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男なら一国一城の主を目指さなきゃね 作者:三度笠

第三部 領主時代 -青年期~成年期-

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第六十五話 ファンクション

7449年8月22日

 べグリッツから東に伸びて、最終的には領外の北東へと続くバーラル街道の途上。

「ん~。この丘はあっちに迂回した方がいいかな……」

 グィネは迂回方向を指差しながら言った。
 現在地はべグリッツからミード村方面へゆっくりと馬を歩かせること数十分のほぼ中間地点。
 そこには標高にして数十m程度の丘があり、街道は迂回しきれなかったかのように中途半端な形でその丘の中腹を通っている。
 線路はできるだけ高低差が無い方が良いので、街道沿いに鉄道を敷くと言っても所々は別のコースを辿ることになるのは必定であった。

「ん……そっちなら踏み切りは必要ないね。見に行く?」

 グィネの言葉を耳にしたラルファは、既に馬の手綱を引いて街道から外れる方向に向きを変えている。
 彼女らに付き従うアルの戦闘奴隷であるマールとリンビーはグィネが結論を下すまでは動かないつもりのようだ。

「うん。この辺りなら地盤はしっかりしてると思うけど、見えないところに岩でもあったら嫌だからね。行こう」

 街道から外れ、木がまばらに生えている林は下草も伸び放題である。
 本来なら前進速度をかなり殺されてしまう筈だが、グィネ達が駆る馬は整備された街道上を進むかのようにすいすいと下草を掻き分けて進んで行った。

「この辺りが迂回の頂点かなぁ……」

 迂回予定の丘の天辺を眺めていながらも、ぼうっとしたような焦点が合っていなさそうな目つきで中空を見てグィネが呟いた。

「ここって街道と比べて高さは……ラル、わかる?」
「さぁ? 私には元の街道と高さは同じようにしか思えないけど」

 元来た方を振り返ってラルファが答える。
 一応、アルが作成した水平儀を持ってはいたが、小さな水平儀程度では土地全体が傾いているかを判別するのは難しい。

「あんた達、わかる?」
「いえ、わかりません」
「私もわかりません。すみません、ファイアフリード様」

 ラルファの問いかけにマールとリンビーが申し訳なさそうに答えるが、この二人は騎乗に慣れるので必死な状態であり、街道の高さや今いる場所の高度など元々何一つ気にしていなかった。
 内心では「馬車にして欲しかったのに」と思っていたくらいだ。

「うーん。私にも同じように思えるけど……よし。一回べグリッツに戻ろう!」

 何か決心したようにグィネは宣言し、馬首を巡らせた。

「ええっ!? まだ一時間も経ってないよ? なんでぇ?」

 驚いたように言うラルファ。

「アルさんに言って矮人族ノームを付けて貰うの。ノームなら【傾斜感知インクリネーション・センシング】を持ってるから」

 ノームという種族が持つ特殊技能、【傾斜感知インクリネーション・センシング】は肉体レベルに応じて自分を中心とした一定範囲内の傾斜の平均を感じ取ることが出来る技能である。
 アルによる説明では肉体レベルが上昇する毎に一レベルあたり半径二mで感知面積は増えていく。
 例えば、殺戮者スローターズで唯一のノームであったカームなら半径四〇m以上、ノームではないが同じ特殊技能を持つミヅチであれば感知範囲は半径五〇m以上にも及ぶ広大な面積がどちらにどの程度傾いているのか、簡単に把握出来る。
 勿論、【傾斜感知インクリネーション・センシング】では高度は判らないが、傾きは感じられる。
 であれば、感知範囲以外の土地と高さが異なるという推測が成り立つためだ。

