本当に、何者なのだろうか。

 この国で軍属と言えば、護国騎士団やアケル国軍が有名どころだが、国を守るために働く彼らが、臣民である村人を襲うとは考えづらい。

 では、他国の軍隊だろうか?
 しかし、そんなことをすればアケルと戦争になる。

 マクローリン辺境伯のような大貴族であっても、無闇に争いの火種を撒き散らせば身の破滅だという話を、以前におれは聞いている。

 だとすれば、いったい……?

 と、考えるうちにも、ガーベラたちは移動を続けている。

 門は閉まっていたので、壁を乗り越えて村に侵入する。

 大抵の開拓村では、開拓によって村の拡張が行われ、防壁が何重にも張り巡らされている。
 この村も例に漏れず、防壁は二重になっていた。

 外側の防壁を越えると、そこには畑が広がっている。

 この時点で、ひと目見てモンスターだとわかるガーベラは、遭遇した村人から、モンスターの襲撃と勘違いされて攻撃を受けてしまってもおかしくなかった。
 苦もなくしのげるとはいえ、ガーベラも警戒はしていた。

 しかし、攻撃されることはなかった。

 そもそも、広がる畑には人の気配がなかったのだ。

 そういえば、先程、村を俯瞰したときにも畑のほうには人がいなかった。

 おれを抱えたガーベラと、そのうしろに追随するリリィは、無人の畦道を駆け抜ける。

 その途中、笛の音が聞こえた。
 なにかの合図だろうか。わからないが、気を引き締める。

 内側の防壁に辿り着いたところで、壁の向こう側で騒ぎが聞こえた。

 大勢の怒号。悲鳴。そして、亡者の咆哮。
 シランだ。

 ガーベラが蜘蛛の糸を駆使して、一段と高い防壁に飛び乗った。

 壁の上から見渡せば、少し離れた場所に、敵に剣を叩きつけるシランの姿があった。

「がぁああ!」
「ぎゃっ!?」

 強烈な袈裟懸けの一撃が、敵の剣を弾く。
 叩きつけられた剣は鎧を拉げさせて、胴体に深々と埋まった。

 人々を守るために鍛え上げられたはずの剣が、人の血に赤く染まった。

 その場には、鎧を身に付けた死体が他にふたつ転がっている。
 これはシランの手によるものだろう。

 そして、それ以外にも多くの人々が倒れていた。

 こちらは鎧を身に付けていないし、武器も持っていない。
 襲撃者の犠牲になった村人たちだった。

 目に見える範囲で、十人以上。
 他の場所でも同じことが起こっているとしたら、どれだけの犠牲者がいるのか。

 荒れ狂うシランの咆哮は、あるいは、殺された彼らの無念の代弁だったかもしれない。

「がっああぁ!」

 死体を蹴り付けることで刺さった剣を引き抜くと、隻眼が次の標的を探した。

 そこには、盾を構えて陣形を組む襲撃者たちがいた。
 三人の犠牲を出す間に、体勢を整えたらしい。

 前衛に六人、後衛に八人。

 後衛からは、高まる魔力の気配が感じられた。
 どうやら魔法を使おうとしているようだ。

「慌てることはない! 落ち着いて対処しなさい!」

 後衛のひとりが、声をあげた。
 あれが指揮官だろうか。

 ガーベラが壁から降りて駆け出そうとするのと、シランが動き出すのが同時だった。

「があぁあああ!」

 怖気の走る叫び声をあげて、シランが男たちに突進した。

 あっという間に、距離が詰まった。

「いまだ!」

 指揮官の指示とともに、敵の後衛が魔法陣を展開させた。

 広い範囲の地面を、清らかな光が包んだ。
 まるで攻撃性の感じられない現象だった。

 しかし、シランにとっては違ったようだ。

「がぁ!? がぁああ……」

 シランが、苦鳴を漏らした。

 かつての十文字との戦いでは、いくら傷付けられても気にも留めていなかったはずの彼女が、なぜか苦しんでいた。

 しかし、暴走する彼女が足をとめることはなかった。
 動きを鈍らせつつも敵に肉薄し、暴力的な勢いで剣を振るう。

「がぁあああ!」

 がぁんと耳障りな音がして、剣が盾に激突した。

 攻撃を受けた男の体勢が大きく崩れた。

 だが、それだけだ。
 瞠目すべきことに、男はいまのシランの攻撃を受け止めてみせたのだった。

 即座に、前衛のひとりが仲間のカバーに動いた。

 それでシランは、追撃の機会を失ってしまう。

 どころか、残る前衛が反撃に出た。

 シランはひとりの剣を避けたものの、それで体勢が崩れてしまう。
 もうひとりの一撃に首を落とされそうになり、咄嗟にシランは剣を防御に回した。

 体勢が崩れているにしても、グールの状態のシランの膂力は並ではない。

「が……っ!?」

 そのはずなのに、防御したシランの体は、背後に薙ぎ倒されてしまった。

 思いがけない結果に、おれは瞠目した。

「馬鹿な……」

 襲撃者たちは、グール状態のシランの突撃を跳ね返してみせたのだ。
 並大抵のことではない。

 さらに追撃をかけようとする敵の姿を見て、シランは勢いのまま転がって、大きく背後に跳んだ。

 仕切り直し。
 再度、突撃をかけようとする。

 しかし、そこでシランの体勢が大きく崩れた。

「が、あぁ……?」

 それどころか膝が砕けて、地面に両手を付いてしまう。

 なにが起こったのか、すぐにおれは察することができた。

 これは予想できた事態だったからだ。

「くそ、魔力切れか……!」

 現在のシランの魔力量は、もともと少なかった。