 当然、傾斜の感知には誤差もあるが、何も判らないよりはマシであろう。

 そう考えたグィネは一度戻ることを決心したのである。

「出来るだけ広範囲を見れるようにレベルの高い人と、狭い範囲しか判らないレベルが低い人の二人欲しいな」

 べグリッツへと戻りながらグィネとラルファは話をする。

「でも、奴隷だと馬には乗れそうにないし……馬車借りる事になるよ?」

 ラルファはこの時期の馬車の需要が高い事に思い至り、少し心配そうだ。

「それは仕方ないよ。馬車が借りられないなら……私とラルの後ろに乗せるしかないけど」

 グィネの言葉を聞いてラルファも納得する。
 が……。

「あ、後ろに乗せるなら男は嫌だな……」
「うん。女性限定よ。勿論」

 アルも含めて転生者達がいまいちオースに染まり切れていない部分が如実に顕れる。
 特に一般的な貴族や裕福な平民は一部の奴隷を人と認識しない者も多い。
 着替えは疎か、時には排泄や性交ですら奴隷に見られても全く気にしないのだ。
 感覚的には喋る猿や便利な道具、飼っている愛玩動物に対して羞恥を覚えないのと一緒であると言えよう。
 勿論、奴隷にも格というものは存在するので、奴隷階級でも自由民や平民が務めることも多い上女中かみじょちゅうや上級使用人の役に着いていれば普通は人として認識される。
 全く人間扱いしない奴隷は下女中しもじょちゅうを含む下男や下女、戦闘奴隷など、奴隷の中でも最下層とされる者くらいである。

 因みに、二人にとってマールは数年前購入された、子供の頃から知っている旧知の存在であるばかりか、バルドゥックで戦闘奴隷として鍛えてもいる。
 そのためか、知らない異性に抱くような感情はない。



・・・・・・・・・



 アルにねだって二人の奴隷を追加で借りてきたラルファとグィネは再び先ほどの場所に戻って来た。

「どう? サマンサ」

 四〇台も後半に差し掛かっている女性のノームの奴隷に尋ねるグィネ。

「はい。傾きは殆ど感じません」

 暫し【傾斜感知インクリネーション・センシング】に集中した後で奴隷は答えた。

 彼女は若い頃、バルドゥックで戦闘奴隷として二流の冒険者パーティーで使われていた経験がある。

 迷宮内でモンスターに膝を砕かれてしまい、怪我が治癒した後も戦闘できる程にまでは回復せず、多少障害が残ってしまったために売り払われ、流れ流れてべグリッツの領主の館で下女として働いていたのだ。
 障害持ちのため安価であった事に加え、王都までの移動の足を引っ張りそうであったことからラフリーグ伯爵は農奴や他の奴隷と同時にアルに購入を頼んだのである。

 領主の館も再建中であり、下女として働くにもコートジル城に余計な人員を住まわせたくなかったアルは「館が出来るまで奴隷長屋の子守でもしていろ」と言いつけていた。
 但し、ラフリーグ伯爵から引き継ぎ購入した一〇〇〇人程の奴隷のうちでは彼女だけが一三レベルであり、その存在を忘れることはなかったのだ。

「ん。じゃあ、あっちの方の傾きを見てきて。それから。タリス、あの木からこの場所まで移動しながら【傾斜感知インクリネーション・センシング】を使ってみて」

 やっと一〇才になったという子供のノームの奴隷に命じる。
 タリスと呼ばれた奴隷は、ようやく働き始める五~六才の頃、酔っぱらいの喧嘩に巻き込まれてサマンサ同様に足に障害を負ってしまったのだ。
 歩けないことはないが、出来る仕事は洗濯や掃除、子守などに限定されてしまい、畑仕事を含む重労働は無理であると判断されていた。
 そんな、将来に亘って役立たずな子供を飼っていても仕方ないので口減らしのために処分されようとしていたところを、哀れに思ったラフリーグ伯爵夫人に助命されていた。

 タリスもサマンサ同様に奴隷長屋での子守を命じられていたが、こちらは一〇才になってなおレベルは二に届いておらず、障害の印象もあってアルに覚えられていた。

「へぇ、わかったす」

 片足を引き摺りながらグィネに指示された木まで行くと、タリスは【傾斜感知インクリネーション・センシング】を使い、少し移動するとまた使う。
 暫くして戻ってくると「グィネさ、わぁには傾きは感じられませんで、はぁ」と報告する。