 さっきまでのシランは、その少ない魔力を一気に振り絞ることで、爆発的な力を出していたに過ぎない。

 言わば、一瞬の燃焼だ。
 そんなものが持続するはずがない。

 通常の活動に必要な最低限の魔力さえ失ってしまったのか、シランはそのまま前のめりに倒れた。

 こんな大きな隙が、見逃されるはずもなかった。

「チャンスです! 仕留めなさい!」

 襲撃者たちが詰め寄ろうとする。

「そうはさせるか!」

 おれは追跡の間、ずっと編み上げていた魔力を解放した。 

「『霧の仮宿』――ッ!」

 男たちがこちらに気付いたようだが、遅い。

 おれの体から噴き上がった濃い霧が、周囲一帯を包み込んだ。

「これは……っ!? 総員、下がりなさい!」

 警戒したのか、男たちが後退していく。

 チャンスだ。

「いけ!」
「サマー!」

 おれの指示に従って、アサリナが籠手から飛び出した。

 長く伸びた蔓の体が、倒れたシランの体を回収する。

「よしっ」

 そのまま彼女の体を引き寄せて、抱き留めると地面に降ろした。

「大丈夫か!?」

 呼び掛けるが、シランは本物の死体のように動かない。
 完全に気を失ってしまっている。

 魔力不足という原因はわかっているものの、この場でしてやれることはない。

 シランの身柄を確保したおれは、次に襲撃者に意識を向けた。

「……なんだ、こいつら?」

 思わず、声が漏れた。

 魔法『霧の仮宿』は、ただの目晦ましではない。
 霧に包まれた範囲の情報を得る感知魔法でもある。

 精度は霧の濃さに拠り、現在は全力の四割程度に抑えているが、それでもかなりの情報量を得ることが可能だ。

 その感覚が教えてくれる。

 先程から周囲の地面を包んでいる柔らかな光は、アンデッド・モンスターであるシランの動きを阻害する弱体化の魔法だ。
 そして、敵の前衛には、身体能力を上昇させる強化魔法がかかっていた。

 そう。先の攻防でシランが押し負けたのは、ただ前衛の戦闘能力と連携だけでなく、後衛による弱体化魔法と強化魔法の支援があったからだったのだ。

 ただの魔法でさえ使える人間がそう多くはないこの世界、使いどころの難しいあの手の魔法は、習得している人間が非常に少ない。
 弱体化魔法と強化魔法とを使える人員があれだけいて、しかも集団戦で使いこなすというのは、あの同盟騎士団だってやっていなかったことだ。

 本当に、何者なのだろうか?

 わからないが、厄介な敵であることは間違いない。
 最大限に見積もっていた脅威を、おれは更に上方修正した。

 霧の発生に気付いたらしく、他にも村の各所に散っていた敵の仲間が、こちらに集まりつつある。
 体勢を整えられてしまえば、面倒だ。

 ここで潰す。

「ガーベラ!」

 躊躇いなく、おれは最大戦力を投入した。

「あいわかった!」

 おれを地面に下ろし、ガーベラが跳躍した。

 弱体化魔法は確かに脅威だが、あれは彼我の魔力量に差があると効果がない。
 樹海最強の白い蜘蛛相手を弱体化できる魔法なんて、チート持ちくらいしか使えない。

 あれくらいの数の敵なら、弱体化なしの条件ならガーベラの敵ではない。
 そのはずだった。

「……っ!?」

 不意に、悪寒がした。

 霧の感知能力が、敵のひとりに警鐘を鳴らしたのだ。

 集団に指示を出していた男だ。

 なにかが、まずい。

 そんな気がして――警戒を促そうとした寸前、男の目が妖しく輝いた。

「ぐっ!?」

 突撃をかけようとしていたガーベラが、短い悲鳴をあげた。

 攻撃を中断し、彼女は背後に飛び退る。

 何度か跳躍し、おれたちのいるところまで戻ってきた。

「貴様、なにをしおった……?」

 震える声があがった。

「ガーベラ? なにが……」

 警戒も露わに尋ねるガーベラの顔を覗き込んだおれは、言葉を失った。

 ガーベラの白い首筋から頬にかけて、入れ墨のような紫色の文様が浮かび上がっていたのだ。

 その文様は体にも続いており、ガーベラの体内に魔力による干渉が行われているのがわかった。

「弱体化の魔法……?」

 全身に恐ろしいほどの負荷がかかり、体内の魔力の流れが阻害されている。

 一般人であれば、これだけで死んでいてもおかしくないような……。

「……いや」

 これは本当に、弱体化の魔法なのだろうか?

 高位の魔法の行使に必要なはずの魔力の溜めがなかったのが不思議なら、ガーベラにも通用した効力は出鱈目としか言いようがなかった。

 これでは、まるで……。

「……お前、なんだ?」

 後退した男たちのなか、ガーベラに『なにか』をした男をおれは睨み付けた。

 癖のある茶髪の優男だ。
 細身だがよく鍛えられた体を、他の者と同じ重厚な鎧に包んでいる。

「なんだ、とは失礼ですね」

 詩人を思わせる、甘い声。
 しかし、そこに含まれた悪意がすべてを台無しにしていた。

「わたしの名はトラヴィス」

 形だけは優雅な笑みを浮かべて、男は名乗った。

「聖堂騎士団、第四部隊隊長トラヴィス=モーティマー。グールに堕ちた騎士を討ち果たす者です」
◆お待たせしてしまいました。
ここ二週間ほど、突然の転職と引越しとで、ばたばたしていました。

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