 テキパキと指示を与えながらグィネは手元に広げた地図に何やら注意書きを書き込んでいった。

 迂回路の調査は夜まで掛かっても終わらなかった。
 この日はべグリッツに戻って宿泊し、続きの調査は明日に回すことにした。

「結構大変よね……」

 前日と同じ宿を取った二人はまたドリングルに顔を出し、少し遅目の夕食を摂っている。

「うん。でも、このペースなら明後日くらいにはミード村までの調査は終わりそうかな?」

 グィネはそう答えてビールを飲んだ。

「明後日か。約束は二週間だけど、だいぶ余るね」
「ん~、余るのは確かだけど、明後日に全部終わる訳じゃないよ。街道沿いはともかく、迂回する場所の調査はもっと丁寧にやらないと……」
「それもそっか。で、曲がった線路は作らせるの?」
「今日までの感じだと、あれば便利。無ければ無いでもなんとかなるかな? でも、曲がった線路がないとカーブは七mで一〇㎝くらいしか曲げられないから、迂回路は相当前から考えないといけないね」
「あの丘を通る街道から一二〇mくらい離れるんだっけ?」
「そうよ、だから……」

 答えながらグィネは計算を始める。
 迂回路の頂点から何mくらい手前で迂回を始めなければならないのかという計算である。

「七m進む毎に一〇㎝ずらせるなら一二〇mずらすのに……一二〇〇本のレールがあればいいんじゃない?」

 得意そうな顔でラルファが言った。

「そうね。……ってことは一二〇〇かける七で……八四〇〇mくらい手前で曲げ始めればいいってことかな?」

 数秒ほど考えた後でグィネも答える。

「計算早いな……だけど」
「うん。なんか違うような」

 傍で二人の会話を聞いていたマールとリンビーがボソボソと小声で喋っていた。

「ちょっとそこ! うるさい。計算の気が散るでしょ」

 ラルファが二人の声で集中できないと言うのでマールとリンビーは黙る。

 因みに、七mのレールの一方を一〇㎝ずらすのであれば、斜辺が七m(七〇〇㎝)、高さ(隣辺)が一〇㎝の直角三角形を描ける事になる。
 この時の底辺(対辺)の長さが判れば、継ぎ足すレールを一〇㎝傾けて置く毎に計算することにより、計算の手間は掛かるがどのくらい手前でレールを曲げ始めれば良いかが判る事になる。
 三平方の定理により斜辺の長さを自乗し、そこから高さの自乗を引けば底辺の自乗を得られる。
 つまり、斜辺七〇〇㎝の自乗である四九〇〇〇〇から高さ一〇㎝の自乗である一〇〇を引いた数の四八九九〇〇が底辺の自乗となる。要するに√四八九九〇〇を計算すればよい。

 平方根を求めるには幾つかの方法があるが、一番簡単に計算するには開平法という計算方法が一般的である。

 曲げずに直進させた線を底辺として、曲げ分の一〇㎝を高さとして、斜辺はレール長の七mという直角三角形として考えると解り易い。(下図の⊿ABCと⊿BDEに相当する) 
 開平法を使用すれば平方根は簡単に求められるので、この場合、⊿ABCの底辺は六九九・九三㎝くらいであることが判る。
挿絵(By みてみん)
 また、高校を卒業していれば三角関数は知っている筈なのでそちらを使えば多少楽になる。
 なお、普通は三角関数表の代表的な部分(例:cos0°=√4/2=1、cos30°=√3/2、cos45°=√2/2など)くらいは覚えているものなので、平方根の計算が出来れば三角関数表を作成する事も可能である。

 sinθ=高さ/斜辺なので計算すればすぐに分かる。
 同様にcosθやtanθも導き出せる。

 ∠BACはArcsin高さ/底辺なので、円周率さえ知っていればラジアン表を作成できるから近似値の計算は可能だ。
 この場合、誰が見ても∠BACは小さなものであることは判るため、三角関数表もラジアン表も〇・〇一度刻みで作っても一度±〇・二度もあれば充分だろうと予想がつく。
 要するにごく一部だけ作成できればいい。
 手計算で導いても狭い範囲なので一日もあれば必要な部分の表は作成できるだろう。

 それはそうと、二本目のレールは更に曲がる。
 次に計算せねばならないのは⊿ADFの底辺となる線分AFの長さだ。

 それを知るためには、二本目のレールBDを置く際に一本目に置いたレールABのBから今迄伸ばしてきたレールと平行になるように補助線を引く。(緑の補助線BG)

 この補助線BGとレールBDによって作られる∠DBGの大きさは∠BACの二倍である。
 レールBDの長さは七〇〇㎝と判明しているため∠DBGの大きさが判れば線分DGも計算できる。
 すると、線分DGに元々の高さ(隣辺)である一〇㎝を加えた数値が線分DFの長さである事が判る。
 また、⊿ADEは直角三角形である。
 底辺となるレールABと線分BE(先程開平法で計算した線分ACの長さと同じ)の長さは判明しているので足してやれば線分AEの長さが判る。当然線分DEは一〇㎝なので、⊿AEDの斜辺(二等辺三角形CDAの底辺)である線分ADの長さを計算することが可能となる。

 先程線分DFの長さ(⊿ADFの高さ)は判明しているので、最初に⊿ABCの底辺を計算したように⊿ADFの底辺も計算ができる。

 もっと簡単に言うと、二本目、三本目とレールを少しずつ傾けながら継ぎ足していくので、レール一本あたりが目的地まで進む距離はどんどん短くなっていく。
 つまり、一二〇m離れた位置を通るために曲がり始めなければいけない距離はたかが知れている。

 ……勿論、グィネもラルファも間違いに気が付いていない。



・・・・・・・・・



7449年8月23日

 一夜明けた翌朝。

「ってことで、この丘の手前八・四㎞くらいのところから曲げ始めれば丁度いいよ」

 べグリッツの行政府にある領主執務室の机にグィネが描いた地図を広げてラルファがアルに説明をしていた。

「……一回しか曲げなければそうなるな」

 喉の奥から絞り出すように返事をするアル。

「お前さ、八・四㎞手前って、始点である駅を通り越すぞ?」

 苦虫を数匹纏めて噛み潰したような顔と声で続けるアル。

「何回も曲げるだろ? 角度を戻すことも考えると、ざっくり五〇〇m手前くらいじゃないか? 『三角関数』で考えろよ」

 アルは溜め息を吐きながらラルファとグィネに言った。

「『三角関数』?」

 不思議そうな声でグィネが言う。

「なんか、聞いたことあるかも」

 ラルファはグィネよりはマシなようだった。

「あるかも、じゃねぇよ。あるんだよ。『高校一年位』で習うだろ? サイン、コサイン、タンジェントだよ! 常識だと思うけど……分数の計算を忘れてた奴に……くそ。こっからかよ」

 がっくりと項垂れると「一度しか言わねぇからな。よく聞けよ」と言って二人の女性に三角関数の説明をするご領主様であった。

 一度しか言わないと言った割には講義は何度も繰り返され、結局昼食の時間まで続けられた。
 が、一向に理解しない二人にアルは業を煮やす。

「……もういいよ。迂回路の頂点を地図に描いておいてくれ。それに対して自然に曲がる感じでコース取りの候補を考えてくれればいい。厳密な計算はこっちでやるから」

 一言宣言して無駄な時間を過ごしてしまったことを深く反省した。

「それと……やっぱり曲がってるレールも何種類か用意する……どのレールを幾つ使って、どう組み合わせれば元の線路の直線からどのくらいの距離でずれるのかも一覧表にしておく……これならいいだろ?」

「……ごめん」
「すみません」

 項垂れて謝る二人。

「ロンベルト城なんてあれだけ立派な城を建てられるくらいだから少なくとも王都の大工は知ってる筈だ。誰かに教えるのも悪く無いか……?」

 さっさと調査に行けと言うように、しっしっと手を振りながらアルは独りごちた。

 
■開平法について解説します。
 今回の場合、平方根を求めたい値は四八九九〇〇です。
 これを二桁ずつに分解し、解りやすいように区切り線を入れます。
 ※サイトの仕様により区切り線に一文字取られていますので妙な感じになっています。
 また、スペース調整が行われていませんので、ちゃんとした桁の並びでご覧になりたい方は以下をコピーしてメモ帳などに貼り付けてからご覧になられると良いと思います。

 √48|99|00

 一番左は48であり、この数字に最も近い平方数をその平方根と共に整数で書き加えます。
 但し、48を超えてはいけません。
 48に一番近い平方数は36です(49の方が近いですが48を超えてしまいますのでダメです)。
 下のように書きます。
 左側の6は副運算に使用します。

       6
 6   √48|99|00
      36

 次に割り算の筆算のように引き算をします。
 ※36と12の間に線が引いてあると思って下さい。

       6
 6   √48|99|00
      36
      12

 その後、次の二桁目である99を下ろしてきます。

       6
 6   √48|99|00
      36 ↓↓
      12 99

 更に左側の副運算の6に同じ数の6を足します。理由は後で分かるので今は考えなくて大丈夫です。

       6
 6   √48|99|00
 6    36 ↓↓
12    12 99

 下の運算の様に枠を二つ書きます。

       6  □
 6   √48|99|00
 6    36 ↓↓
12□   12 99

 枠の中には同じ数が入ります。□×12□が1299に最も近くなる数字を枠内に入れる。この時も1299を超えてはいけません。また、□の中は一桁の数字しか入れてはいけません。

       6  9
 6   √48|99|00
 6    36 ↓↓
129   12 99

 1×121=121、2×122=244というように1つずつ計算しても良いです。ですが、この場合だと碌に考えなくても9という数字は判るでしょう。
 9×129=1161なので更に主運算に書き加えます。

       6  9
 6   √48|99|00
 6    36 ↓↓
129   12 99
      11 61

 先程と同様に運算を続けます。

       6  9
 6   √48|99|00
 6    36 ↓↓
129   12 99
      11 61
       1 38

 また次の二桁を下ろしてきます。

       6  9
 6   √48|99|00
 6    36 ↓↓ ↓↓
129   12 99 ↓↓
      11 61 ↓↓
       1 38 00

 次に副運算の129にその数の一の位である9を足します。
 実は先程副運算の6に6を足したのもこれが理由なのでした。

       6  9
 6   √48|99|00
 6    36 ↓↓ ↓↓
129   12 99 ↓↓
  9   11 61 ↓↓
138    1 38 00

 あとは繰り返しです。また枠を書くのも一緒(慣れてくれば枠なんか書く必要はないです)。

       6  9  □
 6   √48|99|00
 6    36 ↓↓ ↓↓
129   12 99 ↓↓
  9   11 61 ↓↓
138□   1 38 00

 13800を超えないように新しい枠の中に同じ数値を入れます。□×138□である。10を入れたくなりますが、枠は一桁分しかないのでここはぐっとこらえて9を入れて下さい。

       6  9  9
 6   √48|99|00
 6    36 ↓↓ ↓↓
129   12 99 ↓↓
  9   11 61 ↓↓
1389   1 38 00

 主運算に9×1389の結果を書き加えます。

       6  9  9
 6   √48|99|00
 6    36 ↓↓ ↓↓
129   12 99 ↓↓
  9   11 61 ↓↓
1389   1 38 00
       1 25 01

 更に計算します。

       6  9  9
 6   √48|99|00
 6    36 ↓↓ ↓↓
129   12 99 ↓↓
  9   11 61 ↓↓
1389   1 38 00
       1 25 01
         12 99

 また左の副運算に一の位を足して枠を書きます。今回は右の主運算の桁を使いきったので小数点も書いておきましょう。また、下ろす数字がないため、小数点以下の00を下ろします。

       6  9  9. □
 6   √48|99|00.00
 6    36 ↓↓ ↓↓ ↓↓
129   12 99 ↓↓ ↓↓
  9   11 61 ↓↓ ↓↓
1389   1 38 00 ↓↓
   9   1 25 01 ↓↓
1397□    12 99 00

 □×1397□が129900を超えない数は9ですね。以下同様に小数点以下三桁くらいまで計算すればまず充分でしょう。

       6  9  9. 9  2  8
 6   √48|99|00.00 00 00 
 6    36 ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓
129   12 99 ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓
  9   11 61 ↓↓ ↓↓ ↓↓ ↓↓
1389   1 38 00 ↓↓ ↓↓ ↓↓
   9   1 25 01 ↓↓ ↓↓ ↓↓
13979    12 99 00 ↓↓ ↓↓
    9    12 58 11 ↓↓ ↓↓
139872      40 89 00 ↓↓
     2      27 97 44 ↓↓
1398748     12 91 56 00

 従って√489900は699.93くらいということが判りました。

※上記の開平法は私の高校の数学の教科書に載っていました。また、立方根を求める開立法という計算法もあります。なお、算盤があればどちらももっと簡単に出来ます。そろばん二級程度であれば上記の計算には10秒も掛からないでしょう。
+注意+
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